著者
門脇 拓也 丸山 三智佳 早川 智彦 松澤 直熙 岩崎 健一郎 石川 正俊
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.23-30, 2019 (Released:2019-03-31)
参考文献数
15

Recently, many interactive video display devices using body movement as input have been developed. However, their intrinsic latency before the resulting images are displayed creates a discrepancy between the visual information to the user and the physical sensation. This research aims to investigate the impact on user performance and latency perception when there is latency between the user's physical input to the system and the visual feedback. We developed a video latency control system to film the user's hand movements and control the latency when displaying the video (The standard deviation is 0.38 ms). The minimum latency of the system is 4.3 ms, hence this enables us to investigate the performance and latency perception in unknown low latency range. Using this system, we conducted experiments wherein 20 subjects performed a pointing task based on Fitts' law to clarify the effect of video latency, particularly for low latency. Experimental results showed that when the latency is over 24.3 ms, it begins to be sensed more easily by the user and the performance begins to decrease. This result will be applied to determine a standard limit for video latency in interactive video devices.
著者
竹井 仁 柳澤 健 岩崎 健次 富田 浩 齋藤 宏
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.294-299, 1993-09-01 (Released:2018-09-25)
被引用文献数
4

歩行速度と勾配の変化に関して,生理的コスト指数(Physiological Cost Index : PCI)と METSとの関係を検討した。対象は健常男性10名で,MacGregor等による1周30mの8字型平地歩行でPCIを測定した。またトレッドミルを用いた平地歩行,勾配歩行,Bruce法による連続歩行について各々PCIとMETSを測定し比較検討した。PCIと歩行速度との関係は,各負荷とも有意な相関を示した。同速度に対するPCIの値はトレッドミル平地歩行が最も低く,勾配歩行,Bruce法による連続歩行の順に高かった。PCIとMETSとの関係は,勾配歩行で最も高い相関(r = 0.87)を示した。臨床的にはPCIという簡便な方法を用いてエネルギー消費を間接的に推測出来るが,運動負荷方法によりPCIが異なるため,応用するには注意が必要である。
著者
村上 貴聡 岩崎 健一 徳永 幹雄
出版者
九州大学
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.183-190, 2000-02-10

高校テニス部員6名を対象にして, 自律訓練とイメージトレーニングを用いたメンタルトレーニングを週2回, 約3カ月間実施しその効用性を検討した。結果は次のとおりである。1. 心理的競技能力はトレーニング後にすべて向上し, 忍耐力, 勝利意欲, 自己コントロール, リラックス, 集中力, 自信の尺度で1%水準の有意な変化がみられた。決断力および予測力においては10%水準の有意傾向がみられた。また, 総合得点においても顕著な向上が見られた。2. 特性不安はトレーニング後に減少した。トレーニング後にすべての因子で得点が減少し, 勝敗の認知的不安の因子で有意な変化がみられた。また, 有意差はみられなかったが, 動作緊張傾向, 競技意欲の低下, 自信喪失の各因子で不安の減少傾向がみられた。3. 競技状態不安は, トレーニング実施前の大会では試合が近づくにつれて認知的不安, 身体的緊張が高く, 自信が低い状態で出場しているが, トレーニング実施後の大会では大会当日には認知的不安, 身体的緊張が多少高まるが, 自信とともに比較的安定した状態で試合に出場していることがわかった。4. 試合中の実力発輝度では, トレーニング前の試合では自分の実力を発揮できたものが2名であったのに対し, トレーニング後の試合では実力を発揮できたものが5名に増加した。5. 内省報告から, メンタルトレーニングは試合前の睡眠や緊張感の減少, 試合中のリラクセーション, 冷静さ, 落ち着き, 集中力, そして, 試合に自信をもって出場できる心理的に良好な状態を作り出すのに有効に働いたことが推測された。
著者
岩崎 健史 田中 智美 飯塚 祐輔
出版者
島根大学
雑誌
Laguna : 汽水域研究 (ISSN:13403834)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.13-18, 2009-06

