著者
猿田 祐嗣
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 36 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.91-92, 2012-08-27 (Released:2018-05-16)

本研究の目的は,PISAで好成績を挙げているフィンランドと日本の義務教育段階での成果を明らにすることにある。TIMSS1999では,フィンランドは日本の約半数の学級人数で指導を行っていたが,理科及び数学の両教科とも日本の平均得点はフィンランドを上回っていた。学級単位集計による得点分布を調べたところ,フィンランドの学級間の格差は日本より大きかったことが明らかとなった。
著者
猿田 祐嗣
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 28 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.537-538, 2004-07-30 (Released:2018-05-16)
参考文献数
3

TIMSSにおける理科の論述課題に対する我が国の中学生の正答率が相対的に低いことを説明する要因について,生徒の科学的論述力と教師の指導法との関連をTIMSSの参加国と比較することで明らかにしようとした。TIMSSの教師質問紙において科学的論述力に関連がある質問項目を分析した結果,我が国の教師の特徴として,「解答のための理由を述べること」を理科の重要な目標ととらえる教師が少ないこと,理科(科学)を実世界の「表現方法」であると認識している教師が少ないことが明らかとなった。
著者
下野 洋 市川 智史 梅埜 国夫 小椋 郁夫 恩藤 知典 河原 富夫 小島 繁男 小林 道正 五島 政一 佐藤 俊一 猿田 祐嗣 下畑 五夫 浜中 正男 藤田 郁男 松田 義章 三宅 征夫 山下 浩之 山田 正昭 渡辺 享
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.315-316, 1995

理科の野外学習指導法の体系化を図るために、野外学習の有効性、必要性、児童・生徒の環境認識の実態、野外学習の目標、カリキュラム上の位置付け、野外学習の指導の型、観察対象の類型化、野外学習の指導法などについての検討を行った中間報告である。
著者
後藤 顕一 松原 静郎 松原 憲治 猿田 祐嗣 高橋 三男 松浦 拓也 木下 博義 寺谷 敞介 堀 哲夫
出版者
国立教育政策研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

学習ツールである「相互評価表」とこれを用いる学習活動を開発した。「相互評価表」を活用する学習活動とは,評価規準が示された「相互評価表」を用いながら自己評価・他者評価を行い,この行った評価について自由記述によるコメントを残していく方法である。学習前後の比較コメントを分析したところ,科学的リテラシーの「能力」のうち,①科学的な疑問を認識すること,②現象を科学的に説明すること,について意識をした記述ができるようになることがわかった。自己の学習を振り返ることでその意義を自覚し,実感を持って自己の伸張を感じつつ,主体的な学びを醸成することが期待できると示唆された。