著者
吉田 和幸 池部 実 吉崎 弘一
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-42, no.5, pp.1-6, 2018-06-21

インターネットの普及に伴い,電子メールは通信手段の基盤となっている.一方,電子メールは不正侵入のきっかけとなりやすいため,spam 対策は不可欠である.従来から用いられてきた spam 対策は,送信メールサーバの FQDN が,メールサーバらしいか,利用者端末らしいかを判断する S25R,一時エラー後のメールサーバの動作を確認するグレイリスティング,spam を送信したメールサーバの一覧表 (ブラックリスト) など,メールサーバを検査するものが多かった.しかしながら,ID / パスワードの流出により,プロバイダのメールサーバ等の正規のサーバから送られる spam も増えてきている.そのため,2017 年 5 月より送信元メールアドレスの検査を強化した.本稿では,spam 検出方法とその運用結果について述べる.
著者
田中 昌二
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-38, no.10, pp.1-8, 2017-06-17

ユーザ ID やパスワードなどのアカウント情報が外部に漏洩した場合,該当利用者の保有情報が漏洩するにとどまらず,漏洩したアカウントによってサービスが外部への攻撃に利用されるおそれがある.そうしたアカウントハイジャック攻撃の代表的な例に,漏洩アカウントのユーザを送信者としたフィッシングメールなど不正メールの送信がある.そこで,本研究では,SMTP 認証ログのリアルタイム解析し,アカウント単位でクライアント IP アドレスの割り当て国の統計を取ることによって,内部アカウントからの不正メール送信を検知する手法を提案する.さらに,本稿では,検知 / 通報システムの構築,およびその効果について述べる.
著者
王 建人 西川 凛 山井 成良 北川 直哉
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.2, pp.1-6, 2017-09-22

電子メールは社会活動を支える重要なコミュニケーション手段の 1 つであり,企業での連絡手段として必要不可欠な存在となっている.一方,電子メールの誤送信による情報漏洩事故も毎年数多く発生している.本稿では情報漏洩の原因のうち最も多く発生している宛先間違いを解決する方法として,送信アドレスに故意に間違いを含ませユーザに修正させる方法を提案する.また,情報漏洩の原因のうち 2 番目に多く発生している添付ファイルの間違いを防止する方法も併せて提案する.我々はこれらの手法を導入したシステムを Microsoft Outlook のアドインとして開発した.このシステムにより情報漏洩が効果的に減少できることを期待する.
著者
浅井 麻友子 今泉 貴史
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.3, pp.1-6, 2017-09-22

DNS (Domain Name System) はドメイン名と IP アドレスの対応付けを管理する階層型分散システムで,インターネット通信に欠かせないものとなっている.一方でフィッシングやボットネット,スパムなどのサイバー攻撃に利用されることが問題となっている.本研究では,DNS グラフを分析することで,攻撃に利用される悪性ドメインとそれに関連する潜在的な悪性ドメインを検知する手法を提案する.この手法により,既存の特徴ベースの検知手法よりも,悪性ドメインの検知率を向上することが期待できる.
著者
中山 貴夫 宮下 健輔
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.39, pp.1-7, 2017-02-24

京都女子大学では,2015 年 9 月のサーバシステム更改において学内に仮想化基盤を構築し,2015 年 10 月から Web ・ DNS ・ ファイルサーバなど学内の主要なサービスを移行した.しかし,メールについては従来の Web メールサービスを廃止して SMTP ,POP ,IMAP サーバの提供にサービス方針を変更した.そこで 2016 年 9 月末までの 1 年間をユーザへの周知及び移行期間として旧システムと新システムを並行稼働し,2016 年 9 月末に旧メールシステムを停止した.本稿では,メールサーバのログからユーザのサービス移行状況や利用状況を分析した結果を報告するとともに,今後のメールサービスのあり方について検討する.
著者
田中 大海 城戸 翔大 長田 智和 谷口 祐治
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.38, pp.1-4, 2017-02-24

琉球大学工学部情報工学科では,システム管理チームと呼ばれる有志の学生が,教員の指導の下で教育情報システムの設計 ・ 構築を行い,運用している.現在運用しているシステムは平成 27 年 10 月に初期構築されたものである.本システムは運用開始から 1 年が経過し,システム管理チームはさまざまなトラブル対応や運用の改善を行ってきた.本発表では,本学科における学生による教育情報システムの運用管理に関する取り組みを報告する.
著者
佐藤 竜也 長沼 健 根本 潤 福地 開帆 山田 仁志夫
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.30, pp.1-8, 2017-02-24

