著者
石神 靖弘 後藤 英司
出版者
日本植物工場学会
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.228-235, 2008 (Released:2011-02-04)
著者
石神 靖弘 後藤 英司
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.228-235, 2008-12-01 (Released:2009-09-04)
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

In order to achieve plant production in a closed ecological life support system (CELSS) in space, environmental control is a key technology because the environment is completely artificial. One advantage of the CELSS in space is that each module's gas composition and total pressure can be regulated at an optimal level. For example, the nitrogen contained in air is not necessary for plant growth, and low oxygen concentration may enhance net photosynthesis by reducing photorespiration. Hypobaric conditions, obtained by reducing nitrogen and oxygen concentrations, could facilitate gas control, reduce construction costs, and simplify maintenance of modules on a lunar base and in plant production systems on Mars. This review summarizes previous papers and evaluates significant effects of total pressure on growth and development of higher plants, especially crops. Previous studies showed that photosynthesis and transpiration of plants were enhanced under low total pressures because gas diffusion rates increase at low total pressures. Spinach and lettuce in vegetative stages can grow normally under 25 to 50 kPa total pressures. Seeds of rice and Arabidopsis thaliana germinated at 25 kPa total pressure. Flowering was normal in Arabidopsis under hypobaric conditions. Seed growth of soybean and Arabidopsis under low total pressures with a low O2 partial pressure was greater than under the atmospheric pressure with the same O2 partial pressure. This indicates that O2 concentrations inside siliques were maintained higher by the higher diffusion rates prevailing under hypobaric conditions. The results indicate that if total and partial pressures are controlled precisely, plants can grow normally in their life cycle from germination to harvest under hypobaric conditions.
著者
庄子 和博 後藤 英司 橋田 慎之介 後藤 文之 吉原 利一
出版者
日本植物工場学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.107-113, 2010-06-01
被引用文献数
6 17

明期の青色光強度がアントシアニン蓄積に影響するかどうかを調べたところ, 明期の青色光量を増やすとアントシアニン蓄積は促進されるが, 処理20日目までは効果が持続しなかった. 次に, LEDランプを用いて連続光条件における赤色光と青色光の割合がアントシアニン蓄積に及ぼす影響を調べた結果, アントシアニン含量は青色光の割合が高まるほど大となることが示された. そこで, アントシアニン生合成の光質応答を分子レベルで理解するために, レッドリーフレタスから単離できたアントシアニンの生合成遺伝子群について(<i>CHS</i>, <i>F3H</i>, <i>DFR</i>, <i>ANS</i>, <i>UFGT</i> )リアルタイムPCR法で発現解析を実施した. その結果, R100区では5遺伝子とも発現は認められなかったが, B100区とR50B50区では<i>CHS</i>, <i>F3H</i>, <i>DFR</i>, <i>ANS</i> および<i>UFGT</i> の発現が4時間までに上昇し, 48時間では低下した. <i>F3H</i>, <i>DFR</i>, <i>ANS</i> の発現が24時間までに上昇し, 48時間では低下したが, <i>CHS</i> と<i>UFGT</i> の発現は大きく変化しなかった. これらの結果より, レッドリーフレタスの光質に対するアントシアニンの生合成や蓄積に関する制御機構には, 赤色光と青色光の割合が密接に関係していることが明らかとなり, 特に<i>CHS</i> と<i>UFGT</i> の発現が青色光のPPFレベルに敏感に応答しているものと考えられた.
著者
(故) 江口 彌 谷垣 昌敬 武藤 邦夫 土屋 博嗣 後藤 英司 佐藤 俊樹
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.1102-1108, 1989-11-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
7
被引用文献数
6 7

気相が共存しない状態で, 均一水溶液中の亜硝酸の消失速度を, 288~313Kで測定して, 速度解析を行った.水溶液中での亜硝酸の自己分解は, 既往の気液系で行われた研究で導かれている素過程にしたがって起こるが, 気相が存在しない場合には, 溶解度の小さい生成物である一酸化窒素の放出が抑制され, 気液系では無視できる逆反応の影響が大きくなる.また, 亜硝酸は自己分解で消失するだけではなく, 溶存酸素による液相酸化によっても消失する.この反応系においては, 亜硝酸の自己分解における迅速な第1素過程で生成する一酸化窒素の溶存酸素による液相酸化が律速過程である.以上の考察に基づいて, 溶存酸素が存在する水溶液中における亜硝酸の総括消失速度を, 一酸化窒素の液相酸化速度を考慮して導いた.また, 総括反応速度定数および総括反応平衡定数の温度依存性を明らかにした.
著者
Alan TEO 青木 昭子 後藤 英司
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.47-49, 2008-02-25 (Released:2010-10-22)
参考文献数
1

