著者
藤木 直人 田代 邦雄
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.58-62, 2001-04-10
参考文献数
5

群発頭痛は他の慢性頭痛と比べると比較的稀な頭痛である.このため医療側の認知度が低く,正しい診断を受けるまでに時間がかかることがしばしばある.症状は非常に特徴的であり,この疾患の診療の経験があれば,典型例では診断は比較的容易であるともいえる.治療面での進歩が今後期待されており,この頭痛の存在を患者側にも医療側にも広く認知してもらうことが,診断のために最も重要と考えられる.
著者
宮崎 雄生 新野 正明 深澤 俊行 高橋 恵理 野中 隆行 越智 龍太郎 南 尚哉 藤木 直人 土井 静樹 菊地 誠志
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.357a, 2014 (Released:2014-10-07)

【目的】Sirtuin-1(SIRT1)はヒストン脱アセチル酵素であり,神経保護や脂質代謝などへの関与が報告されている.本研究ではヒト単球のIL-10制御におけるSIRT1の役割を検討した.【方法】健常者末梢血から精製した単球を用いLPSまたはIFNβで刺激後にSIRT1遺伝子発現を定量した.健常者,無治療multiple sclerosis(MS)患者,IFNβ治療MS患者の単球におけるSIRT1発現を定量した.単球のIL-10産生に対するresveratrol(SIRT1活性化剤),EX527(同抑制剤)の作用を検討した.【結果】単球におけるSIRT1発現はLPSで低下した一方,IFNβで上昇した.単球におけるSIRT1発現に健常者と無治療MS患者間で差は確認できなかったが,IFNβ治療患者で無治療患者より高い傾向が見られた.ResveratrolはLPS刺激に対する単球のIL-10産生を増強した.IFNβは単球からのIL-10産生を増強したが,この作用はEX527によりキャンセルされた.【結論】SIRT1は単球のIL-10制御に関与しており,IFNβによるIL-10産生増強にも関与することが示唆された.SIRT1は神経変性疾患動物モデルにおいて神経保護作用が報告されており,神経と免疫双方が関与する疾患であるMSにとって有用な治療標的であると予想される.
著者
柏 大 藤木 直人 谷本 茂明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.13, pp.1-6, 1999-04-19
参考文献数
9

無線ネットワークの発達や携帯端末の小型化により、モバイルコンピューティング環境が整備される一方で、広域バックボーンネットワークの高速化、広帯域化も進んでいる。今後、様々なリソースがネットワーク上から利用できるようになることを考えると、リソースの持ち運びを制限されたモバイルコンピューティング環境下では、広域ネットワーク上のリソース利用によって快適性が更に向上すると考えられる。本稿では広域ネットワーク上のリソースを利用するために必要な、所望リソースを発見し、利用するためのリソースナビゲーション手法を提案する。更に、プロトタイプシステムの構築により提案手法の具現化イメージを示すとともに、実際の利用場面を想定したシミュレーションを行うことにより、ナビゲーションの的確性に関する有効性を示す。
著者
関 良明 藤木 直人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.75, pp.17-24, 1993-08-27
被引用文献数
2

組織における知識の共有促進を目指して,コンピュータと通信ネットワークを利用したシステムの研究開発を進めている.その一環として,適用領域を単一グループ,単一サーバに限定したノウハウ蓄積システムFISHを構築し,2年間の利用実験を進めてきた.その結果,ネットワーク環境の進展に伴う分散環境への適用について,さらに検討を要することがわかった.本論文では,情報の有効範囲/ジャンル/用途等が同一な情報群,複雑なグループ構成,グループ構成と独立に構築されるネットワーク環境の3層に対応できる分散型ノウハウ蓄積システムGoldFISHの検討結果を述べる.Our research focuses on knowledge propagation in organizations. To cope with this issue, we developed FISH, which stands for Flexible Information Sharing and Handling system. FISH was designed to provide cooperative information sharing in a group work context and to support know-how information propagation. Based on the results from a two-year FISH experiment, adaptation to the following three layers; (1) information groups, (2) organizational structure, and (3) network environment came to be key issues. This paper presents design and method arguments on GoldFISH which consists of distributed servers.
著者
小山 高明 小宮 輝之 藤木 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.314, pp.13-18, 2002-09-13
参考文献数
9

近年、ファイアウォール装置、仮想プライベートネットワーク(VPN)構築用のルータなどのネットワーク装置が普及し、広域ネットワークにおいてもVPN接続が可能となった。また、ネットワークポリシを用いてネットワーク装置の設定パラメータを自動生成する、VPN構築用オペレーションシステムが開発されている。しかし、設定パラメータ操作についてアカウント毎に細かな権限を定義する機能が提供されておらず、装置毎に管理者が多数存在する広域ネットワークにおけるVPN構築に適していない。本論文では、まず、広域ネットワークにおけるVPNを広域仮想ネットワークと定義し、広域仮想ネットワーク構築用オペレーションシステムにおいてアカウント毎の管理操作権限設定実現のため、管理アカウント毎に許可条件を事前設定し、複数のオペレーション要求時に事前設定条件に基づいて許可されている操作のみを抽出する方法を提案する。本提案は、装置毎に担当者を分け、装置設定を複数企業にアウトソーシングするネットワーク規模の大きい企業に、特に有効である。