著者
渡辺 啓真
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 = THE OTANI GAKUHO (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.p33-46, 1994-04
著者
渡辺 啓 松尾 玲 井上 裕基 安達 謙太郎 野田 章
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.287-294, 2012-12-20 (Released:2014-12-20)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

メーク落としに求められる重要な特徴は,「メーク落とし効果」と洗い流し後の「さっぱり感」である。しかしながら,これら2つのを要素を満たすメーク落とし製品は市場には存在しなかった。これは,従来技術ではこれらの要素はトレードオフの関係にあったためである。われわれは,この課題を解決するために,「メーキャップとのなじませ」と「洗い流し」の間に存在する「水を加える」という行動に着目し,界面活性剤の溶存状態変化を,相平衡図上で界面化学的に検討した。その結果,「メーキャップとのなじませ」時には洗浄力の高い逆ミセル油溶液であり,水を加えると,両連続構造を経由して,「洗い流し」が容易なミセル水溶液に相転移する特異な系を見出した。このような系を実現するためには,①HLB (親水性-親油性バランス) を釣り合わせ,界面活性剤低濃度領域に存在するO/W領域を縮小すること,②極性の油を添加し,相平衡図の中央付近に出現することの多い高粘性の液晶相を消去すること,が重要であることが明らかになった。逆ミセル油溶液をクレンジングオイルとして用いると,「メーク落とし効果」は非常に良好で従来のクレンジングオイルと同程度であり,「さっぱりさ」は皮膚上への油の残留がきわめて少ないためクレンジングローションと同程度であるという特徴を有していた。この高性能クレンジングオイルは,クレンジングオイルによるメーク落としプロセスを界面化学的に詳細に検討することで,トレードオフの関係にあった要素を両立させたものである。
著者
渡辺 啓蔵
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.437-442, 2005-09-30 (Released:2017-02-01)

An original method for visualizing 4D hyperobjects is presented. The color of a point on the 2D projection of a 4D hyperobject is determined by the geometry information integrated along the intersection between hypersurfaces of the hyperobject and a 'planar ray' from the observer's eye, a set of these planar rays covers the whole hypersurface area in 4D space. The geometry information reads out with light, which is pseudoreflected by not the hypersurface itself but the displacement of its normal to allow the observer to be aware of hypersurface boundaries and curving on the hyperobject. This method can visualize both hyperobjects made of flat hypersurfaces like 4D polytopes and ones made of curved hypersurface like 4D hypersphere.
著者
宮崎 純一 中川 幸恵 藤井 文子 原 純也 渡辺 啓子 石川 祐一
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.327-335, 2017 (Released:2017-09-26)
参考文献数
5

医療・介護における栄養情報の連携は十分とは言えない一方、適切な食形態での食事提供は、栄養状態の改善につながるとの報告があり、栄養管理情報を積極的に発信することが患者のQOL向上に寄与すると考えられる。そこで、栄養情報提供書の作成および研修会による認識の統一を図り、平成29年2月から平成29年3月までに 「医療栄養情報提供書」 を使用した13人を対象に、業務負担軽減への影響と栄養状態の推移を調査し、医療栄養情報提供書の有用性を検証した。栄養情報提供書の作成は普及しているとは言えず、必要性・有用性を実感した回答が得られたものの研修会後の作成率の上昇は見られなかった。しかし、医療栄養情報提供書の活用により、栄養管理計画・栄養ケアプランの作成時間が有意に短縮し、業務負担の軽減が認められた。さらに、栄養状態が改善した患者が46%と、栄養状態の維持のみならず改善も認められ、管理栄養士の記載に特化した標準化した医療栄養情報提供書の有用性が示唆された。
著者
渡辺 啓 大村 孝之 池田 智子 三木 絢子 勅使河原 喬史
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.185-191, 2009
被引用文献数
3

W/O乳化は油性の成分を皮膚に展開しやすく,高いエモリエント性などの特徴がある重要な基剤である。このような機能性の一方で,W/O乳化には技術的に改善すべき課題が存在する。本研究では,乳化剤として複数の水酸基を有する親油性の界面活性剤であり,水との共存系で二分子膜が立方晶型に充填した特異なバイコンティニュアスキュービック液晶を形成することが知られているフィタントリオール(3, 7, 11, 15 -tetramethyl- 1, 2, 3 -hexadecanetriol)に着目した。その結果,非極性油,極性油,シリコーン油などさまざまな油分系において,97%もの高内水相比でありながら安定なW/Oクリームを調製することに成功した。乳化メカニズムを解明するため,水,油,フィタントリオール3成分系における相平衡を詳細に検討した。この結果,本乳化系においては,バイコンティニュアスキュービック液晶と構造的な相関性の高いバイコンティニュアスマイクロエマルション相を外相として有するという興味深い乳化メカニズムが明らかになった。さらに,皮膚に塗布時の溶媒の揮発に伴う組成変化により,薄い液晶膜が皮膚上に展開し,さまざまな機能が付与されることが明らかになった。本技術により,重要な機能であるエモリエント性,オクルーション効果がありながら,べたつき,油っぽさがない,極めてさっぱりとした良好な使用感触のクリームが初めて調製可能となった。
著者
堀野 正也 渡辺 啓司 玉橋 邦裕
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.38-44, 1997-02-05 (Released:2009-12-10)
参考文献数
14

