著者
武内 敏
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.371-378, 1978-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
11
著者
池山 豊
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.576-583, 2001-11-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
50
著者
坪川 紀夫 土田 秀世 小林 清高
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.280-285, 1993-05-20

多孔質のカーボンブラックであるポーラスブラック表面へのビニルポリマーのグラフト反応について検討した。粒子表面ヘラジカル重合開始基を導入する目的で, 細孔内ヘメタクリル酸メチル (MMA) とt-ブチルペルオキシ-2-メタクリロイルオキシエチルカーボナート (HEPO) とを吸着させた後, 重合を行うことにより, ペンダントにペルオキシ基を持つポリマー (poly (MMA-co-HEPO)) を細孔内へ保持した。このようなpoly (MMA-co-HEPO) を保持したポーラスブラックにより, スチレンやMMAの重合が開始され, 対応するポリマーが粒子表面ヘグラフトし, グラフト率は, 55~60%に達することがわかった。さらに, ポリマーをグラフトしたポーラスブラックは, グラフト鎖の良溶媒中へ長期間にわたり安定に分散することも明らかとなった。
著者
登石 健三 見城 敏子
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.414-416, 1966

地の粉にうるし液を混合し基材上に塗布したところ, 数日間固化が起こらなかった。用いた地の粉はセメント工場の粉砕機で細粉されたものであり, これを水に分散しpHを測定すると明らかにアルカリ性を示した。そこでセメント中のアルカリ性要素をCaOと考え地の粉中のCaOを定量すると共にCaOの共存量とうるし液の固化との関係を検討し, 地の粉中に0.0065%のCaOが存在すると地の粉のみの場合と違ってツヤが失われるが固化速度への顕著な影響は0・312%以上で現われかつ2.5%以上では2.5力月後に固化するが下地うるしとしての性能が失われることがわかった。またうるしの固化に関して水分が絶対に必要であり, MnO<SUB>2</SUB>, Fe<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>の添加は下地うるしの固化にあまり影響がないことがわかった。
著者
阿部 芳首 鈴木 康弘 郡司 天博 広沢 景 長尾 幸徳 御園生 堯久
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.643-649, 1997-10

新規な反応性錯体化合物として, アゾおよびアゾメチン化合物を配位子とする2-ヒドロキシ型チタンキレート錯体の合成とその熱分解を検討した。<BR>チタンテトライソプロポキシドは2当量の2-ヒドロキシアゾおよびアゾメチン化合物と定量的に反応し, チタンキレート錯体を生成した。これら錯体は, 分解点が102~115℃で熱安定性が低く, また容易に加水分解した。これらの性質は, これまでに報告している2, 2'-ジヒドロキシアゾおよびアゾメチン化合物を配位子とするキレート錯体がきわあて高い熱安定性と加水分解安定性を有しているのとは著しく異なっている。本実験で得られたキレート錯体を減圧下で熱分解した結果, 揮発成分として2-プロパノールとアセトンが生成し, 一方残渣として黒色の固体が得られた。この固体をTHFとヘキサン (1 : 10 (V/V)) で再沈殿して単離した熱分解生成物は, 配位子とチタンを構成成分とする分子量Mw2000~3700のポリマーであることがわかった。
著者
八木田 良実 橋本 晃 島田 和宏 松井 和則
出版者
Japan Society of Colour Material
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.321-326, 2012-08-20
被引用文献数
1

9,10-ビス(フェニルエチニル)アントラセン(BPEA)の微粒子を,BPEAアセトン溶液を水に注入する再沈法を用いて作製し,その光学特性について研究した。作製したBPEA分散液は黄色の均一な溶液で,動的光散乱法により得られた平均粒子径は83~122 nmであった。BPEA分散溶液は,BPEAアセトン溶液とBPEAバルク結晶の間のスペクトル領域に吸収ピークがあり,ナノ粒子固有の吸収を示した。蛍光スペクトルは,525 nmと600 nm付近にピークを示した。前者は0.2 ns程度の蛍光寿命が主成分で,BPEA分散液をろ過して粒子サイズが小さくなると強度が増加するので,ナノ粒子固有の蛍光に帰属した。後者は50 ns程度の蛍光寿命が主成分で,バルク結晶と同一のピークをもっていることからバルク結晶と同一の起源の蛍光に帰属した。
著者
次田 章 福島 隆司 水口 昭憲 永澤 久直
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.685-691, 1988