ブロックチェーン技術は破壊的イノベーションとして,金融をはじめとした様々な分野で実用可能性が検討されはじめている.ブロックチェーン技術はトランザクションシステムへの適用が期待されているが,その実用化に向けてはトランザクション性能を中心とした現在の実力と残課題の把握が必要である.そこで報告者はブロックチェーン基盤のオープンソースソフトウェアプロジェクトである Hyperledger の基盤実装の一つである Fabric について,モニタリングを含めた検証環境を構築し,性能を中心とした評価を行った.さらに,評価結果に基づいて,実用化に向けた技術課題を抽出した.
著者
藤本 大地 前田 香織 近堂 徹 大石 恭弘 相原 玲二
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.24, pp.1-6, 2017-02-24

スマートフォンやタブレット等のモバイル端末 (以下,端末) の普及に伴い,端末からのクラウドサーピス利用が拡大している.端末ではリソースの制約から高負荷な処理や大量のデータ保持が難しい場合があり,Mobile Cloud Compming (MCC) により処理の一部をクラウドヘオフロードできることが望ましい.そのためには,端末とクラウドとで連携したアプリケーション動作が必要となるため,ネットワーク接続性とアプリケーション応答性が重要となる.そこで本研究では,MCC の処理モジュールとして仮想マシン (VM) を想定し,ネットワーク遅延情報に基づいた VM の動的マイグレーションを支援するシステムを開発する.プロトタイプシステムでは OpenFlow を用いて VM と端末間の経路遅延情報を収集し,VM のマイグレーション先を選択する.加えて VM と端末の両者に対して移動透過通信機能を提供することで,サービス応答性の低下を抑制しつつ通信継続性を確保したライブマイグレーションが可能であることを示す.
著者
重光 史也 鈴木 貢
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2016-IOT-35, no.9, pp.1-4, 2016-09-16

Raspberry Pi は,2 次記憶やグラフィックディスプレイアダプタ,そして USB ホスト機能を名刺大のサイズに集積した汎用コンピュータである.Raspberry Pi はさらに GPIO (汎用入出力) ピンや I2C や SPI 等のシリアル通信機能を備えており,研究や教育において独自の IoT (Internet of Things) デバイスを構築するのに使われつつある.Raspberry Pi を使って実用的な IoT デバイスを構築する上で障壁となるのは,2 次記憶として使われている SD カードの寿命である.本研究では,SD カードへの書き込みを大きく減らして寿命を延ばすオペレーティングシステムの構築を探求する.
著者
堀内 晨彦 最所 圭三
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2015-IOT-30, no.1, pp.1-6, 2015-06-26

Sensu とは,Ruby 製の監視フレームワークである.監視対象の自動登録,構成管理を前提とした設定など,クラウドに適したアーキテクチャとなっている.我々の研究室では,分散 Web システムの研究のため数十台の仮想サーバを運用しており,Sensu を用いて監視しようとしたが,監視オーバーヘッドの大きさや,サーバ停止時でも監視を継続しようとする問題が発生した.本稿では,これらの問題を解決するために開発した Go 言語を用いた監視のためのプラグイン,およびサーバ停止時に自動的に監視対象から削除するための手法について報告する.
著者
浜元 信州 井田 寿朗 齋藤 貴英 小田切 貴志 綿貫 明広 横山 重俊
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2020-IOT-50, no.8, pp.1-8, 2020-07-03

群馬大学では,2020 年 4 月に全学無線 LAN システムの更新を行なった.本更新で無線 LAN アクセスポイントを全学的に増設したが,教室や会議室などの無線 LAN 導入の際には,アクセスポイント当たりの接続台数を算定することが必要となる.このため,本学の教育用端末を利用し,アクセスポイントに同時接続を行い評価試験を行なった.評価試験の結果,平均速度は,端末数 N の関数として,IEEE802.11n で 2.4GHz の場合には 60.261/N[Mbps],5GHz の場合には 148.26/N[Mbps],IEEE802.11ac の場合 181.64/N[Mbps] となった.また,1 アクセスポイントあたりの接続台数は,平均速度分布の歪度が正になることを条件とした結果,IEEE802.11n で 2.4GHz 接続で 12 台程度,5GHz の接続で端末数 30 台程度,IEEE802.11ac の場合は端末数 36 台程度と考えられることがわかった.
著者
金子 直矢 李 忠翰 阿部 博 岡田 和也
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2023-IOT-60, no.18, pp.1-8, 2023-03-08

