著者
横江 清司
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.265-269, 1993-07-31 (Released:2010-02-25)
参考文献数
25
著者
宮下 浩二 浦辺 幸夫 小林 寛和 横江 清司 河村 守雄 猪田 邦雄
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.141-150, 2008-02-01 (Released:2008-08-06)
参考文献数
37
被引用文献数
1

The magnitude of mechanical stress at the shoulder and elbow appears to be directly correlated with the degree of maximum shoulder external rotation (MER) during throwing. Therefore, it is very important to prevent excessive MER to minimize the risk of throwing injuries. The purpose of this study was to investigate the relationships between MER during throwing and the kinematic parameters of throwing mechanics, shoulder muscle strength, and shoulder range of motion in high school baseball players. The subjects were 40 male high school baseball players with no elbow or shoulder joint problems. Three-dimensional analysis was performed to calculate the MER angle. Then, the shoulder and elbow angles at initial foot contact (IFC) were computed. ROM and muscle strength of shoulder joint were also measured in each subject. Multiple linear regression analysis was used to relate the MER angle to these factors. Significant correlations were observed between the MER angle and the external rotation (ER) angle (r=−0.51, p<0.001) at IFC, and the ER range of motion (r=0.84, p<0.01). The MER angle significantly correlated with shoulder internal rotation (IR) at IFC. This finding suggests that stress on the shoulder and elbow could be increased by the degree of shoulder IR angle at the moment of IFC. Further, excessive ER range of motion may also be a risk factor.
著者
来田 吉弘 鳥居 俊 横江 清司
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, 1991-12-01

一般に運動量や運動強度の増大につれてスポーツ障害の発生は増加する。特に女子スポーツ選手の場合は整形外科的、内科的障害に加え、月経異常を来すものが増加する。月経異常は骨代謝に影響し、疲労骨折という形の障害を招来しうる。今回我々は、高レベルの若年女子長距離ランナーに焦点を絞り障害調査を行ったので報告する。
著者
北岡 さなえ 小林 寛和 金村 朋直 岡戸 敦男 横江 清司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.C3O3046, 2010

【目的】膝前十字靱帯(ACL)損傷の受傷機転に関する報告は、1980年代より数多くなされており、ACL損傷の予防に役立つ知見が得られている。有効な外傷予防策を実践するためには、動作の特徴を含めた、スポーツ活動時の代表的な受傷状況を明らかにし、関係する要因を整理していくことが重要となる。我々は、過去20年間、ACL損傷の予防策につなげるための基礎的知見を得るために、受診者に対して、受傷状況の詳細な聞き取り及び再現調査を行ってきた。今回は、過去の報告にはない多数の女子バスケットボール選手を対象とした、ACL損傷の受傷状況に関する調査について報告する。<BR>【方法】1988年6月より2008年6月の20年間に、財団法人スポーツ医・科学研究所を受診し、ACL損傷と診断され、理学療法を施行した女子バスケットボール選手320名を対象とした。対象の年齢は16.4±7.9歳、身長は164.1±7.9cm、体重は58.0±8.7kg(平均±標準偏差)であった。理学療法の診療記録より、ACL損傷の受傷状況に関する2つの項目について抽出して分類、集計をした。<BR>調査1:受傷時のプレイ 受傷時のプレイ及び局面について分類した。プレイ及び局面は、「オフェンス」、「ディフェンス」、「その他」、「不明」に区分した。「その他」は、「オフェンス」、「ディフェンス」に分けることができないルーズボールやリバウンド中のプレイとし、「不明」は明示することができなかった場合とした。<BR>調査2:受傷時の動作 「オフェンス」、「ディフェンス」における受傷時の詳細な動作について分類した。動作は、「ジャンプ着地」、「ジャンプ踏切」、「ストップ」、「ターン」、「側方移動」、「コンタクト」、「その他」、「不明」に区分した。<BR>【説明と同意】本研究は、財団法人スポーツ医・科学研究所倫理審査委員会の承認のもとに実施した。対象の個人情報の取り扱い等については十分に配慮した。<BR>【結果】調査1:受傷時のプレイ 受傷に関係したプレイ及び局面は、「オフェンス」170名(53.1%)、「ディフェンス」52名(16.3%)、「その他」27名(8.4%)、「不明」71名(22.2%)であった。<BR>調査2:受傷時の動作 「オフェンス」では「ジャンプ着地」が最も多く、50名(29.4%)であった。以下「ストップ」34名(20.0%)、「側方移動」28名(16.5%)、「ジャンプ踏切」19名(11.2%)、「ターン」17名(10.0%)、「コンタクト」13名(7.6%)と続いた。「ディフェンス」では「ストップ」が最も多く、13名(25.0%)であった。以下「ターン」11名(21.2%)、「コンタクト」8名(15.4%)、「ジャンプ着地」7名(13.5%)、「側方移動」7名(13.5%)、「ジャンプ踏切」1名(1.9%)であった。<BR>【考察】受傷に関係したプレイは、「オフェンス」が半数以上を占めていた。スポーツ外傷は、個人が有する内的要因や床面などの外的要因に、ボールや他者の動きなどの様々な状況変化が加わることにより、身体への負荷が強まって発生に至るとされる。したがって、瞬時に相手の動きに反応して動作を遂行する「ディフェンス」時の受傷が多いことを予測した。しかし、実際は「オフェンス」時の受傷が多くなっていた。受傷時の動作は、減速性の動作が上位を占めたが、「オフェンス」と「ディフェンス」ではその傾向が異なっていた。「ディフェンス」で最も多かった受傷時の動作は「ストップ」であった。「ディフェンス」では、ボールを持った選手の動きに反応し、急激な減速、ストップをせざるを得ない状況が強いられ、これに対応できない際に受傷すると考えられる。一方、「オフェンス」では「ジャンプ着地」での受傷が多かった。「ジャンプ着地」はACL損傷の受傷が多い動作として知られ、受傷時の動作の特徴について検討が重ねられている。「オフェンス」におけるジャンプを伴うプレイとしてシュートやパスキャッチがあげられるが、これらのプレイでは、ボールやゴールとの位置関係、他者の存在、次のプレイへの準備、空中でのコンタクトなどがジャンプ着地時の動作に影響し、受傷に至ることが推察される。今後、さらに受傷時の状況を細分化し、加わった外力、外傷発生時のアライメント等との関連についても詳細に検討を行い、動作に影響を与える要因を明確にしていきたい。<BR>【理学療法学研究としての意義】本研究では、300名を超える女子バスケットボール選手を対象として、ACL損傷の受傷状況について調査し、受傷時のプレイや動作に関する傾向を見出した。この結果は、理学療法士が女子バスケットボール選手に対して有効なACL損傷予防策を企画、実践していく上での、基礎資料になるものと考える。
著者
宮下 浩二 越田 専太郎 浦辺 幸夫 工樂 義孝 小林 寛和 横江 清司
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0172, 2008

