著者
竹田 憲生 成瀬 友博 河野 賢哉 服部 敏雄
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.204-209, 2003-02-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
9
被引用文献数
4 4 2

Silicone gel is usually applied to electrical automotive devices to protect them from corrosion. However, under a vibration environment, the silicone gel vibrates bonding wires in the devices, thus, to evaluate the reliability of the devices, the vibration analysis of the gel/wire structure is indispensable. In this study, we clarify the relation between the fatigue life of gel-protected bonding wires and the geometry of the gel and bonding wires experimentally. It was founded that the diameter of wires and the thickness of the gel have a significant influence on fatigue life. Then, we developed a method, based on a vibration analysis model that takes into account the visco-elasticity of a gel, for predicting the fatigue life of the wires. It was confirmed that the predicted fatigue life showed good agreement with the measured fatigue life. Finally, we developed a design tool for easily calculating the fatigue life of the wires. This tool estimates the strain range by using a response surface, i. e., a neural network. As Bayesian regularization was executed in learning of unknown parameters in the neural network, we could make the response surface and ensure good generalization ability.
著者
川口 航平 山神 良太 河野 賢一 鹿毛 智文 村上 亮 武冨 修治 田中 栄 乾 洋
出版者
日本関節病学会
雑誌
日本関節病学会誌 (ISSN:18832873)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.54-60, 2023 (Released:2023-07-31)
参考文献数
27

はじめに:人工膝関節手術に対しての術後患者立脚型評価が標準化しているが,術後患者立脚型評価には術前の心理的因子が影響すると報告されている。しかしTKA,UKAにおいての術前の心理的因子の違いや術後患者立脚型評価に与える影響の違いなどは明らかではない。本研究の目的はTKAとUKAにおける術前の心理的因子の違いとその心理的因子が術後臨床成績に与える影響の違いを明らかにすることである。方法:2018年10月から2021年3月に当科にて人工膝関節手術を行った症例で,術後1年以上の臨床成績の評価が可能であったTKA192膝とUKA43膝を対象とした。術前心理的因子は痛みに対する中枢性感作の評価スコアであるCSIと破局的思考の評価スコアであるPCSにて評価した。術後患者立脚型評価として術後1年でのKOOS,New Knee Society Scoreを使用した。TKAとUKAでの術前心理的因子の違いと術前心理的因子と術後患者立脚型評価の関連の違いを評価し2群で比較した。結果:術前心理的因子であるCSIはTKA群23.5,UKA群21.5,PCSはTKA群27.3,UKA群26.1とともに両群で有意差はなかった。CSIと術後患者立脚型評価の関係は,TKA群では術後患者立脚型評価のすべての項目で負の相関を示したが,UKA群ではすべての項目と相関がなかった。PCSと術後患者立脚型評価の関係では,TKA群では立脚型評価のすべての項目で負の相関を示したが,UKA群ではKOOSのADLとNew Knee Society Scoreの満足度の項目のみ負の相関を示した。結論:TKAとUKAにおいては術前心理的因子(中枢性感作,破局的思考)には差がなかった。しかしTKAとUKAにおける術前心理的因子(中枢性感作,破局的思考)が術後患者立脚型評価に与える影響の程度は異なっていた。
著者
吉永 鐵大郎 岩崎 浩満 河野 賢太郎
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.11, pp.1256-1262, 1990-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
28
被引用文献数
1

有機化合物のpKaあるいは酸,塩基の強さと分子構造の関係についてはこれまで多くの研究がなされているが,いずれも,単独の方法あるいは指標を用いただけで十分満足できるものはない。著者らは今回,半経験的分子軌道法(PPP法,CNDO/2法,Ext-HMO)を用い,従来から利用されている指標すなわち・H+の授受に関与す為原子位置(X)でのπ電子密度(I1)と中島らの提案したイオン化ポテンシャル(ΣQp(pp|XX)δZ)(12)とを組み合わせて線形結合をつくり,指標の重みぬくキ ラをパラメ._..ターとして変化させ,pKaとの相関係数が最大になるような条件下での指標を新しい指標とした。この方法をMCC法(Maximum Correlation Coefficient Method) と名付けた。この方法を用いるとほとんどの場合,単独の指標を用いる場合より相関係数がかなり高くなるが,各化合物群に対して得られた最適化パラメーターの値から逆に基本骨格分子の特定の原子のクーロン積分値の変化量を見積れる可能性も得た(なんらかの補正を要するとしても)。今回,対象とした化合物群は主としてN原子を含む共役系化合物であったが非共役系化合物にも適用できる可能性がある。
著者
滝口 清昭 河野 賢司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
交通・物流部門大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.181-184, 2011