Au-Sn solder has relatively high reliability because of the higher corrosion resistance and high temperature strength compared with Pb-Sn solder. It is, however, difficult to form Au-Sn alloy solder layer in the wet plating process on bonding surfaces. In this study, Au-Sn solder is provided as laminated Au-Sn-Au plating formed in a wet process on thin metal plates. Ni plating is formed prior to laminated Au-Sn-Au plating in order to improve wettability of the solder. Soldering process for thin metal plates without flux is investigated at the view point of soldering conditions and outgassing from the solder. Experimental result shows that Au plating contains larger amount of gas compared with Ni or Sn plating and the gas causes the solder layer to form voids. Forming many small holes around the specimen surface, amount of voids can be reduced. Peeling test shows that the peel strength of bonded specimen is influenced by the residual Ni thickness on the bonding interface rather than the bonding time or bonding pressure.
著者
北野 昌則 渡辺 啓二 篠村 和也 藤島 明宏
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.23-31, 1994 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7

本報文では, 装軌車の超堤性能, すなわち垂直段差障害に対する装軌車の走行性能を明らかにすることを目的としており, 車両諸元および履帯と地盤間のすべり特性などから超堤運動の理論モデルを確立するとともに, 理論解析と模型実験の両面から比較検討した。その結果, 履帯と路面の相互作用を考慮した超堤運動の理論モデルにより装軌車の超堤性能の解明が可能となった。また, 装軌車の超堤性能は車両の幾何学的形状と地盤特性に大きく影響を受けることが明らかとなった。
著者
中川 幸恵 石川 祐一 渡辺 啓子 朝倉比 都美 西村 一弘 藤井 文子 林 進 今 寿賀子 井上 小百合 貴田岡 正史 増田 創 米代 武司
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.813-819, 2014-11-30 (Released:2014-12-01)
参考文献数
17

栄養指導の糖尿病改善効果は指導頻度を高めるほど得られやすいと考えられている一方,糖尿病罹病期間が長くなるほど得られ難くなることも知られている.本研究では,栄養指導の糖尿病改善効果に対する指導頻度の影響が罹病期間に依存するか否かを調査した.281病院に通院する2型糖尿病患者725名を対象とし,管理栄養士による栄養指導の開始時と6ヶ月後の臨床データを収集した.HbA1cは罹病期間が長い者に比べ短い者の方が(P<0.001),指導頻度が低い者に比べ高い者の方が(P<0.001)改善した.指導頻度依存的なHbA1c改善効果は長期罹病患者でも認められた(P<0.05).ロジスティック回帰分析を用いて年齢,性別,糖尿病家族歴,糖尿病薬の変更,HbA1c初期値,罹病期間で補正したところ,指導頻度はHbA1c改善の有意な規定因子になった(P<0.001).高頻度な栄養指導は,糖尿病患者の罹病期間に係わらず病態改善効果を高めることが判明した.
著者
渡辺 啓行 ラザビ ダバ ソヘイル 高島 賢二 谷山 尚
出版者
Japan Society of Dam Engineers
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.276-288, 2000

ジョイントの開口による非線形と堤体の材料非線形を考慮した有限要素解析を行い, ダムの地震応答にこれらの非線形性が与える影響を調べた。材料非線形を考慮すると, より大きな永久変位やジョイントの開口が生じる。堤体と基礎間のペリメター沿いのジョイントが開口すると上流面底部で片持ち梁引張応力を解放しクラウンカンチレバー中間高でアーチ圧縮応力が増大する。一方, 片持ち梁間の鉛直ジョイントが開口するとアーチ引張応力が解放されダムは上流下方向に変位し下流面底部で片持ち梁圧縮応力が大きくなる。
著者
水元 芳 徳永 亜紀子 片桐 義範 樋口 善之 渡辺 啓子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.170-181, 2015 (Released:2015-12-26)
参考文献数
28
被引用文献数
1 2

