著者
中野 良平 斉藤 和巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, pp.1246-1254, 1987-12-15

代表的な関係データベース言語は関係論理に基づくが データベースマシンのサポート言語は多くの場合関係代数である.したがって 関係論理で表現した検索を データベースマシンでの実行を想定して 最適な関係代数表現に変換する研究が重要になる.関係論理表現に集約関数が入って来ると 閉じないアルファが現れるので 関係代数への変換は容易でない.本論文は関係論理表現に現れる集約関数を Klug の補正も考慮に入れた最適な関係代数表現に変換する体系を述べたものである.Klug の補正に効率良く対処するため 関係代数演算に新しいタイプの集約演算を導入する.新変換法の基本的アイデアは 代数表現への変換が容易な標準集約形を中継地点とし それの生成と解決という2フェーズの変換体系にある.同法は3漣の基本変換則と3種の発見的変換則から構成される.新変換法の目的は 集約関数を含んだ関係論理表現を人間が考え出すような最適な関係代数表現に変換することにある.変換プログラムを作成し 考えられる様々な複雑な検索に適用して 極めて満足すべき結果が得られることを確認した.
著者
斉藤 和己 石川 眞澄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.465, pp.13-18, 2003-11-14
被引用文献数
1

本稿では,単語頻度ベクトルで表現される文章と,自己組織化するニューロン参照ベクトル間の距離として,通常のユークリッド自乗誤差,多項分布に基づく対数ゆう度,およびコサイン類似度のそれぞれを用いる自己組織化マップ(SOM)について考える.これら距離定義を用いたSOMを統計モデルの観点で定式化するとともに,それらの学習アルゴリズムを導出する.3種のベンヂマーク文書データを用いた評価実験では,定式化した各SOMモデルにおける分類性能や自己組織化マップを比較する.
著者
伊藤一成 酒井 康旭 斉藤 博昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.3, pp.41-48, 2004-01-15
被引用文献数
2

本稿は自然言語処理を核とした新たな動画要約手法を提案する。動画内容はすべてメタデータを用いて表現できると仮定すると、音声と映像を分離して要約することが可能となる。すなわち、ユーザが指定する任意の要約率で音声テキストを要約した後に、対応する映像の重要区間を決定する。要約結果の提示の際には映像の重要区間を再生するのと同時に、日本語スピーチエンジンを利用して要約テキストを音声に変換することで、音声と映像の一貫性を考慮した要約生成が実現できる。ニュース報道番組の動画要約システムを試作し、提案手法の有効性を確認した。This paper proposes a novel movie summarization method based on meta data analysis and text processing. Since all the contents of a movie can be described in a meta data format, it becomes possible to summarize the movie in two layers: sound and video. Namely, the speech contents are firstly abridged at an arbitrary condense rate using natural language techniques. Then important video sections are determined corresponding to the selected speech parts. When the summarized result is presented, the video sections are reproduced along with the synthesized speech of the abridged text. This summarization method assures the consistency of sound and video. We have implemented a news summarization system and confirmed the effectiveness of our approach.