著者
若林 香織 田中 祐志
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.5-12, 2012-08-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
34

Phyllosoma, a zoeal larva with extremely flat body and long appendages of spiny and slipper lobsters, is morphologically different from other decapod zoeas. In natural environments, phyllosomas often associate with planktonic gelatinous organisms such as jellyfish although its ecological implication is still unclear. Here we review the interaction between phyllosomas and gelatinous organisms. Our recent examinations showed that phyllosomas feeding exclusively on jellyfish successfully develop into juvenile, and that phyllosomas could associate with and prey on various species of venomous jellyfish. These results suggest that phyllosomas utilize gelatinous organisms as food sources as well as floating vehicles.
著者
大内 田鶴子 玉野 和志 林 香織 鰺坂 学 廣田 有里 小山 騰 ディアス ジム 斎藤 麻人 吉田 愛梨 細淵 倫子 清野 隆
出版者
江戸川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

グローバリゼーション下、地域社会と市民・近隣組織に関する新たな理論枠が必要になっている。本研究は新しい社会に対応する近隣組織について実態を把握し、論点を整理した。1.イングランドでは自治会規模の住民組織が準自治体となっている。2.シアトル市ではボトムアップ式の協議体を設置し、合意形成能力を獲得し、その後政治対立に巻き込まれ機能不全に陥った。3.シアトル近郊の極小自治体の長期存続は、住民の凝集性の維持につとめたこと、コモンズの維持管理を行っていることなどによる。4.個人が情報のコントロール力を持ちつつある現在、ITによる意見交換の仕組みと個人の情報発信のスキルが必要であることが明らかになった。
著者
田中 颯 若林 香織
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.22-29, 2016-02-29 (Released:2018-03-30)

Two forms of test are known in a fibulariid sea urchin, Fibulariella acuta (Yoshiwara, 1898). One is a "rice grain-shaped" in which both the anterior and the posterior tips are pointed. Another is an "egg-shaped" in which the anterior tip is pointed but the posterior is broad. This species was originally described as "egg-shaped;" nevertheless, the post described drawing of the syntype by the same author showed its "rice grain-shaped." Although many taxonomic examinations have been made to understand the meaning of difference between the two forms, the meaning has not been clarified until today. We here compared the external morphologies of the test and pedicellariae between the two forms based on 59 specimens from Kumamoto Prefecture, Japan. In addition to the external outline of the tests, morphology of pedicellariae was clearly different between the rice grain-shaped and egg-shaped specimens as follows: the former had three types of pedicellariae (globiferous, bidentate, and biphyllous), whereas the latter had only two types (globiferous and bidentate). These morphological differences suggest that the two forms of F. acuta should be revised as two different species.
著者
林 香織

本研究は,若年層を中心に拡大するソーシャルネットワーキングサービスに着目し,その使い方に「世間」に対する考え方が現れるのかを検討したものである。結果として,SNS 利用そのものではなく,SNS を利用する環境,つまりモバイルメディアの利用そのものに,「世間」の考え方が表出することがわかった。世間とは非常に主観的概念であるが,世間内からの人の評価という意味での視線を気にする一方,見ず知らずの人からの視線は想像が出来ない学生も多く存在し,そのような対人関係やコミュニケーションの有り方が,モバイルメディアの利用行動を決定付けていると考えられる。特に,社会的マナーをおろそかに考えがち,見ず知らずの人に親切にする必要はない,ニュースは自分には関係ないといった考え方をする人ほど,身近な人に親切にするといった意味の世間を重要視し,世間に縛られていることがわかった。
著者
廣田 有里 土屋 薫 林 香織
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
vol.26, 2016-03-15

高度成長期に流山に住居し始めた高齢化が進む旧住民と,「母になるなら流山」というキャッチフレーズで子育てのしやすさを打ち出し,近年,流入してきた子育て世代(新住民)を,双方の持つ社会的資源の交換を促すことによって,魅力的な,まちづくりの担い手となっていくと考え,「ゴーヤ」をツールとして交流させた。本研究で明らかになった点は,①世代間交流のツールとしての「ゴーヤ」の有用性と限界②プログラムに関わる資源に対する重要性の確認不足③プログラム実施結果,関係者が受け取るインセンティブの不平等,である。本研究によって,「ゴーヤ」というツールを用いての世代間交流の場を設けることは可能性の一端は確認されたが,課題が明確になったため,今後の改善がのぞまれる。
著者
錦 仁 志立 正知 渡邉 麻里子 志立 正知 平林 香織
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

これまで和歌は、中央に住む貴族・僧侶・武士の文学として研究されてきた。また、地誌は地理学や民俗学の資料と見なされてきた。この研究では、地誌の中に大量に記載されている和歌に関する記事を分析した。そして、東北地方の藩主や藩士の和歌に対する思想を明らかにした。新しい観点と方法を導入することによって、これまでの和歌研究の常識をくつがえした。
著者
栗林 香織
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、膜タンパク質の機能解析のためにマイクロ・ナノ加工技術を用いることによりこれまで実現の不可能であった直径の揃ったジャイアントリポソームを効率的に作製し、操作するマイクロ流体デバイスを実現することである。そこで、本年度は,主に下記の項目について研究を行ってきた。パリレンシートの穴あきシートに金を蒸着し電極基板を作製し、基板上に脂質膜のパターンニングを行いそれぞれのパターンからからジャイアントリポソームを作成する方法を検討した。これまで作成されてきたジャイアントリポソームでは、リポソームは閉じた系であるため作成後にリポソーム内の溶液を変えることはできなかった。本方法では、作成されたリポソーム内の溶液を小穴を通して変換することが可能である。脂質のパターンニングは、パリレンリフト法を用いて行い、エレクトフォローメーション法により作成された脂質パターンから均一径のリポソームを作ることが可能になった。さらに、作成されたリポソーム内に直径が200nm-1μmのビーズを注入することができた。ビーズをDNAや試薬等に変えることでドラックデリパリーシステムや生物系の観察などの分野での応用が可能である。一般的にエレクトロフォーメーション法で作製されたリポソームは基板上に固定されており、リポソームを単独で使用することはできなかったが、本デバイスでは、基板の小穴から溶液を流すことにより、リポソームを切り離すことができた。
著者
玉城 司 平林 香織
出版者
清泉女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

松代藩第六代藩主・真田幸弘の文芸について調査研究した。幸弘が一座した点取俳諧資料九万句の内、約三分の一の三万句を翻刻して、その一部を研究成果として作成したホームページ「松代藩第六代藩主真田幸弘の文藝」に写真と共に掲載した。これは、語彙索引機能を備えているので、点取俳諧資料として利用できるだけでなく、江戸時代の語彙を検索することができる。なお、ホームページは、幸弘の全体像を理解できる構造にした。