著者
ノライニ アズリン 成島 朋美 野口 栄太郎
出版者
一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
雑誌
日本東洋医学系物理療法学会誌 (ISSN:21875316)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.63-71, 2019 (Released:2020-05-20)
参考文献数
30

【緒言】足底を対象とするマッサージは、「足裏マッサージ」「リフレクソロジー」や「足ゾーンセ ラピー」等様々な名称で呼ばれ世界各国で行われている。研究領域では、E.Ernst による臨床研究 を対象としたSystematic review(以下SR)が報告されており、我が国では看護領域での研究が数 多くある。しかし、これらの報告から足裏マッサージの特徴である、ゾーンの存在を客観的に確 認することが出来なかった。そこで今回は、ゾーンの実在を確認することを目的に検討を行った。 【対象と方法】対象は同意を得た健常成人6 名(27 ~ 63 歳)に対し、平成30 年9 ~ 12 月に室温 25.0 ~ 26.5 度、湿度50 ~ 60%の室内で、生理機能測定として左第5 足趾皮膚血流、左下腹部腸音、 胸部で心電図を測定した。足裏マッサージ(以下FM)は、1 回目左FM、2 回目右FM とし各人2 回行った。生理機能測定は、安静15 分間・FM15 分間・FM 後30 分間の連続測定を行った。また 1 週間後の同時間帯に1 回目と同部位で生理機能測定を行いながら、右FM を左FM と同様の術式 で施術を行った。 【結果と考察】左第5 足趾皮膚血流の反応は、左右FM 中には減弱し、その後、左FM 側は増加、 右FM 側は減少と左右で異なる反応を示した。このことから、FM 側では交感神経緊張による末 梢血流の一時的な減少に続き増加を示し、FM 刺激反対側では全身反応としての血流増加反応が 起こった可能性があると考えられた。腸音は左FM により増加し右FM で減少する傾向を示した、 腸音は一律に増加・減少するのではなく個体差や体調の相違で反応が異なる事が推察された。心 臓のゾーンのある左足底のFM でHigh Frequency/Low Frequency(以下HF/LF)の有意な増加を 認めた。その結果から心臓に対応するゾーンの実在が示唆された。
著者
伊藤 裕二 成島 朋美 三宅 輝久 大越 教夫 小野 束
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:24354856)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.8-13, 2010-12

近年、教育現場のICT化に伴い、グループウェアなどのWebアプリケーションが導入されているが、視覚障害者がユーザーとなる場合、見え方の多様性に対応する必要がある。現在は、弱視者対応の画面表示機能を有する既製アプリケーションに既製スクリーンリーダーによる読み上げ機能を組み合わせて対応するのが主流であるが、読み上げを詳細に制御できないためシステムとしては不完全である。そこで、我々はサーバー・クライアント協調設計による音声読み上げと画面表示カスタム化による情報保障機能を備えたWebプラットフォームの開発を試みた。このプラットフォームを用いることで、視覚障害者向けオンライン教材配信システム、テストシステムなどの開発が容易になると考える。
著者
村中 僚太 成島 朋美 東條 正典 野口 栄太郎
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.420-424, 2011 (Released:2012-02-06)
参考文献数
6

【目的】耳管開放症は耳閉感、 呼吸音聴取、 自声強聴などの自覚症状を主体とした難治疾患で、 その多くは原因不明である。 そのため耳管開放症に対する鍼治療に関しては、 ほとんど報告されていない。 今回耳管開放症状を訴える希少な症例を経験したので報告する。 【症例】43歳、 男性、 団体職員。 主訴:呼吸音聴取、 自声強聴、 現病歴:X年10月突如自声強聴を自覚。 同月Y耳鼻科を受診、 聴力低下(-)、 通気療法、 薬物療法。 同月Z大学附属病院耳鼻科にてオトスコープ検査により耳管開放症と診断される。 同年12月より鍼治療開始。 現症:ウェーバーテスト (中央)、 聴力正常。 頭板状筋の過緊張。 治療方法:患者からの下顎の運動で開放症状が減少するとの訴えを参考に、 咬筋を支配する三叉神経領域の経穴および後頸部の経穴を治療穴に選択した。 【経過】初診より週1回のペースで計25回の治療を行った。 初診時より耳管開放音をNRS (Numerical Rating Scale) によって評価した。 気圧の変化や精神的ストレスにより増悪緩解を繰り返したが、 症状は初診時の約50%に維持することが出来た。 【考察とまとめ】顔面部の三叉神経領域および後頚部の大後頭神経を介する三叉神経系への鍼治療が耳管開放症状の軽減に有用であることが示唆された。