著者
福冨 友馬
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.113-117, 2016 (Released:2016-04-16)
参考文献数
42
被引用文献数
1
著者
福冨 友馬
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.10, pp.2097-2103, 2018-10-10 (Released:2019-10-10)
参考文献数
10

難治性喘息とは,高容量ステロイド薬,経口ステロイド薬,抗IgE(immunoglobulin E)抗体の投与,その他の喘息治療薬をコントロールに要する喘息,または,これらの治療を行ってもコントロール不良な喘息である.難治性喘息の診断において最も重要なことは,喘息様症状を示す他疾患を適切に鑑別することである.喘息の難治化因子としては,肥満,アスピリン感受性,非アトピー型,真菌感作等が重要である.
著者
福冨 友馬 安枝 浩 中澤 卓也 谷口 正実 秋山 一男
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.87-96, 2009 (Released:2012-06-01)
参考文献数
33
被引用文献数
6

本稿では,ハウスダスト中のダニと昆虫のアレルゲンとヒトのアレルギー疾患の関係を解説した。ハウスダストは多くの患者にとってアレルギー疾患の発症原因でありかつ増悪因子である。しかし,ハウスダストは極めて多種のアレルゲンの混合物であり,家屋により優位なアレルゲン種も異なり,個々の患者が影響を受けているアレルゲンは異なっている。ダニアレルゲンは,本邦においても国際的にも最も重要な気管支喘息,アレルギー性鼻炎の原因アレルゲンである。多くの研究が,室内環境中のダニアレルゲン量の増加が,喘息の発症と増悪の原因であることを示してきた。国際的にはゴキブリアレルゲンはダニと同等に重要な室内環境アレルゲンと考えられている。しかしながら本邦の室内環境では,ゴキブリアレルゲンはほとんど検出されず,ゴキブリ感作率も低い。むしろ,本邦の室内塵を調査するとチャタテムシ目や双翅目,鱗翅目などのほうが頻繁に検出され,本邦ではこれらの昆虫の方が重要性が高いと考えられている。
著者
粒来 崇博 鈴木 俊介 釣木澤 尚実 三井 千尋 東 憲孝 福冨 友馬 谷本 英則 関谷 潔史 押方 智也子 大友 守 前田 裕二 谷口 正実 池原 邦彦 秋山 一男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.184-193, 2012
参考文献数
22
被引用文献数
2

【背景,目的】強制オッシレーション法は被験者に努力を行わせることなく呼吸抵抗,呼吸リアクタンスといったメカニクスの指標を測定し,スパイロメトリーと違い努力呼気が必要でないことから注目される.近年,本邦より強制オッシレーション法の測定機械としてモストグラフ(チェスト社,東京)が販売され,気管支喘息の診断や治療の指標としての応用が期待されている.そこで,成人の治療中の喘息におけるモストグラフの指標の判定の目安について考察する.【方法】当院外来で治療により安定した気管支喘息患者151症例について同時にFeNO,モストグラフ,スパイログラムを評価,比較した.【結果】%FEV_1,%MMFとモストグラフの各指標は有意な相関を認めたが,Fresと最も強い相関を認めた.%FEV_1予測式は,%FEV_1=-3.174×Fres+115.7であった.また,年齢とX5,Fres,ALX,BMIと全ての指標に有意な相関を認め,年齢や体格によるこれらの指標に対する影響を示唆した.そこで,モストグラフ各指標におけるFEV_1,年齢,BMI,FeNOの関与を評価する目的で重回帰分析を行ったところ,Fresに主たる影響があるのはFEV_1(p<0.001)であるが,BMI(p<0.001)も有意な影響があると考えられた.【考察】モストグラフ法による測定は成人の治療中喘息における気道閉塞を検出するのに優れていた.%FEV_1=60%相当のFresは17.5,%FEV_1=80%相当のFresは11.3,%FEV_1=100%相当は4.94と想定された.
著者
福冨 友馬 安枝 浩
出版者
日本家屋害虫学会
雑誌
都市有害生物管理 (ISSN:21861498)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.33-42, 2011-06-20
参考文献数
28

本稿では,ハウスダスト中のダニと昆虫のアレルゲンとヒトのアレルギー疾患の関係を解説した.ハウスダストは多くの患者にとってアレルギー疾患の発症原因であり,かつ増悪因子である.しかし,ハウスダストは極めて多種のアレルゲンの混合物であり,家屋により優位なアレルゲン種も異なり,個々の患者が影響を受けているアレルゲンは異なっている.ダニアレルゲンは,国際的に最も重要な気管支喘息,アレルギー性鼻炎の原因アレルゲンである.多くの研究が,室内環境中のダニアレルゲン量の増加が,喘息の発症と増悪の原因であることを示してきた.アメリカをはじめとする多くの国々で,ゴキブリアレルゲンはダニと同等に重要な室内環境アレルゲンと考えられている.しかしながら本邦の室内環境では,ゴキブリアレルゲンはほとんど検出されず,ゴキブリ感作率も低い.むしろ,本邦の室内塵を調査するとチャタテムシ目や双翅目,鱗翅目などのほうが頻繁に検出され,本邦ではこれらの昆虫の方が重要性が高いと考えられている.