著者
錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.296-298, 2012-08-25 (Released:2014-01-09)
参考文献数
8
被引用文献数
2
著者
椎橋 実智男 福島 統 錦織 宏 西城 卓也
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.283-289, 2012-08-25 (Released:2014-01-09)
参考文献数
7
被引用文献数
4
著者
錦織 宏 西城 卓也
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.429-438, 2013-12-06 (Released:2015-07-06)
参考文献数
34
被引用文献数
3

本稿では学習者の評価ツールについて概説する.●周到に計画された適切な評価が,学習者の望ましい学びを形成し,また動機を促進する.●評価の実施においては,教育的効果と学習への影響について最大限の配慮が必要である.●「知っている」ことは「できる」ことを保証しないが,「できる」からといって「知っている」ことを保証するものでもない.●アウトカム基盤型教育の効果を引き出すべく,豊富な情報をもたらす,継続的かつ包括的なプログラム化された評価のデザインと実践が求められる.●教育機関全体で,その評価の重要性を十分に共有した上で,教育資源を配慮して,実現可能な評価を推進することが望ましい.
著者
木村 武司 錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.163-169, 2022-04-25 (Released:2022-09-07)
参考文献数
10

医学教育においてプロフェッショナリズム教育は重要なテーマの一つだが, その教育や評価は困難である. そのため, プロフェッショナリズム教育における特に評価の観点から, 観察可能な「行動behavior」に焦点をあて, アンプロフェッショナルな行動として捉え直す議論が2000年頃から北米を中心に活発化している. 本稿では, 国内の動向も交えつつ, アンプロフェッショナルな行動についての分類, 評価, 対応に関する概念を整理し, 関連した概念について啓蒙するとともに, 本邦の文脈に即した研究の促進を目指す. また, その適切な対応を通して, より社会の要請に耐える医学生・医師の育成に繋がることを期待したい.
著者
春田 淳志 錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.121-134, 2014-06-25 (Released:2016-05-16)
参考文献数
68
被引用文献数
2

医療専門職の多職種連携に関する理論は多くの学問分野から成り立っており,実践への援用が難しい要因になっている.そこでこれらの理論を整理し,まず基盤となる社会構成主義・社会関係資本理論を説明し,その他の理論についてミクロ/メゾ/マクロの視点で記述する. まず社会構成主義では社会的相互作用と個人間の相互作用の必要性を,また社会関係資本では共通の規範や価値観,理解を伴ったネットワークの重要性を,多職種連携の文脈で説明する.さらに社会福祉の理論を援用し,社会集団をミクロ・メゾ・マクロに分類して,多職種連携に関する理論を概説する.ミクロ(個人の学び)の視点からは,医学/医療者教育全般にとって基盤となる成人教育理論を提示し,さらに偏見を軽減するための条件を示した接触仮説,内集団と外集団をどのように区別しながらアイデンティティを確立していくかを示した社会的アイデンティティ理論を紹介する.メゾ(チームでの学び・実践)の視点からは,チームで学習すること・協働することをチーム学習・協働論で示し,チームが道具を使って,分業・協業しながら対象を拡大していく状況を活動理論で,チームプロセスをタックマンモデルで示す.またマクロ(組織での学び・実践)の視点として,複雑系と社会化についての理論を紹介する. 最後に,多職種連携をメタ視点でとらえた文献を紹介する.これらの理論と実践の往復に基づく経時的・多面的な省察により,多職種連携が促進することを期待する.
著者
錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.371-375, 2016-12-25 (Released:2017-08-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
錦織 宏
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.360-361, 2011 (Released:2015-05-30)
参考文献数
3

卒前医学教育において省察 (Reflection) を導入する際には, 経験学習論から考えると, 診療参加型臨床実習がその基盤として必要である.
著者
錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 = Medical education (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.242-246, 2009-08-25
被引用文献数
2
著者
錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.133-135, 2015-04-25 (Released:2017-03-03)
参考文献数
15
被引用文献数
5

