著者
長島 孝 横山 淳一 松田 信一 中平 勝子 福村 好美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.15, pp.81-87, 2005-02-19
被引用文献数
2

日本の製造業においては,暗黙知である高度技能の伝承が注目されている.高度技能は熟練者と被伝承者との長期間にわたる体験共有により継承がなされてきた.少子高齢化の傾向の中で,伝承期間の短縮と同時に被伝承者の成長が望まれていた.ここでマルチメディアのeラーニングを応用して,新たに開発した簡易編集機能により、熟練者による技能実演収録画像にノウハウ上のポイントを抽出して形式知化して明示した.新たな技術知識を含めて製作した教材のポイントを,納得ゆく繰返再生を被伝承者の意思で簡単にでき,従来と比べて短期間で技能五輪に出場可能な選手を育成することができた.Recently, Japanese production activity is focusing for high technical skill transfer to next generation. A high technical skill has been usually transferred by collaborated work between high skill worker and follower, but it has been not so success. New multimedia contents of high technical skill are proposed, which has utilized e-learning with the multimedia like a video record consisting from actual high skill worker's technique. This multimedia as explicit knowledge has developed by new easy editing system. So, the follower was easily able to learn by review himself for the multimedia until full understanding. Employing those contents on the training for Japanese Skills Competition, members of our team are successfully gotten to short period coaching.
著者
西﨑 光希 横山 淳一
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18824544)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.49-55, 2023-11-28 (Released:2023-11-28)
参考文献数
11

近年,従業員らの健康管理を経営的な視点で考え,戦略的に実践する健康経営が注目されている。健康経営は企業の従業員の健康状態を良くするだけでなく,経営課題の解決にも効果的であるとされている。しかし現状,中小企業における健康経営の認知度は低く,中小企業の健康経営の効果に着目した研究も少ない。そこで本研究では,中小企業を対象にアンケート調査を実施し,数量化III類を用いて分析を行った。そして,課題解決および健康経営の取り組みに関するモデルを作成し,中小企業における効果的な健康経営の在り方について考察した。その結果,経営者と健康づくり担当者,従業員の間で健康経営のねらいを共有することの重要性が示唆された。
著者
田川 元也 山本 勝 横山 淳一
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会全国大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.10, pp.78-81, 2010

介護保険制度は,開始から10 年が経ち,日本の高齢者福祉を担う制度として定着してきているといえよう。しかし,民間企業やNPOなど多様な事業者によるサービス提供により成り立つとされた制度創設時の理念とは裏腹に,安定したサービスが継続して提供されているとは言いがたい状況にある。そこで,まず,サービス提供者の立場から現行制度の問題点の整理を行う。その上で,民間のサービス提供者が顧客ニーズを的確に把握し,利用者本位のサービスを提供しながら,なおかつ事業として採算性を保つために必要なマーケティング的視点についての提言を行う。
著者
菅原 喜行 斉藤 禎二 矢作 孔一 横山 淳一 青木 庸好 甘利 徳邦
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.80, 2002

埼玉スタジアム2002は、アジア最大級のサッカー専用スタジアムである。それにふさわしいピッチ照明として(1)建築意匠との調和(2)FIFAの基準を満足する照度·均斉度(3)ハイビジョン画像として優れた色再現を得る光源の採用(4)緊急時における試合続行可能な照度の確保を照明計画の要点とした。光源の選定にはユニフォーム着用の被写体をスチール·TVカメラでの撮影による客観的評価とアンケートによる主観的評価を行ない最も評価の高い組み合わせを採用した。実際の設備では大屋根最前列と客席上部の2列に配置した2kW高演色ショートアークメタルハライドランプ152灯と同ロングアークランプ204灯により、水平面維持照度2000lxを確保している。相関色温度は5550ケルビン·Ra89となっている。また、ショートアーク器具は全数瞬時再点灯形とし、選手·観客に対して安全性を考慮している。
著者
山城 健二 吉原 理恵 石井 博尚 赤司 俊彦 横山 淳一 田嶼 尚子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.493-497, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
18
被引用文献数
3

症例は62歳,男性.46歳時に糖尿病を指摘され,57歳より経口血糖降下薬を内服していたがコントロール不良のため,ヒトインスリン混合型製剤による治療が開始された.初回注射時より注射部位に発赤・腫脹を認め,また,消化器症状も出現し,症状が持続したため当院を紹介受診.皮内テスト・皮膚生検により,ヒトインスリンに対する即時型アレルギーを確認した.製剤をインスリンアナログ製剤に変更したところアレルギー症状は軽快し,インスリン治療継続可能となり血糖コントロールは改善.また,インスリン抗体,抗ヒトインスリン特異的IgE抗体の低下をみた.インスリンのアミノ酸配列のわずかな差異がインスリンアレルギーの発症,生体の免疫反応に関与する可能性があると考えられた.
著者
横山 淳一 山本 勝
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18824544)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.79-84, 2010-02-15 (Released:2011-01-20)
参考文献数
4

