著者
酒井 浩二 吉川 秀樹 徳田 仁子 松本 しのぶ 千葉 晃央 西川 潤 中木 直子 高見 茂
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.3, pp.180-187, 2023-10-16 (Released:2023-10-16)

大学設置基準改正で,2019年度から大学は学部等が連携して編成する教育課程「学部等連係課程」を置くことができるよう制度化された.本稿では,学部等連係課程の特色を概観し,本学で設置された学部等連係課程「人間健康学群」を事例として,設置の背景,連係学部,教育プログラムの特徴を概説する.社会課題の発見・解決力を修得して社会で活躍するための教育課程として,学部等連係課程の効率性と有効性を考察する.
著者
冨田 哲也 中神 啓徳 二井 数馬 吉川 秀樹 郡山 弘
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

IL-17AエピトープDNAワクチンをDBA/1Jマウスに2週間隔で3回投与した後、II型コラーゲンを投与して関節炎を惹起させ、関節炎スコアの上昇程度をワクチン無投与群と比較した。その結果、IL-17Aワクチン群で抗IL-17A抗体の産生と、有意な関節炎スコアの抑制が認められた。DBA/1Jマウスに抗II型コラーゲンモノクローナル抗体カクテルおよびLPSを投与することにより関節炎を惹起するモデルでも同様の実験を行った。IL-17Aワクチン予防投与群で、有意な関節炎スコアの抑制が認められた。この抑制効果は抗マウスIL-17A中和抗体の治療投与群よりも有意に優れていた。
著者
岡田 俊之 渡邊 曜子 中島 義和 佐藤 嘉伸 小山 毅 菅野 伸彦 米延 策雄 吉川 秀樹 越智 隆弘 田村 進一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.597, pp.13-18, 2004-01-16
参考文献数
5
被引用文献数
4

高齢化社会の進展に伴い,大腿骨骨折の症例は年々増加している.骨折の整復手術における医師の労力やX線被曝を低減することを目的として,我々は骨折整復支援ロボットの開発を行ってきた.このような支援システムでは,どのようにして正確な骨折の整復を行うかが重要な課題のひとつとなっている.そこで我々は,人体の形状の左右対称性に着目し,反対側のCT画像を用いたボリュームレジストレーションによる骨折整復計画を行い,その精度を検証した.骨折整復計画は近位,遠位骨片と反対側の鏡像との剛体レジストレーションを行い,それらの相対位置を求めることで行う.実験の結果,整復計画の推定誤差は偏り誤差が2.25mm,4.41度,ばらつき誤差が0.11mm,0.51度であった.
著者
北 圭介 中田 研 前 達雄 樋口 周久 中村 憲正 名井 陽 吉川 秀樹
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

関節構成成分である半月の治療において、近年、人工材料や、生体由来材料の有用性が報告がされてきたが、免疫拒絶反応、感染制御等、克服すべき問題が存在する。これらの問題の最も効率的な解決策は、自己由来の材料を用いることである。フィブリンクロットは、静脈血より簡単に作成される網状構造をもつ構造体であり、自己由来であるため安全性が高い材料である。本研究では、このフィブリンクロットを用いた半月再生治療技術について検討した。
著者
藤井 隆太朗 向井 克容 細野 昇 坂浦 博伸 石井 崇大 岩崎 幹季 菅本 一臣 吉川 秀樹
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.763-769, 2005-07-01

In vivoでの3次元腰椎回旋運動解析は,従来の方法では高精度な解析は困難であった.今回,われわれは3D-MR画像を用いた新しい非侵襲的3次元動態解析システムを使って,体幹回旋時の腰椎3次元運動を解析したので報告する.各椎間の平均回旋角度は片側1°~2°であった.腰椎の回旋運動はL1/2~L4/5において回旋と反対方向の側屈,T12/L1とL5/S1において回旋と同方向の側屈を伴っていた.また腰椎の回旋はL1/2~L5/S1で前屈を伴い,T12/L1で後屈を伴った.われわれの解析結果はin vivoでの2方向X線撮影を用いたPearcyらの報告と同じ傾向であったが,in vitroでの新鮮屍体を用いたPanjabiらは下位腰椎(L4/5,L5/S1)では回旋と同側方向への側屈を伴ったとしており,L4/5においてPanjabiらの結果とは異なっていた.
著者
亀井 亮吾 山崎 隆治 岡田 俊之 菅本 一臣 吉川 秀樹 陳 延偉 富山 憲幸 佐藤 嘉伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.364, pp.77-82, 2011-01-12
被引用文献数
5

人工膝関節3次元動態解析を目的とした従来の輪郭に基づく2D/3Dレジストレーション法では,骨部やセメント部に起因する雑音エッジを手作業で除去する必要があり,膨大な手間と作業時間が費やされている.本研究では従来手法に,ロバスト推定の適応範囲を限定する処理を加え,雑音エッジが含まれた輪郭画像においても安定な位置・姿勢推定を目指す.本手法では,3Dモデルの位置情報とモデルの形状そのものを利用する関心領域設定により処理対象となる輪郭点を限定することで,対象外のエッジを雑音エッジと見なし,雑音エッジの影響を減少させた位置・姿勢推定を行う.実験ではモデルのバウンディングボックスを用いた関心領域設定による従来手法に比べ成功確率が改善され,提案手法が有効であることが確認された.
著者
座古 勝 吉川 秀樹 菅野 伸彦 倉敷 哲生
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2004

材料設計の可能な繊維強化複合材料を用いた人工股関節を提案し, CT画像に基づき患者の骨の力学特性を計測して設計に反映する人工股関節設計手法を開発した.さらに, 損傷異方性を考慮したマルチスケール解析手法を開発した.実際に複合材料製ステムを製作し, 実験・解析によりその有効性を示した.本成果は, 従来品よりも高性能なテーラーメード複合材ステムの実現化に大きく貢献すると考える.
著者
中田 研 新城 宏隆 三山 崇英 前 達雄 濱田 雅之 史野 根生 堀部 秀二 越智 隆弘 吉川 秀樹
出版者
日本結合組織学会
雑誌
Connective tissue (ISSN:0916572X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.313-321, 2000-09-25
被引用文献数
2

Meniscus is one of the cartilaginous tissues in the knee joints which plays important roles in joint motion, load transmission or lubrication. It is well known that intrinsic healing of injuredmeniscus is limited even if repaired surgically, and that degenerative joint disease develops following loss of its function. We investigated human and rat meniscus cells in the primary culture to characterize their potential of proliferation and gene expression of matrix proteins (type I, II, III, IX collagens and aggrecan), growth factors (TGF-β1, FGF-2, PDGF-A, IGF-II), and their receptors (TGF-βRI, FGFR1, PDGF-R, IFG-I-R). Furthermore, we studied the effect of these growth factors on cell proliferation. Finally, we investigated the possibility of meniscus transplantation with autogenous meniscus cells. Rat meniscus transplantation model was developed and collagen scaffold was used for meniscus cell seeding. These experiments showed future feasible strategy of meniscus cell therapy for meniscus injuries.