1999年にHardenがBest Evidence Medical Education (BEME) を提唱して以後, 主に英語圏から発信される医学教育研究の結果を科学的根拠として医学教育の諸問題について議論する潮流は強まってきている. 一方で, 文化や制度を考慮せずに医学教育, 特にプロフェッショナリズムのようなテーマについて論じると, しばしばその本質を見失う. 本稿では, 日本人医師のプロフェッショナリズムについて, 武士道をそのモデルとした論を紹介する. 本論が我が国における医師のプロフェッショナリズム教育の議論の土台となることを期待する.
著者
田川 まさみ 西城 卓也 錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.25-35, 2014-02-25 (Released:2016-05-16)
参考文献数
53
被引用文献数
4

医学教育におけるカリキュラム開発の背景と基本事項を概論する. カリキュラムは学習者,指導者,管理者が学習・教育を遂行するためのガイドとなる情報である.学習者中心の教育とアウトカム基盤型教育を基本的理念とし,グローバル,国内,地域のニーズ,状況に基づいて教育プログラムの包括的な目的を決定し,期待されるアウトカム,学習方略,学習者評価を計画し,教育評価と改善のための体制も整備する.モジュール,統合,スパイラルカリキュラム,実践の場での学習は専門職の能力を修得する為に効果的である.学習者もカリキュラム開発に参画する.教育の成果,質の社会への公表は医学教育の説明責任を果たし,医師の質保証につながる.
著者
木村 武司 種村 文孝 近藤 猛 錦織 宏
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.591-595, 2020-10-25 (Released:2020-12-09)
参考文献数
9
被引用文献数
1

臨床研修指導医講習会において, 個別の教育実践ケースの発表から実際の教育現場で抱えている諸問題を議論する医学教育ケースカンファレンスを行った. 開催2カ月前から準備をし, 当日は4つのケースを扱った. 筆者らは, 教育現場の実践に医学教育学の言葉を付与し, 理論や概念的枠組みを結びつけ, 受講者に臨床研修の現場で起こっている事象の理解を深めるよう努めた. 本試みは教育実践を通じて医学教育学の知見を学ぶだけでなく, 診療科横断的な教育に関連する実践共同体の構築に寄与する可能性を示した. そこでは, 実践の背景や文脈を考慮しながら理論と適切につなぐ「通訳者」の存在が鍵となり, 今後はその人材育成も課題である.
著者
錦織 宏 福島 統 仁田 善雄 神津 忠彦 鈴木 利哉 奈良 信雄
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.370-372, 2008-12-25 (Released:2011-05-24)
参考文献数
11
被引用文献数
3

1) 英国における近年の学士入学制度 (Graduate Entry Programme) 導入の動向について, 現地で行った面接調査に文献による考察を加えてその内容を報告した.2) GEPは短期的にはよい医師を育てることができる可能性があるが, 長期的なエビデンスはまだなく, その是非に関する更なる議論が必要である.3) GEPを導入せずとも現在のカリキュラムを改革することによって改善できる内容がある.一方でGEPは多様性のある医師を養成できるという点で優れている.
著者
錦織 宏 西城 卓也 田川 まさみ
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.79-86, 2014-04-25 (Released:2016-05-16)
参考文献数
15

カリキュラム/プログラム評価とは,「学生や研修医を対象にした事後アンケート」に留まるものではなく,一定の目的をもって,計画された教育活動を多角的に評価する営みである. 以下の問いについて考えながら,評価を計画する. ・ なぜ評価を行うのか? ・ 誰に向けての評価なのか? ・ 何を評価するのか? ・ どのように評価するのか? ・ 誰が評価するのか? ・ 誰から情報を得るのか? ・ いつ評価するのか? ・ 評価結果をどのように用いるのか? カリキュラム/プログラム評価の目的は教育活動の改革にある.

1 0 0 0 OA 序 文

著者
錦織 宏 道信 良子
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.273-273, 2013-10-25 (Released:2015-07-06)
著者
錦織 宏
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

NHK番組ドクターGに表現される医師の「診断」。近年は検査技術の発達に伴って、病歴や身体診察を駆使して診断する能力を身につけることが難しくなってきています。医学生が身体診察を学ぶ教育を充実させるため、我々はこれまで、具体的な疾患名(鑑別診断)を考えながら行う身体診察法に関する研究を進めてきました。今回の研究では、それを医学部の「試験」にするための基礎的な研究を実施しました。