1) 平成16年度に新医師臨床研修制度が始まり, 「研修医」の定義が明らかとなった.2) 本邦では「研修医」が「レジデント」と同意で使われることが多いが, 多くの診療科をローテートする「研修医」は米国の制度では「インターン」に当たる.3) 米国の「レジデンシー」は本邦の「後期研修制度」に対応する.4) 卒後年数を示すPostgraduate Year (PGY) は, 研修医, 初期 (前期) 研修医, 後期研修医, ジュニア・シニアレジデントなどの用語の混乱を防ぎ, 卒後教育の流れを表すわかりやすい表記法と考える.
著者
小林 志津子 関本 美穂 小山 弘 山本 和利 後藤 英司 福島 統 井野 晶夫 浅井 篤 小泉 俊三 福井 次矢 新保 卓郎
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.29-35, 2007-02-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
23
被引用文献数
3

1) 日本の医学生が臨床実習中に受ける不当な待遇 (medical student abuse) に関する報告はこれまでされていなかった.2) 日本の医学生を対象にしたわれわれの調査では, 回答者の68.5%が, 何らかのmedical student abuseを臨床実習中に受けたと報告した.3) 臨床実習においては, 指導医の「neglectやdisregard」があると学生の実習意欲を顕著にそぐことが回答者の意見から推測できた.4) 医学教育の関係者はmedical student abuseに注意を払い, 防止策を講じる必要がある.
著者
庄子 和博 後藤 英司 橋田 慎之介 後藤 文之 吉原 利一
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.107-113, 2010-06-01 (Released:2010-06-01)
参考文献数
13
被引用文献数
8 17

明期の青色光強度がアントシアニン蓄積に影響するかどうかを調べたところ, 明期の青色光量を増やすとアントシアニン蓄積は促進されるが, 処理20日目までは効果が持続しなかった. 次に, LEDランプを用いて連続光条件における赤色光と青色光の割合がアントシアニン蓄積に及ぼす影響を調べた結果, アントシアニン含量は青色光の割合が高まるほど大となることが示された. そこで, アントシアニン生合成の光質応答を分子レベルで理解するために, レッドリーフレタスから単離できたアントシアニンの生合成遺伝子群について(CHS, F3H, DFR, ANS, UFGT )リアルタイムPCR法で発現解析を実施した. その結果, R100区では5遺伝子とも発現は認められなかったが, B100区とR50B50区ではCHS, F3H, DFR, ANS およびUFGT の発現が4時間までに上昇し, 48時間では低下した. F3H, DFR, ANS の発現が24時間までに上昇し, 48時間では低下したが, CHS とUFGT の発現は大きく変化しなかった. これらの結果より, レッドリーフレタスの光質に対するアントシアニンの生合成や蓄積に関する制御機構には, 赤色光と青色光の割合が密接に関係していることが明らかとなり, 特にCHS とUFGT の発現が青色光のPPFレベルに敏感に応答しているものと考えられた.
著者
熱田 裕司 後藤 英司 武田 直樹 松野 丈夫 佐藤 雅規 猪川 輪哉
出版者
旭川医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

今年度においてはin vivoにおいて神経根由来の異所性発火を観察できる実験モデルを作成し、以下に述べる2種類の検討を行った。実験にはラットを用い、除脳後に後枝腓腹神経より双極電極にて知覚神経を逆行する神経発火活動を導出記録した。この手法によって、腰部神経根が刺激されることに基づいて発生する異所性発火が評価できることを確認した。(1)実験1:髄核投与による異所性発火の発現ラットの第5、6腰部神経根を露出し、尾椎から摘出した髄核を留置した。その後1、2,4週において腓腹神経から異所性発火にもとづく自発性神経活動を導出し、発火頻度を測定した。無処置対照と比較していずれの時期においても発火頻度は有意に増大しており、2週で最大値をお示した。一方、馬尾刺激により坐骨神経で得られた誘発電位を用いて神経伝導速度を測定すると、その値に低下は見られなかった。これらのことから、髄核は神経根に作用して異所性発火を誘発するが、伝導障害を引き起こすことは無いと考えられた。(2)馬尾圧迫による一酸化窒素感受性変化ラット馬尾レべルにおいてシリコンチューブを脊柱管内に挿入し、1週間経過させた馬尾圧迫モデルを作成した。1週間後の観察において、腓腹神経の活動は有意に増大しており、異所性発火が発現していることが確認された。この動物において神経根に一酸化窒素やセロトニンを作用させると、著名な発火増大が見られた。このような変化は馬尾圧迫の無い動物では少なかった。以上の結果は坐骨神経痛の発生機序を理解する上で重要な、髄核の影響、ならびに物理的圧迫と化学的刺激の相互関係、を明らかとしたと考えられた。