【目的】病院に勤務する管理栄養士の職務満足度の現状を把握し,職務満足度に影響している要因を明らかにすることを目的とした。【方法】福岡県の病院に勤務する管理栄養士を対象として,2011年10月に郵送法による自記式質問紙調査を実施した。自由記載欄を設けて質的データの収集も行った。「職務満足度」に影響を与える要因は重回帰分析等によって検討した。質的データはテーマ的コード化による分析を行った。【結果】「職務満足度」の中央値(25~75パーセンタイル値)は62.0(50~76)/100点であった。単変量解析で「職務満足度」との有意な関連性が認められた項目は「年齢」(p=0.008),「患者とのコミュニケーション自己評価」(p=0.001),「他職種とのコミュニケーション自己評価」,「同職種との業務上のコミュニケーション自己評価」,「栄養補給法に関する業務の自己評価」,「栄養指導業務の自己評価」,「チーム医療に関する業務の自己評価」(いずれもp<0.001)であり,これらの変数を投入して行った重回帰分析において,最も影響力の大きい項目は「同職種との業務上のコミュニケーション自己評価」であった(β=0.247,p<0.001)。質的データ分析からは,同職種との良好なコミュニケーションが他職種,および患者とのコミュニケーションをサポートしていることが示唆された。【結論】本研究では複数の項目が管理栄養士の職務満足度に関連しており,職務満足度に最も影響を与えていた項目は同職種との業務上のコミュニケーション自己評価であった。
著者
渡辺 啓 大村 孝之 池田 智子 三木 絢子 勅使河原 喬史
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.185-191, 2009-09-20 (Released:2011-12-09)
参考文献数
11
被引用文献数
2 3

W/O乳化は油性の成分を皮膚に展開しやすく,高いエモリエント性などの特徴がある重要な基剤である。このような機能性の一方で,W/O乳化には技術的に改善すべき課題が存在する。本研究では,乳化剤として複数の水酸基を有する親油性の界面活性剤であり,水との共存系で二分子膜が立方晶型に充填した特異なバイコンティニュアスキュービック液晶を形成することが知られているフィタントリオール(3, 7, 11, 15 -tetramethyl- 1, 2, 3 -hexadecanetriol)に着目した。その結果,非極性油,極性油,シリコーン油などさまざまな油分系において,97%もの高内水相比でありながら安定なW/Oクリームを調製することに成功した。乳化メカニズムを解明するため,水,油,フィタントリオール3成分系における相平衡を詳細に検討した。この結果,本乳化系においては,バイコンティニュアスキュービック液晶と構造的な相関性の高いバイコンティニュアスマイクロエマルション相を外相として有するという興味深い乳化メカニズムが明らかになった。さらに,皮膚に塗布時の溶媒の揮発に伴う組成変化により,薄い液晶膜が皮膚上に展開し,さまざまな機能が付与されることが明らかになった。本技術により,重要な機能であるエモリエント性,オクルーション効果がありながら,べたつき,油っぽさがない,極めてさっぱりとした良好な使用感触のクリームが初めて調製可能となった。
著者
渡辺 啓
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.4, pp.135-138, 2016-04-20 (Released:2016-07-20)
参考文献数
10
被引用文献数
2

乳化・可溶化は界面活性剤の最も重要な機能の一つである。化粧品や食品,インク,塗料などさまざまな工業製品に利用されている。乳化物(エマルジョン)は熱力学的非平衡系であり,平衡系である可溶化とは本質的に異なる。しかしながら,乳化物を調製,安定化するためには可溶化現象および可溶化物(マイクロエマルジョン)の理解が役に立つ。本稿では,乳化・可溶化の基本セオリーを述べたのち,具体的な乳化・可溶化の方法や活用の事例を紹介する。
著者
佐藤 綱祐 植田 真弘 渡辺 啓太 水野 秀一 眞鍋 政義 矢野 博明 岩田 洋夫
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.467-476, 2017 (Released:2017-12-31)
参考文献数
19

This paper presents a system that consists of three robots to imitate the motion of top volleyball blockers. In a volleyball match, in order to score by spiking, it is essential to improve the hitting percentage of each spiker. To increase the hitting percentage, iterative spiking training with actual blockers is required. Therefore, in this study, a block machine system was developed that can be continuously used in an actual practice field to improve attack practice. This robot performs high speed movement on 9 m rails that are arranged in parallel with the volleyball net. In addition, an application with a graphical user interface to enable a coach to manipulate these robots was developed. It enables the coach to control block motions and change the parameters such as the robots' positions and operation timing. Through practical use in the practice field, the effectiveness of this system was confirmed. In this paper, we describe the effectiveness to players through utilization of the system in actual practice. In addition, we clarify the improvement points exposed at that time, propose and construct a sensor system and describe its evaluation and future possibilities.