In movable bodies, such as vehicles, grounding cannot be taken outside during movement. For the reason, it was difficult to carry out short-distance communication using the car itself, or to detect electric field change which occurs between a road surface and a car. In this research, by making them act geometrically using two or more electrodes, a possibility that virtual standard potential would be generable on a movable body was found out, the standard potential device named the "smart reference" was made as an experiment, and the principle check was carried out.
著者
滝口 清昭 伊藤 誠吾 河野 賢司 袖山 洋子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.9-22, 2011

サメが生餌の発する微弱な電界を検知する生体センサには,大きな謎がある.それは最新テクノロジーでも到底実現しえない超高感度を接地なしに実現していることである.我々はサメの電界検知器の構造にヒントを得て新しい素子の試作に成功した.またレーザ光等の光照射によって物質や生体の表面に準静電界の発生を見出し,それを用いた新しい可視化技術を開発した.これは表面だけではなく対象物内部の電気特性を可視化できるものである.
著者
河野 賢司
出版者
九州産業大学国際文化学会
雑誌
九州産業大学国際文化学部紀要 (ISSN:13409425)
巻号頁・発行日
no.36, pp.23-84, 2007-03

今回掘り起こしてみたのは,アイルランドの北(ベルファースト)と南(コーク)出身の2人の劇作家-ジェラルド・マクナマラとレノックス・ロビンソン-で,主として彼らの1910年前後の時期に焦点をあててみた。世紀転換期以降,首都ダブリンのアビー劇場を中心にアイルランド文藝復興運動が華やかに展開されたのはよく知られており,作家・作品研究も盛んであるが,同じ時期にベルファーストにおいては地元の劇団組織「アルスター文芸劇場」がマクナマラの個性的な諷刺喜劇を生み出していたことや,アビー劇場の運営に携わる前のコーク時代に創作されたロビンソンの初期作品にアイルランド農村社会の伝統的特質が浮き彫りにされていることなどは,寡聞ながら,余り言及されてこなかったように思われる。拙論がこの点で新しい視座を提供できれば幸いである。
著者
河野 賢司 菅 瞭介 須田 義大 須藤 裕之
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.69-73, 2019-03-01 (Released:2019-03-30)
参考文献数
8

自動車周囲の交通状況の認識にはセンサが重要な役割を果たしている.光学センサやミリ波レーダーを利用した歩行者検知システムが普及する一方で,見通しが悪い交差点など物陰の歩行者検知は容易ではない.本稿では,歩行時の靴底と路面間の接触剥離に起因する人体周囲の空間電位変動を利用した歩行者検知手法を提案するとともに,本手法による物陰の歩行者検知の可能性をシミュレーションと実験を通じて検討した.
著者
滝口 清昭 河野 賢司 前田 一龍 比嘉 良人 神谷 稔
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.299-304, 2011-03-01 (Released:2011-05-28)
参考文献数
6

二輪車において,準静電界における静電結合を利用し,人体を通信経路としたバックモニタシステムを実現した.人体と静電結合を行う送信端末の電極をサドル部,受信端末をハンドル部に設け,電極と人体,人体と車体との静電容量の関係,すなわち,人体と車体との静電結合に対し,人体と端末の電極との静電結合がより大きくなるような電極の形状および配置を考慮した構成とした.本システムは人体通信によって煩雑な配線を排除することが可能となることと,準静電界を利用したことにより,人体表皮と電極への非接触通信が可能という特徴がある.
著者
滝口 清昭 児矢野 英典 河野 賢司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.77, no.778, pp.2310-2322, 2011 (Released:2011-06-25)
参考文献数
7

Among the three components of electromagnetic field (radiated field, induced field and quasi electrostatic field (QEF)), the QEF has a characteristic of decaying proportional to cube of the distance. Regardless of the QEF's potential characteristics, QEF has been treated as unimportant in the past. In this paper, we developed a novel proximity sensing technology applying QEF. Noncontact and noninvasive object sensing is realized by using equilibrium of QEF distributions generated with the multiple electrodes structure. From results of electromagnetic simulation and experimental analysis, we clarified our method can improve the detection resolution of conventional proximity sensing method drastically, because the detection resolution in our method doesn't depend on QEF frequency generated by quadrupole electrodes, but depends on the parameter of the gap size between each electrode. Finally, we focused on human vein sensing, as one of the most important application example of our technique, which is well known as a biometrics technology. From the electromagnetic simulation, we confirmed our method is applicable to the vein sensor by using the matrix array structure of the fundamental element of quadrupole electrodes.
著者
河野 賢
巻号頁・発行日
2011

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成23年10月31日授与 (乙第2563号)