- 著者
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日比 泰造
- 出版者
- 慶應義塾大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
本研究は臓器の脱細胞化技術を用いて作製したブタ由来の小腸スキャフォールドに、小腸オーガノイドを生着させ小腸グラフトを開発し、小腸不全に陥り小腸移植を必要とする患者の新たな治療の嚆矢となることを目的とした。ブタ小腸の脱細胞化を繰り返し行い手技の安定化後、資源的な面からラットに計画を切り替えた。グラフト腸管および血管を確保しヘパリン化生食による還流に成功し、免疫染色で明らかな細胞核が存在しないことを確認できた。現在、電子顕微鏡で内部の微細構造を観察しているほか、細胞骨格に含まれているDNAおよび細胞外マトリックスの評価を行っている。