- 著者
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武内 玲
川田 美和
柴田 真志
- 出版者
- 公益社団法人 日本看護科学学会
- 雑誌
- 日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, pp.68-73, 2019 (Released:2019-08-28)
- 参考文献数
- 18
目的:本研究の目的は,慢性期統合失調症患者の日中の身体活動と睡眠指標の関連を明らかにすることであった.方法:対象者は慢性期統合失調症入院患者27名(男性17名,女性10名,平均年齢58.3 ± 11.6歳)であった.客観的睡眠指標として小型体動計を用いて,総睡眠時間(TST),入眠潜時(SL),中途覚醒時間(WASO)および睡眠効率(SE)を評価した.また,主観的睡眠指標としてピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を実施した.身体活動指標は歩数を採用し,一軸加速度計を用いて客観的睡眠指標とともに1週間測定した.結果:歩数は,SE(r = .629, p < .01)およびTST(r = .406, p < .05)と有意な正の関連が,またWASO(r = –.615, p < .01)と有意な負の相関関係が認められた.一方,歩数とPSQIスコアに関連は見られなかった.考察:身体活動の多い統合失調症入院患者は客観的睡眠指標が良好であり,身体活動を高めることが睡眠の改善に結びつく可能性が示唆された.