移動体通信機能を備えたコネクティッドカーが普及しつつあり,将来的に通信機能を活用した様々なサービスの登場が期待される.その 1 つとして挙げられる自動車の遠隔運転では,従来運転者が車内で知覚していた視聴覚情報を,遠隔地にいるオペレータへ低遅延かつ安定的に伝送しなければならず,特に視覚情報である映像は,オペレータが主として運転操作に用いるため欠かせない.しかし,移動体通信は自動車の走行位置および時間によって信頼性,可用帯域,遅延が動的に変化するため,通信品質が保たれず遠隔運転の中断に繋がる可能性がある.遠隔運転の中断を抑制するために,通信品質の劣化を早期に検知または推測し,品質劣化エリアの回避,映像品質の制御を通した要求帯域の低減や,他の通信手段への切り替え等の手法が必要である.既存研究では移動体通信回線情報を用いて,可用帯域の予測および予測結果に基づく映像品質制御手法を提案している.本報告では,公道を走行中の自動車から移動体通信回線を用いて遠隔地へ映像を伝送する環境で,通信品質,映像品質および移動体通信回線情報の採取を行い,自動車走行環境における通信・映像品質劣化の推測可能性を検討する.
著者
山口 修司 大川 悠人 五味 秀仁 上原 哲太郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-56, no.23, pp.1-8, 2022-02-28

本稿では,1) ユーザが自ら事前に認証情報を設定する必要がなく,2) パスワードや秘密の質問のように恒久的な記憶が必要ない認証手段として,行動情報から動的に秘密の質問を生成し回答を求めることで認証とする手法を提案する.提案手法の認証システムには WebAuthn の認証技術を利用し,WebAuthn の認証器の認証手段として,位置情報を利用した動的な質問を適用する.本稿では,システム実装の前段階の実験として,スマートフォンから得られる位置情報から質問を動的に生成し,参加者に回答を求めるラボ実験を行った.加えて,参加者に対するアンケートを通じて,本提案手法の定性的な評価を行った.結果,提案手法が参加者に受け入れられていることが確認でき,質問作成の方法等,システム実装に向けた課題も抽出することができた.
著者
大森 幹之
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.17, pp.1-6, 2022-07-05

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の拡大に伴い,大学といった教育機関ではオンライン講義が急速に普及した.それに伴い,教育機関でのキャンパスネットワークの冗長化の重要性は増している.一方で,世界的な半導体不足によるネットワーク機器や保守費の高騰により,冗長化に投資できる費用も削減を求められている.そこで,本稿では,費用対効果も鑑みつつ,キャンパスネットワークにおけるコアネットワークにおける冗長化を検討し,議論する.具体的には,鳥取大学における SINET 接続回線の冗長化と実際に発生した約 8 時間の通信断障害への効果について考察する.また,SINET6 への移行時における AWS との接続回線と BGP ピアリングの冗長化について,スタック構成で BFD (Bi-directional Forwarding Detection) を実装できないスイッチも念頭に検討する.さらに,費用対効果のためにファイアウォールのバックアップ機を性能を抑えた機種にした場合の構成についても検討する.そして,OSPF と BFD を組み合わせることで,メンテナンスや障害発生の際にキャンパスネットワークの通信断を最小限に抑えることを試みる.
著者
北口 善明 金 勇 友石 正彦
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.16, pp.1-6, 2022-07-05

ネットワーク運用では,多種多様なネットワーク機器を併用し,利用者へのサービス提供を行う必要があり,大規模な環境となると統合管理の仕組みが重要となる.本稿では,2021 年度より段階的に運用を開始した東京工業大学キャンパスネットワーク(Titanet4: Tokyo Institute of Technology Academic NETwork phase 4)の設計と構築について紹介する.特に,継続的な運用を想定して,オープンソースソフトウェア(OSS)を活用して実装した構成管理システムと新たに導入したクラウド型無線 LAN 統合管理システムについて詳述し,現状の課題と今後の展望を紹介する.
著者
Hiroki Kashiwazaki Hideki Takase Yuzo Taenaka Teruaki Yokoyama
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.15, pp.1-5, 2022-07-05

