著者
井村 亘 石田 実知子 渡邊 真紀 小池 康弘
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2-2, pp.433-439, 2018

本研究は,高校生の自傷行為に対する自己および他者に対するネガティブなスキーマと対人ストレスとの関連を明らかにすることを目的に,高校生に対して無記名自記式の質問紙調査を実施した.統 計解析には553人分のデータを使用し,ネガティブなスキーマが対人ストレス認知を介して自傷行為 に影響するとした因果関係モデルを構築し,そのモデルの適合性と変数間の関連性について構造方程 式モデリングにより検討した.仮定した因果関係モデルのデータへの適合度は統計学的許容水準を満 たしていた.変数間の関連性は,自己および他者に対するネガティブなスキーマが対人ストレス認知 に対して有意な正の関連性を示し,同時に対人ストレス認知が自傷行為に対して有意な正の関連性を 示していた.なお,本分析モデルにおける自傷行為に対する寄与率は35.0% であった.本研究結果は, 高校生の自傷行為に対する有効な支援方法の開発に対して一定の示唆を与えると考える.
著者
渡邊 真治
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2018 (Released:2018-12-25)

政府は「フィンテックの推進」を新しい成長戦略分野とし、フィンテックを用いたキャッシュレス化を推進しようとしている。ヨーロッパの一部の地域を対象とした分析からキャッシュレス化の推進が長期的に経済成長率に正に寄与することが判明している(Tee and Ong[2016])。本研究は、キャッシュレス化の推進が経済活動にどのような影響を与えるのか、時系列分析の手法を用いて分析することを目的としている。既存研究では、キャッスレス化が十分進んでいない国のみを用いた分析になっている。本研究では、分析対象国にキャッシュレス化が進んでいる国を含めることによって、キャッシュレス化と経済活動との間に安定的な因果関係があるのかを分析する。
著者
三沢 大介 大島 慶太 渡邊 真 浅井 幹一 井野 晶夫 上田 真努香
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.94, no.7, pp.1393-1395, 2005-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

2年3カ月間に経験した横紋筋融解症11例について検討した. 7例が冬期に発症し, 65歳以上の高齢者が7例を占めた.症状は意識障害,食欲低下など非定型的なものが多く,筋痛,筋力低下を訴える例は少なかった.原因および誘因は長時間の体動不能による筋圧迫5例, A型インフルエンザ1例,感染性腸炎1例,熱中症1例,悪性症候群1例,テオフィリン製剤の多量内服1例などが推測された.合併症として腎不全,血管障害,肺炎が多く見られた.当内科入院患者における横紋筋融解症(以下RM)の臨床的特徴について検討した.
著者
渡邊 真治
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.155-158, 2017 (Released:2017-05-31)

日本は2015年10月よりマイナンバーカードの発行を開始した。しかし、カード発行時のシステム障害などによりマイナンバーカードの 普及が大幅に遅れている。エストニアのeIDの利活用の事例からわかるように、IDカードが普及しなければ、当初予定していた国民の利便性の向上は達成できない。 本研究では, キーとなる時点のつぶやきデータをテキストマイニングの手法を用いて分析する。 また、twitterを用いた政府広報に関する分析も合わせて行う。分析の結果、現段階では広報の効果は十分に浸透していないこと、負の感情が拡散していることが判明した。
著者
中川 幹子 藤野 孝雄 高橋 尚彦 石田 修二 渡邊 真理 丹羽 裕子 伊東 康子 桶田 俊光 犀川 哲典 伊東 盛夫
出版者
Japanese Heart Rhythm Society
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.177-188, 1994-06-30 (Released:2010-09-09)
参考文献数
32
被引用文献数
1

糖尿病患者の心拍変動およびQT間隔と, 自律神経障害および心臓死との関連を検討した.対象は健常人13例 (C群) , 糖尿病群は自律神経障害を合併しない生存群9例 (AN (-) 群) , 自律神経障害を合併する生存群21例 (AN (+) 群) および心臓死群10例 (CD群) である.ホルター心電図より低周波数成分 (LF) , 高周波数成分 (HF) , LF/HFおよびRR間隔標準偏差の平均 (SD) を, 標準12誘導心電図よりQTc間隔およびQTc dispersion (最大QTcと最小QTcの差) を求めた.AN (+) 群とCD群は, C群に比しLF, HF, LF/HFおよびSDの24時間平均値と, その日内変動は著明に低下していた.最大QTc間隔はC群に比し糖尿病群では有意に延長していたが, 糖尿病の3群間には有意差を認めなかった.QTc dispersionはC群に比しCD群のみ有意に大であった.CD群は時間経過とともにHFの低下とQTc dispersionの増加が認められた.以上の成績から, 糖尿病患者の心臓死と自律神経障害およびQTc dispersionによって示される心室筋再分極の不均一性との関連が示唆された.
著者
内海 能亜 渡邊 真彦 歌谷 昌弘 中村 格芳 金本 貴司
出版者
広島国際学院大学
雑誌
広島国際学院大学研究報告 (ISSN:13453858)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.19-26, 2009-12

The Hiroshima Engineers Reaching Out (HERO) group was organized in 2003 and is comprised of staff from Hiroshima Kokusai Gakuin University. With the cooperation of Hiroshima Prefecture's engineers and young people trying to acquire engineering qualifications, HERO has held educational lectures with the aim of supporting technological development in Hiroshima Prefecture. The lectures were directed not only at students of the university but also the general public. In this report, we describe the planning, start and management of these lectures and discuss the lecture content and educational results. Further, we investigate the demand for these lectures and report on future issues based on the results of a participant questionnaire. 平成15年度より,広島国際学院の教員からなるグループ「HERO」を立ち上げた。HEROは広島のエンジニアまたはそれを目指す若者らが協力し,広島の技術発展を目指し,本学の学生だけでなく,広く一般の人々に向けて教育講座を開講した。本報では,本講座の企画,立ち上げ,運営について言及する。また,筆者らによる講座内容とその教育の成果を述べ,受講者のアンケート調査結果をもとに,近年の講座に対する要望を調査し,今後の課題について報告する。