著者
大仲 雅之 西川 宏樹 石原 万理子 西山 敦子 吉田 さやか
出版者
日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.96-101, 2018 (Released:2018-03-31)
参考文献数
16

気管支喘息診療において, ロイコトリエン受容体拮抗薬 (leukotriene receptor antagonist : LTRA) は, 重症度を問わず, 単独もしくは吸入ステロイド薬との併用薬として幅広く推奨されている. 一般に副作用は少ない薬剤であるが, 代表的なLTRAの1つであるモンテルカストの添付文書には, 頻度不明の副反応として異夢や夢遊症の記載がある. 今回われわれは, モンテルカスト服用後に睡眠時遊行症 (夢遊症) 症状を呈した症例を経験した. 症例は7歳男児. 食物アレルギーのため外来で経過観察中であったが, 某年9月ごろ, 起床前の激しい咳嗽が持続するようになった. アレルギー歴, 環境抗原への感作, 咳嗽の様式などから気管支喘息症状と考え, モンテルカストの内服を開始した. 内服開始後2日目から2日続けて睡眠時の異常行動を認めた. 内服を中止したところ, 症状は速やかに消失したことから, モンテルカスト関連の睡眠時遊行症様症状と思われた. モンテルカストによる同様の報告はまれであるが, 他の精神神経症状を生じることもあるとされており, 処方開始時には注意を喚起する必要があると思われた.
著者
親里 嘉展 中川 温子 西山 敦史 足立 昌夫
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.323-325, 2013 (Released:2014-10-11)
参考文献数
9

乳児期に小児交互性片麻痺と診断した7歳男児, 寝返り以上の粗大運動は不能で言語も獲得していない. てんかんを合併し, 4歳半以降は片麻痺発作に嚥下障害を伴うようになり重症な経過を辿っていた. Flunarizine hydrochlorideと抗てんかん薬による治療では効果は乏しく, 重度の片麻痺発作やてんかん発作に対してはdiazepam坐薬で対応していた. 検査入院時に嚥下障害を伴う片麻痺発作を呈していたが, 五苓散を投与したところ短時間で症状は消失した. その後も五苓散の使用を継続したところ, 片麻痺発作短縮と回数減少, 発作時の嚥下障害の消失といった発作の軽症化を認めた. 本症例には五苓散が有効であり, 五苓散が小児交互性片麻痺の治療薬の1つとなる可能性が示唆された.
著者
藤村 順也 石森 真吾 神岡 一郎 沖田 空 親里 嘉展 西山 敦史 米谷 昌彦
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
pp.cr.2016.0090, (Released:2016-12-22)
参考文献数
21
被引用文献数
1

インフルエンザウイルス (flu)ワクチン接種,flu 感染は小児特発性ネフローゼ症候群 (NS)再発の誘因となるがその詳細を検討した報告はない。今回,flu ワクチン接種または感染を契機としてNS 再発に至った小児6 例を報告する。flu ワクチン接種によるNS 再発が3 例 (以下,ワクチン再発例),flu 感染によるNS 再発が3 例 (以下,感染再発例)で全例が男児であった。flu ワクチン,感染後に全く再発のないNS 例を対象とし,その背景を検討した。ワクチン再発例では,ワクチン接種3 回全てをNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期に行っており対照群 (15 回中3 回)よりも多かった。感染再発例においても,flu 感染3 回全てがNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期で対照群 (5 回中0 回)よりも多かった。flu ワクチン,感染に伴ったNS 再発には,背景に症例毎の病勢の影響が存在するかもしれない。本検討は症例数が少なく,今後大規模な多施設共同研究が望まれる。
著者
藤村 順也 石森 真吾 神岡 一郎 沖田 空 親里 嘉展 西山 敦史 米谷 昌彦
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.35-40, 2017 (Released:2017-04-14)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

インフルエンザウイルス (flu)ワクチン接種,flu 感染は小児特発性ネフローゼ症候群 (NS)再発の誘因となるがその詳細を検討した報告はない。今回,flu ワクチン接種または感染を契機としてNS 再発に至った小児6 例を報告する。flu ワクチン接種によるNS 再発が3 例 (以下,ワクチン再発例),flu 感染によるNS 再発が3 例 (以下,感染再発例)で全例が男児であった。flu ワクチン,感染後に全く再発のないNS 例を対象とし,その背景を検討した。ワクチン再発例では,ワクチン接種3 回全てをNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期に行っており対照群 (15 回中3 回)よりも多かった。感染再発例においても,flu 感染3 回全てがNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期で対照群 (5 回中0 回)よりも多かった。flu ワクチン,感染に伴ったNS 再発には,背景に症例毎の病勢の影響が存在するかもしれない。本検討は症例数が少なく,今後大規模な多施設共同研究が望まれる。
著者
坂部 茂俊 笠井 篤信 仲田 智之 坂井 正孝 西山 敦 説田 守道 保田 憲基 角田 裕
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.73-78, 2006

心室細動出現前後,ピルジカイニド負荷でcoved型の顕著なST上昇を示さないBrugada症候群の1例を報告する.<BR>【症例】39歳,男性.〈主訴〉痙攣.〈家族歴〉特記事項なし.〈既往歴〉(1)小児SLEのため20歳までプレドニゾロン内服(2)健診で心電図上完全右脚ブロックを指摘.〈現病歴〉2004年3月19日午前3時頃,就寝中に痙攣,失禁が蹴現した.約5分間で消失したが朝までに同様の症状が数回あり,1病院に搬送された.到着時には意識清明であったが心電図モニター装着後心房細動から心室細動へ移行し,痙攣が出現したため除細動を行った.停止直後の心電図で右脚ブロックを認めたが前胸部誘導はV2でわずかなsaddle-back型のST上昇を認めるのみであった.〈来院後経過〉心電図洞調律,64回/分,軸正,完全右脚ブロック,V<SUB>2</SUB>で0.15mVのST上昇,QT延長なし.心臓電気生理学的検査(EPS)ではAH,HV時問正常.右室心尖部からの2連刺激で5連の非持続性心室頻拍が誘発された.ピルジカイニド負荷で著明なST上昇は認められなかった.
著者
土井 智晴 生熊 嶺 西山 敦 小林 正志 井口 武 伊能 崇雄
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2010 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._1A1-C03_1-_1A1-C03_2, 2010 (Released:2017-06-19)

We develop termite prevention-of-the-breeding and extermination robots system. This robot system is applied technology of rescue robot system. The most important feature of this robot system is in collaboration with a worker to protect house from termites. Therefore, these robots are design according as safety guideline for service robots. The name of the robots system is named "mirubo". This research shows the method of evaluations for the mirubo III. The evaluations include main five examinations as mobility exam, velocity exam, illumination exam, injection exam and step-over-performance exam.