本論文において,著者らは個人の生活習慣に関心を喚起するための生活行動記録システムを提案し,携帯電話で利用できるシステムのプロトタイプを開発した。生活行動記録システムは,食事や飲酒といった生活習慣に関わる行動について,利用者がそれらの行動を行う度にボタンを押すことで,時間および行動内容を記録するものである。本論文では,11名の大学生を対象に生活行動記録システムを利用する11日間の実証実験を行った。その結果,システム利用前と利用後で健康に対する関心および生活習慣に対して有意な向上が見られた。以上のことから,本システムが個人の生活習慣を見直すきっかけとなる有効性が示唆された。
著者
横山 淳一
出版者
The Human Geographical Society of Japan
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.43-65, 1994-02-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
54

Thünen's“location theory”of agriculture is one of the basic principles in geography and economics. In this theory a visionary uniform space called“The Isolated State (Der isolierte Staat)”has already been established. This isolated state is 50 miles (deutsche meile; about 375km) in diameter, and the agricultural zones are arranged in a concentric circle. In the center only one large city is located, and the concentric circles of agriculture are, from inside, free agriculture (die freie Wirtschaft), forestry (Forstwirtschaft), crop rotation system agriculture (Fruchtwechselwirtschaft), field-grass agriculture (Koppelwirtschaft), three-field system (Dreifelderwirtschaft) and cattle breeding and dairy (Viehzucht). The boundary distances of each type outward from the large city are 4, 7, 24.7, and 31.5 miles respectively.In this article, I tried to reexamine the structure of Thünen's circles according to Thünen's logical point of view. The basic conditions are as follows: the farm acreage is 100, 000 square Rutes (217ha), the rye crop yield per 100 square Rutes is 8 Sheffels, and the price of 1 Sheffel of rye is 1.5 Taler at the city.The main problem is the conversion process from the Koppelwirtschaft to the three-field system. Thünen says that a crop of 8 Sheffels in the Koppelwirtschaft is proportional to 6.72 Sheffels in the three-field system. In the case of the Koppelwirtschaft divided into seven, the acreage of one section is about 14, 300 square Rutes, and in the three-field system, the acreage of one field is 12, 000 square Rutes (fields, 36, 000; permanent pasture, 64, 000). According to this, in the conversion process from the Koppelwirtschaft to the three-field system, the total fertilizer given to the rye fields increase 1.17 times. This indicates a larger increase of rye crop in the three-field system than in Koppelwirtschaft. In my calculation, 8 Sheffels in Koppelwirtschaft is proportional to 8.42 Sheffels in the three-field system.If this is true, the“Landrente”(bid rent) of Koppelwirtschaft is 1, 111 Taler, while the Landrente of the three-field system is 1, 137 Taler; and the dominance of Koppelwirtschaft is overthrown. In Thünen's circles, the Koppelwirtschaft would be replaced by the three-field system, and have to disappear. As a result, in my calculation, the structure of Thünen's circles consists of free agriculture, forestry, three-field system, and cattle breeding and dairy. The distances from the large city should be revised to 4, 7, and 33 miles respectively.
著者
永井 昌寛 山本 勝 横山 淳一 藤本 明伸 中島 俊朗
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.239-250, 2002 (Released:2017-08-14)
参考文献数
14

歯科分野においてIT(情報)化の推進を効率よく効果的に進めていくためには,歯科医師のIT化に関する意識を把握し,その状況に応じたIT化を計画的に進めていく必要がある. そこで,本論文では,愛知県の歯科医師に対しIT化に関する意識実態調査を実施し,とくに,情報機器の利用状況,歯科診療所のIT化に関する意識状況,および,歯科医師会事務局のIT化を分析テーマとして今後のIT化に向けて考察を行うとともに,調査結果からシステム工学的な立場でIT化推進に向けての課題を述べている. この調査結果から,①歯科診療所のIT化の必要性の認識は,歯科医師が高齢になるほど低くなる,②歯科診療所のIT化の目的あるいは期待される効果として,サービス内容の充実を重視している,および,③歯科医師会事務局のIT化の必要性の認識は,役員の方が非役員に比べて高い,等がわかった.