著者
元川 竜平 遠藤 仁 横山 信吾 西辻 祥太郎 矢板 毅 小林 徹 鈴木 伸一
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2015年度日本地球化学会第62回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.190, 2015 (Released:2015-09-03)

福島第一原子力発電所の事故により環境中へ放出された放射性セシウムが、福島県を中心に広範な地域に対して環境汚染をもたらした。放射性セシウムは、水を介して拡散し、土壌に吸着しているが、その中でも特に風化黒雲母・バーミキュライトといった特定の粘土鉱物に濃縮され、強くとり込まれることが明らかにされている。そこで我々は、X線小角散乱(SAXS)法を用いて、バーミキュライト・風化黒雲母/セシウム懸濁液の構造解析を行い、セシウムイオンの吸着に伴う粘土鉱物の構造変化を明らかにした。
著者
渡邊 保貴 横山 信吾
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学) (ISSN:21856516)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.26-39, 2020 (Released:2020-01-20)
参考文献数
32
被引用文献数
2 2

メチレンブルー吸着量を用いてベントナイトのモンモリロナイト含有率を評価するため,メチレンブルー吸着試験の測定精度を確かめた上で,分散性の劣るCa型ベントナイトを用い,これから抽出したモンモリロナイトのメチレンブルー吸着量を測定した.メチレンブルー吸着試験にはスポット法と比色法がある.ブラインドプリディクションによりスポット法の標準誤差は2mmol/100g未満であることが分かった.また,比色法と試験後試料の粉末X線回折分析により,スポット法による測定値を飽和吸着量とみなせることが分かった.モンモリロナイトの抽出は粒径0.2µm以下の回収により行った.このメチレンブルー飽和吸着量を使用することがモンモリロナイト含有率の評価,及び,有効モンモリロナイト密度を用いた透水性・膨潤性評価の精度を高める上で重要である.
著者
湊 淳一 キム ワイージェイ 山田 裕久 渡辺 雄二郎 田村 堅志 横山 信吾 チョー エスービィ 小松 優 スティーブンス ジィーダブリュー
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.102, 2004

産業・生活廃水中のアンモニウムイオンは、河川や湖に富養化をもたらしている。その吸着・除去剤として安価な天然ゼオライトが注目されている。天然ゼオライトのアンモニウムイオン吸着効率は、ゼオライト種、交換性陽イオン容量、長石やイライトなどの不純物量などによって決定される。本研究では、クリノプチロナイトとモルデナイトを主成分とする韓国産の天然ゼオライトを空気分級法を用いて、異なる粒径の試料に調整した。空気分級されたそれぞれの試料は、XRD、粒径測定、SEM-EDS、ICP-MSを用いて特徴付けた。さらにそれぞれのアンモニウム吸着量の粒径依存性について明らかにしたので報告する
著者
伊藤 健一 宮原 英隆 氏家 亨 武島 俊達 横山 信吾 中田 弘太郎 永野 哲志 佐藤 努 八田 珠郎 山田 裕久
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.255-271, 2012 (Released:2012-11-15)
参考文献数
27
被引用文献数
8 11

In the radiation dosimetry of radiocesium in Iitate, Fukushima, the level of radiocesium around the environment did not exceed the criteria in liquid phases such as puddle water, but was distributed in solid phases such as some soil types and organic matter. On the other hand, retting of the cut bamboo grass and hemlock fir in water allowed the release of radiocesium, about 230 Bq/kg exceeding the criteria for a bathing area. The flow-thru test using zeolite showed the removal of radiocesium from the liquid phase. The wet classification test was performed for 3 types of radiocesium-contaminated soil. According to the results of wet classification, radiocesium was detected and its level exceeded the cropping restriction level in almost all classified particle fractions. The decontamination effect of wet classification on radiocesium contamination was smaller than that on heavy metal contamination. Specifically, the wet classification could not induce volume reduction. Accordingly, preprocessing and intermediate treatments such as dispersion or attrition by vibration or mixing in the wet classification process were devised and examined as improved processing techniques. As a result, the effectual volume reduction of the radiocesium-contaminated soil was confirmed by adding an intermediate process such as the surface attrition in the vibrator.