著者
熊谷 浩一郎
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.205-207, 2012 (Released:2015-07-01)
参考文献数
5

心房細動(AF)に対する薬物治療が奏効しない場合,カテーテルアブレーションによってAFを根治できる可能性がある.また近年は,AF停止効果が認められているピルシカイニドやニフェカラントとカテーテルアブレーションを組み合わせたhybrid therapyにより,高い洞調律維持率が得られるようになった.カテーテルアブレーションと抗不整脈薬によるhybrid therapyは,難治性AFに対する治療戦略のひとつとして有用であると考えられた.
著者
熊谷 浩一郎
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.623-626, 2009 (Released:2013-06-06)
参考文献数
3
著者
熊谷 浩一郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.135, no.2, pp.59-61, 2010 (Released:2010-02-14)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2 1

心房ストレッチや炎症によりアンジオテンシンIIが上昇すると,Ca2+過負荷をきたし撃発活動を誘発し,肺静脈から群発興奮が発火する.この頻回興奮により不応期が短縮する(電気的リモデリング).一方,アンジオテンシンIIの上昇はErkカスケードを活性化し,線維化を促進する(構造的リモデリング).心筋の線維化は伝導障害を招き,リエントリーの素地ができると多数の興奮波が形成され心房細動はさらに持続すると考えられる.ACE阻害薬やARBは短期的な電気的リモデリングを抑制するだけでなく,線維化のような長期的な構造的リモデリングに対しても抑制効果があるため,心房細動慢性化予防のアップストリーム治療のひとつになりうることが期待される.