著者
斎藤 富由起 飯島 博之 Fuyuki Saito Hiroyuki Iijima
雑誌
国際経営・文化研究 = Cross-cultural business and cultural studies (ISSN:13431412)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.201-213, 2016-12-01

As intervention methods to DPAFU group in adolescence, intervention model has been attracting attention by the Hunter (2005), which showed a effect on clients of adolescence. In this study based on the model of the Hunter (2005), it was an attempt to standardize essential to Analogical study of DPAFU of adolescence “chronic depersonalization and non-reality a measure in adolescence”. As a result, they succeeded in creating a depersonalization and non-realistic measure with high reliability and validity.
著者
西廣 淳 川口 浩範 飯島 博 藤原 宣夫 鷲谷 いづみ
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 = Ecology and civil engineering (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.39-48, 2001-07-17
参考文献数
26
被引用文献数
7 16

アサザは絶滅危惧II類に分類される多年生の浮葉植物である.霞ケ浦は我が国におけるアサザの最大規模の自生地であった.しかし近年,霞ケ浦のアサザは急速に衰退していることがわかった.すなわち,1996年には34の局所個体群が確認され展葉範囲の総面積は99,497m<SUP>2</SUP>だったが,2000年には局所個体群数は14に,展葉範囲の総面積は10,081m<SUP>2</SUP>にまで減少していた.また1996年にみられた局所個体群のうち5つでは,異型花柱性植物としての健全な種子生産のために必要な複数の花型の開花が認められたが,2000年には複数の花型の開花が認められた局所個体群は1つのみになっており,この局所個体群以外ではほとんど種子が生産されていなかった.一方,1996年までは良好な種子生産がみられた局所個体群の近くの湖岸では,アサザの実生の出現が認められた.しかし,1999年にこれらの実生約2000個体に標識して生存を調査したところ,それら全てが死亡・消失しており,定着は認められなかった.アサザの幼株も見出されず,霞ケ浦のアサザ個体群では更新がまったく起こっていないことが示唆された.また2000年にも同じ場所で実生の調査を行ったところ,発芽量自体が激減していた.これは調査場所付近のアサザ局所個体群が1999年に消失し,種子が供給されなくなったためと考えられる.2000年に確認された実生は1998年以前に生産されて永続的土壌シードバンク中で生存していた種子が発芽したものと考えられ,同じことが毎年繰り返されれば,霞ケ浦のアサザの土壌シードバンクは無駄な発芽によって消費し尽くされることが予測された.
著者
橋本 裕美子 飯島 博 鷲谷 いづみ
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.29-43, 2001-07-20 (Released:2018-02-09)
参考文献数
18
被引用文献数
2

1998年5月に茨城県潮来町(現潮来市)に開園した実験的なビオトープ「水郷トンボ公園」に導入されたオニバスとミズアオイの管理計画策定に資することを目的として,両種の生育状況と基本的な繁殖生態的特性を,現地でのモニタリングと調査,室内実験および制御条件下での栽培実験によって調べた.オニバスについては,本栽培条件下での面積あたりの生産種子数の上限は約250個/m^2であること,過密により株の大きさが制限された場合には開放花をつけないこと,種子はある種の低温で休眠が誘導されることが明らかにされた.ミズアオイについては,初夏の耕起がミズアオイの生育にとって有効であること,生育が良好な場所(被度75%以上)における面積あたりの生産種子数は約36万個/m^2であること,種子は水中でよく発芽し,水深15cmまでであれば冠水条件でも実生の出現に支障がないことが示された.両種ともに,季節に応じた適切な水位の管理,季節を選んでの耕耘機による耕起および種子や実生の段階での間引きなどの比較的簡単な管理によって,植生におけるこれらの種の優占状態を維持できる可能性が示唆された.
著者
長田 光世 飯島 博 守山 弘
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.547-552, 1996-03-28 (Released:2011-07-19)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

農業環境技術研究所 (茨城県つくば市) 内の複数の池沼において, 湿性緑地 (湿性の推移帯を含み水陸にまたがるオープンスペース) の範囲を定め, その植生構造とトンボの間の対応関係を検討した. 木本植生, 抽水植物, 浮葉植物, 沈水植物および開水面を植生構造の要素として, これらの要素がつくる植生構造とトンボの分布との関係を解析し, 両者の対応から類型化を行った.その結果, 以下のようなことが明らかとなった.(1) トンボの種類数個体数は湿性緑地の要素が欠損しない植生構造で最も多かった.(2) 各要素の植被率によって, トンボの植生構造に対する選択性に変化がみられた.(3) ある特定の要素が欠けたり植被率が100%に近い湿性緑地に対して集中もしくは回避する種の存在が明らかになった.