1 0 0 0 OA 高分子分散剤

著者
久司 美登
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.114-118, 2013-03-20 (Released:2013-06-20)
参考文献数
19

高分子分散剤の選定や設計に参考となる事例や考え方を解説した。分散剤が作用する各過程を,ぬれ・吸着・安定化に分け,それぞれで必要とされる機能を考えた。吸着・安定化には多点吸着やトレイン-ループ-テイル型吸着形態のとれる高分子量体が有利である。ぬれ促進のための表面張力低下に適したアルキル基の炭素数を前進接触角(θa)と後退接触角(θr)から推定した。分散剤水溶液の濃度と表面張力の関係からモノマー連鎖制御の有無によるミセル形成プロセスの違いをモデル化し,分散剤に適した分子構造を推定した。分散剤開発に有効なCRP技術の最近の進歩から,金属触媒使用量減と取り扱い性が向上したICAR ATRPと,付加解裂型連鎖移動反応性を示すMSD(α-メチルスチレンダイマー)由来不飽和基による合成例を紹介した。
著者
樋口 徹雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.155-163, 1969-04-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
21
被引用文献数
2

エアースプレーの微粒化現象をマイクロフラヅシュを用いて観察した。塗料はガンのノズルを出た瞬間は微粒化状態ではなく, ノズル出口で樹枝状に分裂して, 空気のセン断力によりさらに膜状分裂を起こし, 連鎖的に微粒化されるという複雑な過程を経て, はじめて微粒化状態に到ることを認めた。また, スプレー全体写真の観察から, 粒子群には密度差が生じており不均一に霧化が行なわれているのが観察された。塗料の微粒化測定方法について考察し, 粒子捕集シャッター, 捕集液を試作して顕微鏡法により粒子径測定を行なった。噴霧流の粒径分布を調べたところ, f (x) =axpexp (-bxq) なる抜山棚沢の分布式がよく適合した。塗料, ノズルを一定にすると, 空気流出量, 塗料流出量がザウタ平均粒径に影響を及ぼし, ぐ空気流出量が大きいほど, 塗料流出量が小さいほど, 微粒化が良い。粘度, 表面張力の微粒化への影響を調べた。
著者
田中 健太 星野 雄二郎 本田 清
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.49-53, 2020-01-20 (Released:2020-03-05)
参考文献数
15
被引用文献数
1 4

高い酸化力を有するチオキサンチリウム有機色素の分子設計と合成法を確立し,それを光増感剤とする緑色光照射下フォトレドックス触媒反応への応用に成功した。とくに既存の有機フォトレドックス触媒では効率的に反応が進行しないラジカルカチオンDiels-Alder反応やoxa-[4+2]環化付加反応へと適用することが可能であり,わずか0.01当量のチオキサンチリウム触媒を用いて目的とする環化付加体を高収率で得ることに成功した。チオキサンチリウム触媒の高い酸化力がこれらの反応の進行を促進したと考えられ,緑色光を光源とした新たな有機合成反応への応用が期待される。

1 0 0 0 OA 化粧品の製造

著者
岩渕 久男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.226-232, 1990-04-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
17
著者
米内 一郎 篠﨑 俊介 山口 はるな
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.92, no.8, pp.213-219, 2019-08-20 (Released:2019-11-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

インク作製過程における顔料粒子の分散状態を明らかにするため,大型放射光施設SPring-8にて,顔料,顔料粒子を分散させるために投入する顔料分散剤,インクの膜物性を与えるバインダー,および溶剤からなるインクの小角X線散乱(以下SAXS)および極小角X線散乱(以下USAXS)測定を行った。結果,散乱プロファイルの形状,とくに構造因子に由来するショルダーの出現の有無により,顔料粒子の分散状態の違いを反映したデータが得られることがわかった。より良い分散状態を得るためには,顔料の表面修飾,分散剤の種類と量の最適化のほかに,膜物性を付与する目的で添加するバインダーも分散安定性に影響を及ぼしていることが,小角X線散乱データから推測することができた。
著者
渡辺 啓
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.4, pp.135-138, 2016-04-20 (Released:2016-07-20)
参考文献数
10
被引用文献数
2

