著者
伊吹 省 本田 正樹 磯野 香織 林田 信太郎 嶋田 圭太 成田 泰子 入江 友章 三本松 譲 原 理大 山本 栄和 山本 裕俊 菅原 寧彦 日比 泰造
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.90-93, 2019 (Released:2019-11-22)
参考文献数
8

肝胆膵外科領域,特に肝切除においては脈管のバリエーションが豊富で術前の解剖把握が必須である.当科では以前より富士フイルムSYNAPCE VINCENT®を用いてドナー肝切除におけるグラフト容積および残肝容積の測定を行ってきた.近年は静脈の灌流域の計算ならびに胆管情報も統合した画像を用いて術前3Dシミュレーションを行っている.肝腫瘍においても肝臓解析の技術を応用し腫瘍と脈管の位置関係を把握している.ドナー肝切除および肝腫瘍切除における当科の工夫を実際のシミュレーション画像を用いて紹介する.
著者
菅原 寧彦 田村 純人 國土 典宏
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.1, pp.32-36, 2015-01-05 (Released:2015-01-05)
参考文献数
19

肝移植は肝障害度Cでミラノ基準内の65歳以下の肝細胞癌症例に対して推奨されている.生体肝移植ではミラノ基準を拡大する条件でも適応とすることがある.1989年から2005年の本邦での生体肝移植653例の成績は,5年生存率でミラノ基準合致症例78%,逸脱症例60%であった.

1 0 0 0 OA 1.肝切除

著者
長谷川 潔 青木 琢 山本 訓史 竹村 信行 阪本 良弘 菅原 寧彦 國土 典宏
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1, pp.70-77, 2014-01-10 (Released:2015-01-10)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

肝細胞がんに対する肝切除は局所コントロールに優れており,肝機能が許す限り,治療の第一選択である.微小転移巣も系統的切除により除去可能であり,再発率を抑制しうる.脈管浸潤を伴う進行例でも肝切除により,予後改善が期待できる.ただし,術後の肝不全は致死的で,いったん発症すると回復困難なため,肝不全に至らないような厳密な術前評価と入念な準備,術中の工夫,綿密な術後管理が必須である.