著者
高井 一彦 田中 英次 村瀬 繁樹 高田 光章 後藤 新平 渡部 哲郎 大角 清之
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.400-403, 1995-06-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
16

1992年8月岐阜県下の23,000羽飼養採卵養鶏場で, 90日齢大雛 (3, 500羽) に貧血症が発生した. 発病例のヘマトクリット値は6-11%, 低γ-グロブリン血症を呈し, 剖検で皮下, 骨格筋の点状出血, 骨髄の黄色化がみられ, 組織学的にはリンパ組織におけるリンパ球消失がみられた. 病鶏の肝臓から鶏貧血ウイルス (CAV) が分離されたが, 抗体検査ではCAVをはじめ主要鶏病ウイルスに対する抗体が検出されず, 免疫不全が発症の要因であることが示唆れた.
著者
手島 一陽 貝瀬 満 高井 一成 石浜 智 鈴木 伸明 中尾 國明 松本 正廣 岩田 滉一郎 太田 裕彦 金井 弘一 飯原 久仁子
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.202-203, 1998-03-06 (Released:2015-01-22)
参考文献数
4

A 31-year-old man was referred to our hospital because of fever, oral and genital ulcers, mild abdominal pain and diarrhea which occured 6 months before admission. Colonoscopic examination disclosed diffuse, discrete round ulcers of the colon, and the intact terminal ileum. The administration of salazosulfapyridine followed by aminosalicylic acid improved pyrexia and colonic lesions. Relapsing oral, genital and colonic ulcers suggested the diagnosis of incomplete-type intestinal Behçet's disease. However, microscopic examination demonstrated non-caseous epithelioid cell granulomas, which are characteristic of Crohn's disease. Therefore, the present case was considered an indeterminate one of inflammatory bowel disease and a long-term follow-up might disclose a definite diagnosis.
著者
高井 一雄 岡崎 浩幸
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.63-71, 2019-10-25

本研究の目的は,ルーブリックを活用した学習活動とパフォーマンス評価を通して,学習者の英語スピーキング能力と英語で話すことへの意欲にどのような変化が見られるかを明らかにすることである。研究協力者は高校2年生120名である。また,英語科教員3名に協力いただき,学科の取り組みとしてパフォーマンス評価を実践することで,教師の協働にどのような変化が見られるかについても調査した。結果は,評価の観点として設定した技能については向上が見られ,ルーブリックを活用した学習は効果的であったと考えられる。意欲については期待した効果が得られなかった。教師の協働については,評価基準や情報共有を行う上で指導の共通目標となる「育成を目指す生徒」の具体化に向けて意見交換や共通理解ができた。
著者
原田 直哉 中島 容子 中村 徹 橋本 平嗣 林 道治 堀江 清繁 赤崎 正佳 小林 浩 井上 芳樹 高井 一郎 潮田 悦男 大井 豪一 小畑 孝四郎 喜多 恒和 下里 直行
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.1-10, 2013

妊婦健康診査(以下,健診)をほとんど受診することなく分娩に至る妊婦健診未受診妊婦(以下,未受診妊婦)に関する既報では多くが施設単位であるため,奈良県全体での実態を把握するためのアンケート調査を実施した.未受診妊婦の定義は,(1)全妊娠経過を通じての産婦人科受診回数が3回以下,または(2)最終受診日から3カ月以上の受診がない妊婦,のいずれかに該当する場合とした.県内のすべての分娩施設に対し,平成22年1月からの1年間の分娩数と,未受診妊婦があれば個別に母児の状況を調査した.年間11,168例の総分娩数中の11例(0.10%)の未受診妊婦を認めた.初産婦は4例(36.4%)で,5回あるいは7回と多産の経産婦もいた.未入籍は9例(81.8%),妊娠のパートナーと音信不通になっている者が5例(45.6%)いた.重篤な合併症を認めた母体が3例(27.3%),集中治療室に収容された新生児が3例(27.3%)であった.産褥健診を受診しなかった1例(9.1%)は,新生児の1カ月健診も受診しなかった.未受診を防ぐことは,母児の健康を確保するだけでなく,周産期母子医療センターへの患者集中を防ぎ,周産期の医療資源の有効利用にもつながるため,社会全体でその解消に取り組む必要がある.また未受診であった妊婦に対しては,虐待のハイリスクグループと考え,その後を通常の妊婦と異なる個別の対応を行うことにより,虐待を防止することができるかもしれない.〔産婦の進歩65(1):1-10,2013(平成25年2月)〕
著者
高井 一輝 河口 信夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.2328-2339, 2007-07-15
参考文献数
15
被引用文献数
4

近年,コミュニティの形成にはSNS の利用が拡大しつつある.しかし,既存のSNS の多くは,多様なコミュニティや人間関係をシステム上にうまく反映できない.また,ファイルを用いた情報共有までは考慮されておらず,CMS などを併用するのが一般的である.本研究では,多様な人間関係を反映可能なアカデミック・コミュニティ・システム(ACS)を提案する.ACS では,情報発信者による各種コンテンツに対する細かなアクセス制御を行うために,情報発信者が自分の友人を自由にグループ化でき,コンテンツごとに友人のグループを利用したアクセスコントロールが可能である.これにより,多様な人間関係をシステム上に反映できる.ACS ではさらに,コミュニティをまたいだファイルの共有や,システム外のユーザとのコミュニケーションも支援する.被験者を募集し,システムの評価実験を行ったところ,日記の投稿のうち13.2%でグループ化によるアクセスコントロールが行われた.また,グループ化によるアクセスコントロールができない場合に比べて,日記の投稿数が約15%増加した.実験後のアンケートでは,約75%の被験者が,これらの機能により教員や研究関係者を友人として登録する敷居が下がると回答した.これらより,グループ化によるアクセスコントロールによって,多様な人間関係をシステム上に反映可能であることが確認できた.Recently, SNS is popularly used to create communities and to communicate with others. However, current SNS can't be applied to various communities and human relations. ACS (Academic Community System) is a Social Networking System that is designed for communities such as universities which contain various human relationships. In this system, user can divide his/her friends into groups, and these groups are used to control access to contents. In addition, this system helps users to share and publish files such as research papers. We made an experiment to evaluate this system. In the experiment, rate of access control to diary posts are 13.2%. The number of posts of diaries has increased by about 15% compared with the case where the access control by the grouping cannot be done. Through the experiment and the evaluation, we confirmed the effectiveness of access control which is based on friend groups.