著者
石川 大介 栗山 和子 関 洋平 神門 典子
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.8, pp.1-7, 2010-01-21
参考文献数
12

Q&Aサイトにおけるベストアンサーを計算機が推定可能か検証するために,人間の被験者によるベストアンサー推定実験を行った.ベストアンサー推定実験にはYahoo!知恵袋データを利用し,「恋愛相談」と「パソコン」のカテゴリーから各50問を使用した.被験者二人による推定結果は,「恋愛相談」では正解率50%と52%(ランダム推定結果は34%),「パソコン」では正解率62%と58%(ランダム推定結果は38%) であり,いずれもランダム推定結果を上回った.また,被験者二人のκ係数は,「恋愛相談」では0.454(moderate),「パソコン」では0.613(substantial) であった.In order to verify whether a computer can estimate the best answer on a Q&A site, a best-answer estimation experiment was carried out with human examinees. The Yahoo! Chiebukuro data was used for the best-answer estimation experiment, and 50 questions each were used for the categories of"Consultation of love"and"Personal computer."The estimated result by two examinees for the correct answer rate was 50% and 52% (randomly estimated result: 34%) in "Consultation of love" and 62% and 58% (randomly estimated result: 38%) in "Personal computer"; therefore, each estimated result exceeded the randomly estimated result. Moreover, the kappa coefficient of the two examinees was 0.454 (moderate) in "Consultation of love" and 0.613 (substantial) in "Personal computer."
著者
佐々木 諭実彦 青木 佐知子 青木 孝太 阿知波 宏一 山 剛基 久保田 稔 石川 大介 水谷 哲也 國井 伸 渡辺 一正 奥村 明彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.106, no.4, pp.569-575, 2009 (Released:2009-04-06)
参考文献数
12
被引用文献数
1

症例は35歳の女性.大腸憩室炎に対してセフェム系抗菌薬であるセフトリアキソンを投与した後に胆砂が出現し急性膵炎を発症した.約1週間の絶食期間があったこと,セフトリアキソンが長期に投与されたことなどの要因が重なって胆砂が形成されたと考えられた.セフトリアキソン投与が胆泥や胆石の形成を促進する因子であることを十分認識し,腹部症状が出現した際には速やかに精査を行い適切な治療を開始する必要があると考えられる.
著者
石川 大介 栗山 和子 酒井 哲也 関 洋平 神門 典子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.73-85, 2010-05-15
参考文献数
19

本研究では,Q&A サイトにおけるベストアンサーを計算機が推定可能か検証した.まず最初に,人間の判定者によるベストアンサー推定実験を行った.ベストアンサー推定実験にはYahoo!知恵袋データを利用し,「恋愛相談」「パソコン」「一般教養」「政治」の4つのカテゴリからそれぞれ無作為抽出した50 問を使用した.判定者二人による推定結果の正解率(精度) は,「恋愛相談」では50%と52%(ランダム推定:34%),「パソコン」では62%と58%(ランダム推定:38%),「一般教養」では54%と56%(ランダム推定:37%),「政治」では56%と60%(ランダム推定:35.8%) であった.次に,この実験結果を分析し,ベストアンサーを選ぶ要因として「詳しい」「根拠」「丁寧」を素性とする機械学習システムを構築した.判定者らと同じ50 問を用いた推定実験の結果,機械学習システムの精度は,「パソコン」では判定者らの結果を上回り(67%),「恋愛相談」では判定者らの結果を下回った(41%).「一般教養」と「政治」では機械学習システムと判定者らの結果はほぼ同等であった.
著者
石川 大介 酒井 哲也 関 洋平 栗山 和子 神門 典子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.362-382, 2011-09-27
参考文献数
24
被引用文献数
1

コミュニティ型質問応答サイト(CQA)は,ユーザが自身の状況に応じた情報を得ることができる新たな手段である.しかし投稿された回答の質は様々であるため,その中から良質な回答を選択する方法が求められている.そこで本研究は,まず Yahoo!知恵袋データにおける良質回答を人手で分析し,その結果に基づいて良質回答自動予測システムを構築した.具体的には,「恋愛相談」「パソコン」「一般教養」「政治」の4つのカテゴリからそれぞれ無作為に50問の質問を抽出し,判定者2名によって手作業で良質回答を決定した.次に,その結果を分析し,良質回答の特徴として「詳しさ」「根拠」「丁寧さ」に基づく機械学習システムを構築した.機械学習システムの評価結果は,「パソコン」と「一般教養」カテゴリでは判定者らを上回った.「恋愛相談」と「政治」カテゴリでは,機械学習システムの評価結果は判定者らとほぼ同じであった.以上の結果から,CQAアーカイブから自動的に良質回答を発見するシステムの可能性が示唆される.
著者
乾 雅祝 石川 大介 田村 剛三郎
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.321-327, 2008-11-20 (Released:2009-01-09)
参考文献数
28

We have carried out x-ray diffraction, small-angle x-ray scattering and high-resolution inelastic x-ray scattering measurements for supercritical fluid Hg accompanying the metal-nonmetal (M-NM) transition using synchrotron radiation at SPring-8. In these structural studies we have found an increase in the short-range correlation length and the dynamical sound velocity much faster than the adiabatic sound velocity in the M-NM transition region. These findings strongly suggest the existence of a peculiar fluctuation intrinsic to the M-NM transition in the fluid, which may reflect a first-order M-NM transition predicted by Landau, the winner of the Nobel Prize in physics.
著者
石川 大介 宇陀 則彦 石塚 英弘
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.101(2002-FI-069), pp.39-44, 2002-11-06

機械可読な大規模な学術論文の情報として、NII-NACSISコレクションがある。これを用いて、論文の標題におけるキーワードの使われ方を調べ、その中の特定の構文パターンに注目して、用語間の意味関係の抽出を試みた。本研究では、品詞情報を必要としない手法を使い、三つ以上の用語間の意味関係を記述する構文パターンについて実験した。その結果、単純な意味関係を明確に記述する構文パターンを利用することにより、意味関係を抽出できることを見い出した。
著者
石川 大介 酒井 哲也 関 洋平 栗山 和子 神門 典子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
pp.1109070033, (Released:2011-09-10)
参考文献数
24
被引用文献数
1

コミュニティ型質問応答サイト(CQA)は,ユーザが自身の状況に応じた情報を得ることができる新たな手段である.しかし投稿された回答の質は様々であるため,その中から良質な回答を選択する方法が求められている.そこで本研究は,まず Yahoo!知恵袋データにおける良質回答を人手で分析し,その結果に基づいて良質回答自動予測システムを構築した.具体的には,「恋愛相談」「パソコン」「一般教養」「政治」の4つのカテゴリからそれぞれ無作為に50問の質問を抽出し,判定者2名によって手作業で良質回答を決定した.次に,その結果を分析し,良質回答の特徴として「詳しさ」「根拠」「丁寧さ」に基づく機械学習システムを構築した.機械学習システムの評価結果は,「パソコン」と「一般教養」カテゴリでは判定者らを上回った.「恋愛相談」と「政治」カテゴリでは,機械学習システムの評価結果は判定者らとほぼ同じであった.以上の結果から,CQAアーカイブから自動的に良質回答を発見するシステムの可能性が示唆される.