- 著者
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近藤 宗平
- 出版者
- 一般社団法人 日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.8, pp.656-663, 1978-08-05 (Released:2008-04-14)
- 参考文献数
- 7
放射線は極微の世界から無限の宇宙まで走りまわり, そこで起っている現場の情報をとらえる. 放射線にとらえられた情報の解読は, 人類に千里眼的超能力を与え, 今世紀の目覚ましい物理学の発展の原動力となった. 1930年代には放射線を使って生命の支配的因子"遺伝子"の謎を解こうという研究が真剣になされ, それはE. Schrodingerの名著「生命とは何か」を生むに到った. この小冊子は, やがて誕生する分子生物学の強力な推進力となった. 本稿では, この歴史的発端をふりかえりつつ, その後の研究の発展を紹介する.