Japan is a country where forests cover 70% of the land. Although smart forestry using IoT devices is being implemented, but its diffusion is limited due to the poor availability of power sources and the lack of mobile network base stations. Cell phone base stations require licenses and government permits for installation, and the costs of installation, operation, and removal are expensive. Even tower-type mobile base stations installed in the suburbs have a coverage area of only about 10 km, so even though the population coverage rate has already reached over 99%, the area coverage rate is still less than 70% for all carriers. The purpose of this research is to establish a method to extend Internet Protocol (IP) connectivity to non-electrified areas by patrolling autonomous vehicles using Low Power Wide Area (LPWA) communication systems, especially IEEE802.11ah as the core. and standardize new communication methods.
著者
久保田 真一郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.14, pp.1-4, 2022-07-05

学習管理システムに記録される学習者の情報を使い,学習支援や学習状況の可視化などを行う人手の業務が発生している.そこで RPA (Robotics Process Automation) による業務の自動化を目指すことにした.利用者が GUI を用いる動作を再現するプログラムを利用して,作業を自動化することができれば,通常のアカウントを利用してアクセスし,フィードバックに必要な情報を取得して自動加工することができる.これら業務の自動化を検討した際の運用面やセキュリティ面で懸念される問題点について整理し,対策などについて共有する.
著者
鈴木 大助
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.13, pp.1-5, 2022-07-05

大学の一般情報教育における情報通信ネットワークの教育を考えた場合,その技術や仕組みに興味がある受講生ばかりではないことをふまえると,技術的な側面に偏らない親しみやすい演習が必要である.本研究では,一般情報教育での実践に向けた予備的研究として,3 年生対象の選択科目において,ネットワークコマンドを用いた経路調査実験とネットワークに関する社会的な事例学習の両方を実践し,理解や興味を促進する効果に関して比較検討を行った.経路調査実験では tracert と whois を利用して,任意のサーバに至るまでの経路を受講生各自で調査する.事例学習では,受講生は提示された 3 つの事例の中から好きな事例を選び,それについて記事を読んで問題に解答する形でレポートを作成する.事後アンケートによると,経路調査実験では8割程度が理解と興味が促進されたと肯定的な回答であったが,事例学習ではそれを上回る9割前後が肯定的な回答であった.難易度に関しては,経路調査実験を難しいと感じた受講生の割合は事例学習を大幅に上回り,事例学習の取り組み易さが確認された.経路調査実験も十分な教育効果を見込めるが,必修や履修指定として実施する一般情報教育においては,事例学習の方がより一層効果的であると期待される.
著者
根本 貴弘 三島 和宏 石橋 みゆき 長島 和平 青山 茂義
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.12, pp.1-5, 2022-07-05

東京農工大学では,近年の高度化するサイバー攻撃から学内情報資産を守るために,2021 年より全学的な多要素認証の導入に取り組んでいる.2022 年 5 月には,Microsoft365 のクラウドメールサービスを利用した「旧教職員向け電子メールシステム」の全アカウントに対する多要素認証の有効化を完了した.本システムでは,Microsoft が提供する多要素認証機能を使用しており,利用者が事前に各自で多要素認証の設定を行えるように,多要素認証設定マニュアルの作成や多要素認証設定講習会の実施,学内の会議体での説明や教職員向けのポータルサイト等で周知をしてきた.本稿では,「旧教職員向け電子メールシステム」における多要素認証導入における取り組みとして,導入に向けたこれら周知活動に加え,問い合わせ状況可視化ツールを用いた総合情報メディアセンターへの問い合わせ状況と多要素認証の設定状況についてまとめ,報告をする.
著者
小林 孝史 嶋田 洸希 大歳 英征 伊佐 眞寿 武田 瑞樹
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2022-IOT-58, no.11, pp.1-6, 2022-07-05

これまで,SSH 接続時の認証時間(パスワード要求からパスワードを入力して送信してくるまでの時間)を利用した攻撃検知の研究を行ってきた.以前の研究では,この認証時間に閾値を設定したり,時間帯や接続元 IP アドレスに依る適応的に閾値を設定して検知を行ってきたが,認証時間を用いることの有効性が明らかになっていなかった.本研究では,認証時間を用いることにより,いくつかの機械学習においても検知率の向上に寄与できることを示す.