著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回全国大会(2014)
巻号頁・発行日
pp.1E5OS23b4, 2014 (Released:2018-07-30)

友人など親しい人からの「どっちがいいと思う?」という類の相談は,こちらにとってはどうでもいい内容でも無下にはできない.そんなときに代わりに相手になってくれる意思決定支援システムとして,本研究では,遅延視覚フィードバックを利用した占い型相談システムを提案する.本システムの特徴は,「誰かに相談している」という相談者の気持ちを損ねず,且つ,相談者の本当の気持ちをある程度察することができることである.
著者
鶴田 穣士 岡 夏樹 田中 一晶
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

音楽を用いたコミュニケーション手段として,ジャムセッションというものがある.それを人間と機械の間でも可能としたものがジャムセッションシステムであり,今まで多く研究がなされてきた.ジャムセッションではボーカルがスキャットと呼ばれる歌唱法を用いることがある.本稿では,ユーザの演奏に対してシステムが初音ミクを用いてスキャットを返すという形態のジャムセッションシステムを提案する.また,この提案システムでは,ジャムセッションを通してユーザが好むスキャットの言葉を強化学習することを目指した.提案システムの実装を行い,ユーザが好むスキャットの言葉の学習を確かめた.
著者
瀧 寛和 石川 幹人 伊藤 昭 岡 夏樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.57-65, 2002-01-15
参考文献数
7
被引用文献数
3

この解説では,人の心や認知的な心をそのまま論じるのではなく,工学的に機械の心をどのように捉え,どのような仕組みとして実現すれば,有用な機械を構築できるかを考えてみる.鉄腕アトムのような心を持った,より人に近い機械を実現していくには,どのような技術が必要になってくるのかを,その歴史と技術動向からみていきたい.
著者
高橋 ともみ 岡 夏樹 早川 博章 荒木 雅弘 深田 智
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

RPGにおいては仲間NPCと共に旅をすることが多く,仲間NPCとの対話等のコミュニケーションはゲームへの没入感に影響を及ぼすと考えられる.本研究は,NPCとプレイヤー間の対話において,一方的な対話である印象をプレイヤーに与えず, 話しやすいと感じさせる仲間NPCの作成を目指す.具体的には,仲間NPCは選択肢式の人との対話を通して,対話における適切な主導の交代のタイミングを強化学習により獲得する.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.75-79, 2015-01-23

二つの選択肢が表示された画面上にユーザからの入力(手の傾き等)を受けて移動するカーソルを表示し,ユーザには自身の入力だと気づかせないように工夫を加える(主体感覚を離脱させる)と,ユーザが潜在的に好ましいと思っている選択肢の方向にカーソルが自動的に動くように感じさせることができる.このときユーザから乖離した主体感覚はユーザ以外の何らかの対象(コンピュータプログラムやその上で動く擬人化エージェント)に帰属されるが,その対象にはより強い意図性が付与されるという仮定を我々は立てた.この仮説を検証するため,本研究では,スマートフォンアプリの占い風相談システムを構築し,その上で動くCGキャラクタに対してユーザが感じる意図性の強さを調べた.実験では,提案手法(ユーザが動かした方向にカーソルが動く)に加えて左右反転選択とランダム選択を用意した.その結果,二つの比較手法に対して有意差はみられなかったものの,平均値としては提案手法が最もよい結果となった.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.75-79, 2015-01-30

二つの選択肢が表示された画面上にユーザからの入力(手の傾き等)を受けて移動するカーソルを表示し,ユーザには自身の入力だと気づかせないように工夫を加える(主体感覚を離脱させる)と,ユーザが潜在的に好ましいと思っている選択肢の方向にカーソルが自動的に動くように感じさせることができる.このときユーザから乖離した主体感覚はユーザ以外の何らかの対象(コンピュータプログラムやその上で動く擬人化エージェント)に帰属されるが,その対象にはより強い意図性が付与されるという仮定を我々は立てた.この仮説を検証するため,本研究では,スマートフォンアプリの占い風相談システムを構築し,その上で動くCGキャラクタに対してユーザが感じる意図性の強さを調べた.実験では,提案手法(ユーザが動かした方向にカーソルが動く)に加えて左右反転選択とランダム選択を用意した.その結果,二つの比較手法に対して有意差はみられなかったものの,平均値としては提案手法が最もよい結果となった.
著者
坂戸 達陽 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

ロボットの模倣学習に関する研究の多くは,観察対象の動作を真似ることに重点を置いている.しかし,ロボットの行動選択に関する模倣も重要な問題である.観察対象は教示のために行動しているわけではないので,ロボットは観察した行動から適切な模倣行動を選択する必要がある.本研究では,ロボットの行動を属性の組として扱い,上記のような観察対象から,適切な模倣行動を行うための手法を提案する.
著者
岡 夏樹
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

1)言葉の参照的意味の獲得と機能的意味の獲得の両者をモデル化し、計算機シミュレーション結果と人の発達データの比較や、ヒューマン-ロボット・インタラクション実験を実施した。2)認知発達の計算モデルとして提案したニューラルネット・モジュールの組換えを基本演算とする計算機構において、モジュールの機能の学習とその組み合わせ方の学習を並行して実行できることを、障害物回避タスクを用いたシミュレーション実験により示した。
著者
板舛 尚樹 本多 透 岡 夏樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

人間は過去の経験を利用して未来の状態を予測し、現在取るべき行動を決定していると考えられる。また、近い未来だけでなく、遠い未来を考慮して行動決定を行う場合が多々ある。本研究では近い未来の予測を繰り返すことによって、遠い未来の予測を行い、その予測情報を行動生成に利用する手法を提案する。提案手法を小型ロボットが物体を押して運ぶという実機実験に適用し、予測情報が行動生成に与える影響について考察する。
著者
田中 一晶 尾関 基行 荒木 雅弘 岡 夏樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.703-711, 2010 (Released:2010-09-14)
参考文献数
11
被引用文献数
2

In the future, robots will support our work in our daily life. We believe that robots should learn desirable behavior through human-robot interaction. However, it is hard for humans to instruct the robots on all actions. It therefore is important that the robots can utilize rewards (evaluations) as well as instructions to reduce humans' efforts. Additionally, ``intervals'' which allow humans to give instructions and evaluations are also important because there are delays in giving them. We hence focused on ``delays in initiating actions of a robot'' and proposed a method of changing them according to the progress of learning: long delays at early stages, and short at later stages. In other words, if a robot is not sure about its action, it initiates the action laggardly, but if it is confident about its action, it initiates the action immediately. In this work, we conducted experiments on teaching AIBO to shake hands using instructions and evaluations under two conditions: Varying Condition under which the delays vary in accordance with the progress of learning, and Constant Condition under which the delays are set at medium constant. The result demonstrated that Varying Condition improves learning efficiency significantly and impresses humans as teachable.