著者
中川 航 松本 一紀 ドゥ ソルビエ フランソワ 杉本 麻樹 斎藤 英雄 仙田 修司 柴田 剛志 池谷 彰彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.J160-J168, 2015 (Released:2015-03-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1

近年、温度カメラは、機械設備・建築物の検査や,人間や動物の体温の検査等,多くの目的に利用されるようになってきた.本論文では,RGB-Dカメラで取得した3次元環境モデルを利用して、このモデル上に温度分布をレンダリング表示することにより,対象環境の温度分布を自由な視点から観察可能なシステムを提案する.本システムでは,3D環境モデルを利用したカメラ位置姿勢のトラッキング手法に基づき,事前に取得しておいた温度分布に対して,現在の温度変化を表示することも可能である.提案システムの有効性を検証するために,幾つかのシーンに対して本システムを利用して表示した温度分布や温度変化分布を示す.
著者
辻井 潤一 米澤 明憲 田浦 健次朗 宮尾 祐介 松崎 拓也 狩野 芳伸 大田 朋子 SAETRE Rune 柴田 剛志 三輪 誠 PYYSALO SAMPO Mikael 金 進東 SAGAE Kenji SAGAE T. Alicia 王 向莉 綱川 隆司 原 忠義
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2006

本研究は、文解析研究で成功してきた手法、すなわち、巨大な文書集合を使った機械学習技術と記号処理アルゴリズムとを融合する手法を、意味・文脈・知識処理に適用することで、言語処理技術にブレークスルーをもたらすことを目標として研究を遂行した。この結果、(1)言語理論に基づく深い文解析の高速で高耐性なシステムの開発、(2)意味・知識処理のための大規模付記コーパス(GENIAコーパス)の構築と公開、(3)深い文解析の結果を用いた固有名、事象認識などの意味・知識処理手法の開発、(4)大規模なテキスト集合の意味・知識処理を行うためのクラウド処理用ソフトウェアシステムの開発、において世界水準の成果を上げた。(2)で構築されたGENIAコーパスは、生命科学分野でのテキストマイニング研究のための標準データ(Gold Standard)として、国際コンペティション(BioNLP09、BioNLP11)の訓練・テスト用のデータとして、採用された。また、(1)の研究成果と機械学習とを組み合わせた(3)の成果は、これらのコンペティションで高い成績を収めている。また、(1)と(4)の成果により、Medlineの論文抄録データベース(2千万件、2億超の文)からの事象認識と固有名認識を数日で完了できることを実証した。その成果は、意味処理に基づく知的な文献検索システム(MEDIE)として公開されている。