乳化・可溶化は界面活性剤の最も重要な機能の一つである。化粧品や食品,インク,塗料などさまざまな工業製品に利用されている。乳化物(エマルジョン)は熱力学的非平衡系であり,平衡系である可溶化とは本質的に異なる。しかしながら,乳化物を調製,安定化するためには可溶化現象および可溶化物(マイクロエマルジョン)の理解が役に立つ。本稿では,乳化・可溶化の基本セオリーを述べたのち,具体的な乳化・可溶化の方法や活用の事例を紹介する。
著者
酒井 禎之 北本 剛
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.169-176, 2004-04-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
29
被引用文献数
1
著者
岡 福一
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.269-275, 1964-07-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
22
著者
佐藤 達雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.167-175, 1987-03-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
55
被引用文献数
1 2
著者
広田 勝也 信岡 聰一郎
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.623-629, 1982-09-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
6

油彩画の重ね塗りによる上塗り塗膜の割れ, および塗膜の劣化原因を究明することを目的として, キャンバス上に鉛白, 亜鉛華, およびチタン白を主成分とする油絵具を塗布し, 塗膜の経時変化について, 生成物の分析を行ない, 重ね塗り塗膜との関係を調べた。その結果, 次のような新しい事実を認めた。(1) 活性顔料である鉛白と亜鉛華は, ビヒクルと反応して金属セッケンを生成するとされているが, その量的説明は不明であった。今回の実験でその両者において, 金属セッケンの生成量に相違のあることが認められた。(2) 亜鉛華塗膜では, 亜鉛セッケンの生成が著しく, その亜鉛セッケンが上塗り塗膜の割れを生起させる主原因であると推定された。(3) 従来, ビヒクルと反応し金属セッケンを生成する顔料は白亜化が少ないとされてきたが, 今回の実験では通説と異なり, 金属セッケンの生成とともに白亜化が促進された。一方, 不活性顔料のチタン白塗膜では, 金属セッケンの生成は認められず, また白亜化も認められなかった。
著者
矢部 信良 佐藤 次雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.12, pp.615-623, 2000-12-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
35
被引用文献数
2 3
著者
中澄 博行
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.677-684, 1990-11-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
53
被引用文献数
2 4
著者
太田 恵三
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.26-34, 1975-01-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
3
被引用文献数
4

1 0 0 0 OA 木材の染色性

著者
基太村 洋子
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.389-398, 1979-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
39
被引用文献数
1 1

1 0 0 0 OA 印刷と色彩

著者
一見 敏男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.293-301, 1985-05-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
4
著者
広瀬 誠一
出版者
色材
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.378-380, 1960

原田淑人博士によると, 漢字の「消」には, 古代のシナでは, 物質を「水で処理する」という意味があった。国語の「けす」には, 「薄 (ハク) を消す」や「消粉 (ケシフン) 」の実例が示すように金属薄を「すりつぶして粉末状にする」という意味があった。「泥 (デイ) を消す」というのは江戸時代の文献によると「薄を消すごとによって泥を作る」という意味である。「泥を塗る」ことだとする広辞苑の, 日葡辞書を引用しての解釈はちと疑わしい。
著者
伊藤 高廣
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.10, pp.345-349, 2016

<p>インクジェットプリントは,電子技術の革新的進歩とともに大いなる発展を遂げた。それにともない,テキスタイル業界でも,従来捺染機からインクジェット捺染機への置き換えに拍車がかかるものと期待されている。インクジェットに関する技術情報はその製造メーカーから頻繁に発信されているものの,インクジェット機の使用者である捺染業からはわずかである。ここでは,捺染に携わった技術者の立場から,セルロース,とりわけ,綿素材の加工に焦点を当てて,インクジェットプリントに及ぼす影響について概説した。まず,各加工工程,すなわち,前工程,前処理,捺染,固着,洗浄,仕上の基本的役割を説明した。いずれの工程もインクジェットの品質,色濃度と再現性に大きくかかわり,従来捺染以上に各工程の品質を安定させることは重要である。色素に関しては,インクジェット用の基本色CMYKのうちシアン色であるTurquoise染料は固着が遅いなど,取り扱いに留意しなければならない。この対策の決めては,プリント前後工程の前処理とスチーム処理である。</p>
著者
佐藤 弘三
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.46-53, 1973-01-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1
著者
木嶋 彰
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.243-248, 2002-05-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
6