均一沈殿法により, TiO<SUB>2</SUB>水和物とAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>水和物を雲母粉体表面上に沈着させ, これを焼成することによって, TiO<SUB>2</SUB>-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>二層被覆雲母を調製する方法を開発した。雲母表面上に第一層としてTiO<SUB>2</SUB>層が, また第二層としてAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>層が積層沈着していることを, 反応過程の解析およびESCAによる表面分析により確認した。<BR>変角分光光度計を試作し, 調製した粉体の光学特性を測定した結果, 被覆物質 (TiO<SUB>2</SUB>+Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>) 中のAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>比率が少ないとき, 鏡面反射方向を中心とする反射強度が大きく, かつ反射光は青紫系の色彩を示すことがわかった。一方, Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>比率が50%以上では, 全受光角範囲で反射強度が減少し, かつ反射光は無彩色に近づき, 自然な艶感を与える外観となった。<BR>TiO<SUB>2</SUB>-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>二層被覆雲母は, 雲母に比べて白色度が高く, かつオイルに濡れることによる色変化 (色くすみ) も少なかった。<BR>これらにより, TiO<SUB>2</SUB>-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>二層被覆雲母はAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>比率50%以上において化粧品用体質顔料に適した光学的特性を示すことがわかった。
著者
近藤 三二
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.245-250, 1969

粒子径が0.03μから1μまでの各種沈降炭酸カルシウムを用いてオフセットタイプのインキメジウムをつくり, 光学的性質, タック, および流動性質を調べた。<BR>1) 粒子径が0.03μ径の表面処理CaCO<SUB>3</SUB>は供試CaCO<SUB>3</SUB>のうちでは最も高い光透過率を示し, アルミナ白に近い透明性を与える<BR>2) 0.06μ径の表面処理CaCO3は透明性もかなりあり, 高濃度のメジウムが得られる特徴がある。表面処理のタイプによって, タック, 光透過率および光沢に影響が現われる。<BR>3) 光透過率, タック, 見掛けの降伏値を粒子径に対してプロットすると, ほぼ直線関係が得られるが, 表面処理のタイプによっては, ずれが現われる。光沢一粒子径関係では, 0.06~0・1μ付近に, それよりも粒子径が小さくなっても光沢が増大しない限界粒子径の存在が認められた。
著者
坂崎 ゆかり
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.123-128, 2007-03-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1
著者
入貝 信一
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.193-198, 1963-04-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
7
著者
川本 徹
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.87, no.11, pp.398-402, 2014-11-20 (Released:2015-02-20)
参考文献数
49

プルシアンブルーは長年使用されてきた青色顔料の一つである。プルシアンブルーと,その一部金属原子を置換したものなどを含むプルシアンブルー型錯体が,顔料としてだけではなく,放射性セシウム吸着剤,色変化素子,二次電池正極,バイオセンサ等,非常に多様な用途での応用が検討され始めており,一部は実用化されている。また,プルシアンブルー型錯体をナノ粒子化することで,さらなる機能向上を目指す試みもある。本解説では,プルシアンブルー型錯体の構造制御に焦点を当て,現状検討されている用途展開に加え,ナノ粒子化の展開について紹介する。
著者
扇澤 敏明
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.44-50, 2015-02-20 (Released:2015-05-20)
参考文献数
19

実用化されている接着剤のほとんどは高分子を主成分としている。それゆえ,高分子どうしを混ぜる場合も多く,その特性の向上のためには高分子間の相溶性に関する知見はたいへん重要である。また,相溶性は界面現象に大きく影響を及ぼし,接着界面を理解するうえでも重要となる。本稿では,高分子間の相溶性に関して簡単に説明し,それに関連する現象をいくつか取り上げて紹介する。
著者
井上 繁康
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.40-46, 2003-01-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
3

