著者
冨樫 健二 藤澤 隆夫 長尾 みづほ 貝沼 圭吾 荒木 里香
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

小児期の肥満と若年成人期の心血管リスクとの関連を検討するため、肥満で通院した小児を対象とした予後調査を行った。小児期の平均年齢は9.8歳、成人期の平均年齢は22.4歳であり、平均経過年数は12.6年であった。小児期の肥満が高度化するほど成人期の肥満継続率は高かった(軽度肥満35.9%、中等度肥満49.1%、高度肥満77.8%)。小児期の皮下脂肪面積、内臓脂肪面積と成人期のそれとは相関を認めなかったが、小児期の血清脂質、高分子量アディポネクチンは成人期のそれと有意な相関関係を示し、肥満に伴う脂質代謝異常やアディポネクチン低値といった心血管系リスクは成人期においても残存した。
著者
増田 佐和子 藤澤 隆夫 井口 光正 熱田 純 野間 雪子 長尾 みづほ 南部 光彦 末廣 豊 亀崎 佐織 寺田 明彦 水野 美穂子 清水 正己 東田 有智
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.1312-1320, 2006
被引用文献数
8

【背景】近年,小児スギ花粉症の増加が指摘されている.しかし幼小児でのスギへの感作と花粉症発症の状況はよく解っていない.そこで,乳児から思春期までの小児のスギ花粉感作状況の調査を行った.【方法】243名のアレルギー疾患をもつ小児(8カ月〜16歳,中央値5歳)と137名の同疾患をもたない児(1カ月〜15歳,中央値4歳)についてスギ花粉,ヤケヒョウヒダニ,カモガヤ花粉,卵白,牛乳の血清中特異IgE抗体をCAP-RAST法で測定し,保護者記載による問診票とともに検討した.【結果】スギCAP-RAST陽性率はアレルギー疾患群で47.1%,非アレルギー疾患群で19.9%であった.スギ陽性率はアレルギー疾患群では3歳から5歳で急激に高くなっており,非アレルギー疾患群では幼児期から思春期にかけて徐々に増加していた.最年少のスギ陽性者は1歳11カ月のアトピー性皮膚炎男児であった.スギ陽性群では陰性群に比べ1〜3月生まれが占める割合が有意に高く,吸入抗原(ダニ,カモガヤ)の重複感作率が高かった.【結語】小児のスギ感作は就学前に成立するものが多い.今後,感作を回避するために乳幼児期からいかなる対策を立てていけばよいのか検討が必要である.