Pacific oyster Crassostrea gigas and Portuguese oyster C. angulata are morphologically13;related species that are sympatrically distributed at nearshore blackish areas in13;the subtropical zone of East Asia. Although these two species have thus far been known as inter-fertilizable under controlled conditions, molecular-based studies on mitochondrial DNA analysis verified obvious genetic differences between them. Huvet et al. (2004) reported a novel microsatellite DNA marker enabling to discriminate allelic sequence variants for C. gigas and C. angulata. In this study, we developed a rapid, reliable, and secure PCR-RFLP analysis of the biallelic microsatellite marker to diagnose hybrid oysters between C. gigas and C. angulata in wild stocks. An array of wild oyster specimens of C. gigas haplotypes and C. angulata haplotypes collected from Japan, Taiwan, and Korea were subjected to PCR amplification of the microsatellite marker and subsequent RFLP assay using FastDigest® Bsp1407I13;restriction enzyme, followed by microchip electrophoretic diagnosis of both PCR and RFLP products. It took about 2 hours for the whole process of our analysis, and the frequencies of biallelic variants observed in C. gigas and C. angulata haplotype stocks were at the equivalent level of those of the previous report. In addition, a high frequency of the allelic variants for C. angulata in C. gigas haplotype stock in Tokyo Bay suggests the occurrence of natural hybrid oysters between C. gigas and C. angulata.
著者
竹井 仁 池田 由美 岩崎 健次 柳澤 健
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.97-102, 1998-12-18

目的:活動時心拍指数(以下BABI)から算出される、運動課題の難易度が最も低い歩行速度と、歩行距離1mあたりの酸素摂取量(以下Ed)から算出される最適歩行速度との間に関係があるかを検討した。方法:対象は健常男姓11名。運動課題は200m連続歩行とし、1周30mの8字型歩行路を用いた。運動課題の難易度は、被験者に任意に決定させた5種類の歩行速度とした。結果:BABIと歩行速度(以下V)は、BABI=0.0177V^2-2.5073V+148.188の二次方程式となった。BABIの最小値が55.7[beats]のとき、Vは73.7[m・min^<-1>]であった。一方、1分間あたりの酸素摂取量(以下Et)とVとはEt=6.194+0.001V^2の一次方程式となり、Et式の両辺をVで除すことでEd=6.194/V+0.001Vが得られた。Edの最小値が0.158[mlO_2・m^<-1>・kg^<-1>]のとき、Vは75.0[m・min^<-1>]となった。結論:Edが最小値となるときのVは最適歩行速度を示す。結果から、BABIの最小値から算出したVは、Edから算出した最適歩行速度に相当することが示唆された。
著者
岩崎 健一 徳永 幹雄 山崎 先也
出版者
福岡医療福祉大学
雑誌
第一福祉大学紀要 (ISSN:13490613)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-12, 2004
被引用文献数
1

学生の精神的健康度の実態を把握するために、橋本らが作成した精神的健康パターン診断検査(MHP-1)を用いてD大学学生に調査し検討を加えた。結果を要約すると下記のとおりである。1.D大学男子学生は対照群男子学生と比べて、ストレス度の低い「はつらつ型」と「ゆうゆう型」が少なく、ストレス度の高い「ふうふう型」と「へとへと型」が多く、両群の間には有意差が認められた。2.D大学女子学生は対照群女子学生と比べて、ストレス度の低い「はつらつ型」と「ゆうゆう型」が少なく、ストレス度の高い「ふうふう型」と「へとへと型」が多く、両群間には有意差が認められた。3.尺度別に見ると、D大学男子学生は、男子対照群(1)(2)と比べて、心理的にも社会的にも身体的にもよりストレスフルな生活を送っている者が多く、対照群(2)の「対人回避」を除きストレスに関係する他の全ての尺度で有意に高い値を示した。しかし、生きがい度に関しては、対照群(1)との間では有意な差はなく、また、対照群(2)との間では「生活意欲」と「QOL尺度」でむしろ有意に高い値にあり、意欲的で張りのある生活をしている者が多い傾向にある。4.尺度別にD大学女子学生をみると、女子対照群(1)(2)と比べて、ストレスに関係するすべての尺度で有意に高い値を示し、D大学女子学生は心理的にも社会的にも身体的にもストレスフルな生活を送っている者が多い。生きがい度に関しても、対照群(1)とは「生活の満足感」と「QOL尺度」で、また対照群(2)とは「生活の満足感」で有意に低い値を示しており、D大学女子学生は生活に満足感を感じていない者が多い。5.精神的健康パターンに男女間の有意差はみられなかった。しかし、尺度別に見ると「身体的ストレス」とその下位尺度の「疲労」で、また、QOLではその下位尺度の「生活意欲」で両者間に有意差がみられ、男子学生の方が女子学生より、「身体的ストレス」が低く、「生活意欲」の高い張りのある生活を送っている者が多い。6.男子学生については、運動頻度の高いMonthly運動者とWeekly運動者が、運動頻度の低いStay運動者より、「心理的ストレス」や「身体的ストレス」が低く、また、「はつらつ型」が多く「へとへと型」が少ない傾向にあり、運動頻度が精神的健康度の改善に影響を与えている可能性が推察される。