1 0 0 0 OA 塗料の歴史

著者
居谷 滋郎
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.729-736, 1983-11-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
6
著者
鳥本 司 亀山 達矢 上松 太郎 桑畑 進
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.430-435, 2014-12-20 (Released:2015-03-20)
参考文献数
26

量子サイズ効果を示す半導体ナノ粒子(量子ドット)は,バルク半導体とは異なった特徴的な物理化学特性を示すことから,発光材料・デバイスへの応用を目指して活発に研究されている。これまでは,おもにCdSe,CdTe,PbSなどの二元系半導体を用いて,液相合成法により高品質ナノ粒子が作製されてきた。しかし近年,低毒性半導体ナノ粒子で,紫外-可視-近赤外光領域で大きな吸収を示すCuInS2やAgInS2などのカルコパイライト型半導体が注目されている。これらの半導体はZnSなどの異なる半導体と固溶体を形成し,そのバンドギャップは固溶体組成の制御によって自在に変調できる。本稿では,従来から盛んに研究されている代表的な量子ドットであるCd系のII-VI族半導体ナノ粒子と,実用面から最近注目され始めた低毒性化合物半導体ナノ粒子について,その合成法と光機能特性を著者らの研究を中心に紹介する。
著者
室谷 正彰 安田 俊一 矢口 和彦
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.522-527, 1990-09-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

金属アルコキシドを原料として, シリカのポリメリゼーションを抑制した原液ゾルを調製し, その原液からディップコート法により安定なシリカコーティング被膜を調製した。得られた被膜は, レインボーカラーを呈し, 強度が強く, 安定である。安定な膜の成膜性は原液ゾルの状態とディップコート時の下地となる基材の引き上げ速度に依存し, 原液ゾル調製の際のケイ酸エチル対水の量が5対4以下であることが望ましく, また, 引き上げ速度が10mm/sec以下であることが必要であった。一方, 各種条件のもとで調製した膜のFT-IRスペクトルを4,300~400cm-1の領域で測定し, シリカの骨格振動に帰属する吸収帯のうち, 1,210, 1,140および1,060cm-1の吸収帯が成膜性と関係あることがあきらかとなった。
著者
田中 徹 清水 勇夫 大﨑 大輔 山下 淳 矢木 一範
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.209-211, 2023-06-20 (Released:2023-06-30)
参考文献数
8

日焼け止めやメイクアップ化粧料において,マイクロプラスチックビーズは,感触改良剤として広く使用されている。しかし近年は,マイクロプラスチック(MP)の環境流出による海洋汚染が国際的な問題として注目されており,MPビーズの代替原料が求められている。そこでわれわれは,この問題を解決すべく,環境に優しい素材としてシリカに着目し,感触特性に優れる球状シリカを開発した。そして,この感触特性に優れたシリカ粒子に対してベヘニルアルコールとジステアリルジモニウムクロリドを併用した複合多層処理を施すことで,MPビーズに近い「柔らかさ」をもつ,表面処理球状シリカの開発に成功した。
著者
村中 武雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.132-142, 1997-02-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1
著者
関根 涼太 大黒 義之 村井 まどか 野々村 美宗
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.96, no.5, pp.163-170, 2023-05-20 (Released:2023-05-27)
参考文献数
27

近年,木材の見た目と物理的特性を向上させる植物油脂由来の塗料が注目されている。そこで本研究では,植物油脂由来の塗料またはポリウレタンを塗布したスギ(白太・赤身),ヒノキ,カラマツ,オークの色彩・光沢と摩擦ダイナミクスを評価した。植物油脂は木材表面の色彩と光沢を大きく変えずに,自然な仕上がりとなった一方で,ポリウレタン塗料は木材表面の光沢を強めた。また,2種類の塗料とも動摩擦係数を小さくする潤滑効果が確認された。レーザー顕微鏡およびX線コンピュータ断層撮影による観察により,植物油脂由来の塗料は一部の液体成分が浸透,表面にも固形分が残るため,木材本来の表面の凹凸構造が残るが,ポリウレタンの場合は木材表面が完全に覆われて平滑になったことから,表面形状の違いがこれらの特性に関係していることが示唆された。
著者
矢島 國雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.256-264, 1997-04-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
13