著者
塩野 智樹 永瀬 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム
巻号頁・発行日
vol.96, no.342, pp.23-29, 1996-10-31
被引用文献数
1

データフローマシンは, ALUを物理的に並列個設けることにより, 低い並列度の複数のプログラムをカラーを変えて同時に実行することができるため, マルチタスク向きである. 一方, マルチCPUのデータフローマシンは高い並列度の問題にも対応できる. 但し, 個々のCPUでは, 逐次処理に近づく傾向がある. データフローマシンは逐次処理が遅いのでこれを改善するため, 新たに先行発火機能を提案する. これにより, シングルタスク/マルチタスク共に対応可能なデータフローマシンのアーキテクチャが得られる. また, 本方式はノイマン型のVLIWでマルチタスクを処理するときに生じるリソースの無駄が生じないという利点がある.
著者
森住 哲也 木下 宏揚 寺谷 葉津希 永瀬 宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.27, pp.1-8, 2006-03-16
被引用文献数
7

介護医療の情報処理をシステム化する時,個人情報の漏えいや競合するコミュニティ間の情報漏えいが問題になる.対策としてアクセス制御技術を使う場合,アクセス行列では許可されていないはずの情報の内容が伝播するCovert Channelを分析制御する事が重要である.なぜなら,介護・医療と言う社会システムは,機能分化する社会システムの競合的,連携的な環境の中で個人情報が使われるからであり,かつまた個人情報は決して情報漏えいや改ざんされてはならないからである.本稿ではこの問題解決のためにCommunity Based Access Control Modelを適用する事を試み,問題解決の1つの提案とする.When the processing of information on the nursing medical treatment is systematized, information leakage between communities that compete becomes a problem. Moreover, the leakage of individual information becomes a problem further, too. Therefore, the access control is used as these measures. However, it is necessary to analyze the spread of the content of information, which is not permitted by the access procession, and to control. Because individual information is used in the environment that the social system of nursing and medical treatment, into which the function differentiates operates competing and jointly. Individual information that the social system manages moreover, because of not being falsified the information leakage at all. This paper describes to apply Community Based Access Control Model for this problem solving in this text, and assumes the proposal of one of the problem solving.
著者
永瀬 宏 井上 清一 四七 秀貴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.2255-2263, 2000-08-15
被引用文献数
3 3

全順序関係を持つセキュリティレベル設定アルゴリズムの研究については,グラフ解析に基づいたセキュリティレベル設定法であるSLAアルゴリズム(Security Level Assignment)が発表されている.これは,データを流したいという処理要求とデータを流したくないという機密要求をそれぞれ独立したグラフで表し,それらを重ね合わせたグラフを解析して設計可能判定性とレベル設定を行うアルゴリズムである.SLAで設定されるレベルは,設定が可能なレベルの許容値の中で最小値となることから,レベルを上げても要求実現には矛盾が起こらない場合がある.そこで本論文ではレベルの許容値の中で最大値のレベルを決定する逆SLAアルゴリズムを新たに提案し,これをもとにレベルの変更可能な範囲を導出する.For the research of assigning totally ordered security levels, the SLA (Security Level Assignment) algorithm was proposed from graph theoretic approach. In the SLA algorithm, processing requirement to flow data and confidentiality requirement to inhibit data flow, among entities, are firstly expressed in two independent graphs. Then, two graphs are mixed to an integrated requirement graph. By analyzing the integrated requirement graph, design capability is evaluated, and security levels are assigned to entities. Since security levels, assigned by the SLA algorithm, take minimal value within the allowable range of levels, security levels of appropriate entities may be raised without contradicting to original requirements. Hence, this paper newly proposes inverse SLA algorithm to find the maximal allowable security levels, and to determine freedom of security levels assigned to entities.
著者
米田 祐司 永瀬 宏 千石 靖 堀 有行 黒田 尚宏 川上 雄貴 小清水 佑樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.433, pp.59-64, 2008-01-18

患者が受付をしてからお金を支払うまでの一連のステップをUMLを用いて記述し,医療機関内での患者の動きに合わせてアクセス権の変更を動的に行うシステムを提案する.電子カルテの処理ステートをチェックし,その状態と一般的な処理手順の順序情報を元に電子カルテの閲覧や書き込みのアクセス権の設定変更を行うことにより,その患者に関係しない医療従事者に対して,適切に個人情報を保護することができる.