【目的】投球動作の肩最大外旋位で疼痛を生じる選手が多く、投球障害を発生しやすい肢位である。肩関節外旋運動は、主に肩甲上腕関節外旋運動、肩甲骨後傾運動、胸椎伸展運動により構成されている。しかし、投球動作においてこれらの関節がなす角度を詳細に分析した報告は少ない。本研究では、肩最大外旋位における肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度および胸椎伸展角度を明らかにし、さらに肩最大外旋角度と各関節角度との関係を分析することを目的とした。<BR>【方法】対象は男子大学生19名(年齢22.2±1.5歳、野球歴9.8±3.6年)とした。対象にオーバーハンドスローでの全力投球を行わせ、ステップ脚の足部接地時からリリースまでの肩外旋角度を三次元動作解析にて算出した。肩外旋角度は前腕と体幹のなす角度とした。これは肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、胸椎など肩関節複合体としての外旋角度を示す。肩甲上腕関節外旋角度、肩甲骨後傾角度、胸椎伸展角度を算出し、肩外旋角度が最大値を呈した時(肩最大外旋角度)の各角度をもとめた。さらに、肩最大外旋角度を目的変数、肩甲上腕関節外旋角度、肩甲骨後傾角度、胸椎伸展角度を説明変数として重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。さらに、各角度の相関についてピアソンの相関係数を用いて解析した。危険率5%未満を有意とした。なお、本研究は当大学の倫理審査委員会の承認を得て行った。<BR>【結果】肩最大外旋角度は149.6±9.5°であり、その時の肩甲上腕関節外旋角度は102.7±17.4°、肩甲骨後傾角度は25.1±14.2°、胸椎伸展角度は9.7±6.6°であった。肩最大外旋角度(MER)に対して、肩甲上腕関節外旋角度(G)、肩甲骨後傾角度(S)が関連する因子として選択された。重回帰式はMER=0.30G+0.47S+106.8であった。また肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度は有意な負の相関が認められた(r=-0.48)。<BR>【考察】投球動作で肩最大外旋位を呈した際の肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、胸椎のなす角度を明らかにできた。肩最大外旋角度は過去の報告とほぼ同様に約150°であったが、この位相において肩甲上腕関節外旋角度は約100°にとどまっていた。肩最大外旋角度に影響を及ぼす要因としては肩甲骨後傾角度が最も強く、同時に肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度は負の相関があることが示された。これは、肩甲骨後傾運動が減少することで肩甲上腕関節外旋角度が増大することを示しており、投球障害肩の予防的観点からも投球動作における肩甲骨の運動の重要性が確認された。今回は肩最大外旋位における各関節の影響を分析したが、今後は各角度の最大値との関係も分析する必要がある。これにより胸椎伸展運動の重要性も示されると考える。
著者
宮下 浩二 浦辺 幸夫 小林 寛和 横江 清司 河村 守雄 猪田 邦雄
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 = JAPANESE JOURNAL OF PHYSICAL FITNESS AND SPORTS MEDICINE (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.141-150, 2008-02-01
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

The magnitude of mechanical stress at the shoulder and elbow appears to be directly correlated with the degree of maximum shoulder external rotation (MER) during throwing. Therefore, it is very important to prevent excessive MER to minimize the risk of throwing injuries. The purpose of this study was to investigate the relationships between MER during throwing and the kinematic parameters of throwing mechanics, shoulder muscle strength, and shoulder range of motion in high school baseball players. The subjects were 40 male high school baseball players with no elbow or shoulder joint problems. Three-dimensional analysis was performed to calculate the MER angle. Then, the shoulder and elbow angles at initial foot contact (IFC) were computed. ROM and muscle strength of shoulder joint were also measured in each subject. Multiple linear regression analysis was used to relate the MER angle to these factors. Significant correlations were observed between the MER angle and the external rotation (ER) angle (r=&minus;0.51, p<0.001) at IFC, and the ER range of motion (r=0.84, p<0.01). The MER angle significantly correlated with shoulder internal rotation (IR) at IFC. This finding suggests that stress on the shoulder and elbow could be increased by the degree of shoulder IR angle at the moment of IFC. Further, excessive ER range of motion may also be a risk factor.