著者
梅津 光生 岩﨑 清隆 松橋 祐輝 坪子 侑佑 笠貫 宏
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.S11_2, 2019

<p>講演者が、本会の生田幸士大会長と、「真の医工連携に必要なこと」に関して意見交換したのは、今から10年以上前である。写真だけを見て仲人の勧めを信じて結婚を決意するような「戦前の見合い」方式では、相手のことがわからず、成果が上がらない、やはり、「一つ屋根の下での同棲生活」でお互いが理解でき、成果が上がりやすいのではないか、との結論を得た。そのコンセプトが、早稲田大学と東京女子医科大学の連携施設であるツインズの創設につながっている。しかし、工学研究者が第一線の臨床医と組んで高い技術を造り上げたとしても一般治療として定着するまでには多くのハードルがある。そこを乗り越えるためには十分な科学的根拠を取得することであり、医療レギュラトリーサイエンスという学問が重要となる。2014年制定の「医薬品、医療機器等の品質・有効性・安全性の確保に関する法律」が、5年を経て、新医療機器の迅速な臨床応用に向けて、さらなる法整備が進められている。その流れの中で、実臨床になるべく近い環境を再現した上で、新たな治療の効果と適正な使用法を説明できるような評価系技術の確立がキーとなり、それを体験できる人材の育成を進めている。</p>
著者
中西 幸子 中尾 修一 圓谷 徹彦 中川 和寿 西川 征洋 橋口 隆志 藪内 健三 細田 瑳一 田村 光司 石塚 尚子 笠貫 宏 中村 憲司
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.93, pp.195-206, 1995-12-15
被引用文献数
16

過去16年間に東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所で,心臓カテーテル検査を行って拡張型心筋症と診断された172例(男139例,女33例,平均年齢50±14歳)について,日本全会社生命表(1984〜'85)死亡率および昭和62年年齢別予定疾病入院率・予定手術率を用いて,死亡指数・入院給付指数・手術給付指数を算出した。観察期間は平均4.1±3.3年(最長15.3年)であった。実死亡数は90例で,その死因は,うっ血性心不全が47名(52%),突然死が35名(39%)であった。累積生存率は,5年生存率50±11%(累積生存率±99%信頼区間),10年生存率28±13%,全期間を通じた死亡指数(99%信頼区間)は1701(1239〜2163),入院給付指数は153(117〜189),手術給付指数は159(97〜245)であった。死亡指数は謝絶契約相当の高い値を示し,保険契約をお引受けできないものと考えられた。経過年度別死亡指数では,各年度の死亡指数間に有意差は認められず,いわゆる恒常性の危険に近いものと考えられた。診断年齢別死亡指数では,若年者群と高齢者群との間に有意差(p<0.0001)を認め,若年発症の群ほど予後不良であると考えられた。心臓カテーテル検査(EF・EDVI・PA・CI)データ別死亡指数では,心機能不良群の死亡指数は有意に高かったが,死亡指数が1万を越えるような飛び抜けて高い群は存在しなかった。リビング・ニーズ特約と関係の深い余命6か月判定では,心臓カテーテル検査の数値データによる判定でも難しいものと考えられた。