著者
山下 宏
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.9-16, 2014-10-31

将棋の歴代名人の強さを勝敗の結果と棋譜の内容から推定する。勝敗の結果から計算された2種類のレーティングは、どちらもこの20年間、羽生が最強のプレイヤであることを示した。またプロ、アマの合計6,500棋譜を将棋プログラム、Bonanza、GPSFishで解析した結果、羽生名人は大山15世名人よりレーティングで約230点上らしいことが分かった。同時に20棋譜程度で、すべての将棋プレイヤの棋力を推定できることを示した。
著者
亀甲 博貴 森 信介 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.202-209, 2014-10-31

本稿では将棋の解説文中に現れる自然言語による指し手表現と実際の将棋の局面との対応付け手法を提案する.手法の説明に先立ち解説木と候補木の概念を導入する.最初にルールベースの手法により,解説文中に現れる合法手から構成される候補木を列挙する.列挙された候補木の中から,コンピュータ将棋プログラムの評価値を用いて解説木を選択する.本稿では提案手法を用いて解説木を生成し,その誤りについて解析した.また得られた解説木を解説文生成手法に適用し,解説文生成を行った.実験の結果,多くの局面において指し手表現と局面状態を対応付けた解説木の獲得に成功し,またそのうち約8割は正しい解説木の獲得に成功していた.また得られた解説木を解説文生成に適用し,複数の有益な解説文の生成に成功した.
著者
稲葉 通将 大澤 博隆 片上 大輔 篠田 孝祐 鳥海 不二夫
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.61-66, 2014-10-31

人狼ゲームのプレイヤーは,相手から自分がどう見られるのかを考慮しつつ,他のプレイヤーの思惑を推理し,交渉・説得を行っていく必要がある.本研究では,人間らしく振る舞う人狼ゲームエージェント実現に役立つ知識の獲得のため,実際に人間同士で行われた人狼ゲームにおける議論の構造に着目した分析を行う.議論の構造を踏まえた分析を行うため,まず各発話に対してタグ付与を行う.次に,そのタグ間の関係を捉えることで,提示された意見に対する「同調」と「反駁」という観点から議論の分析を行う.
著者
仲道 隆史 伊藤 毅志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.167-170, 2014-10-31

将棋AIの実力はプロ棋士に肉薄しておりアマチュアプレイヤにとって十分強くなっている一方で,近年ではゲーム熟達の支援やより楽しませるAIなど,強さ以上に楽しさが求められている.対局の楽しさを損なう要素としてAIの不自然さが注目されているが,自分より棋力の低いプレイヤの指し手に不自然さを感じやすい可能性が指摘されている.本研究ではAIの強さの主観評価と知覚する不自然さの関係を対局実験から分析したのち,棋力を調整した上で課題となる不自然さについて議論を行う.
著者
水上 直紀 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.48-55, 2014-10-31

相手の手や見えない状態を予測することは不完全情報ゲームにおいて重要である.本論文では相手のモデルとモンテカルロ法を用いたコンピュータ麻雀プレイヤの構築法について述べる.相手のモデルは三つの要素(聴牌,待ち牌,得点)の組み合わせとし,各要素を個別に牌譜から予測モデルの学習を行う.モンテカルロ法のシミュレーション中の相手の挙動はこれらのモデルによって得られる確率分布に基づく.オンライン麻雀サイト「天鳳」で作成されたプログラムの実力を評価した結果,レーティングとして,中級者と同等である1681点が得られた.
著者
伊藤 毅志 杵渕 哲彦 藤井 叙人
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.196-201, 2014-10-31

人間はゲームをプレイするときにミスを犯す.人間がプレイするゲームでは,ミスを犯すことが織り込み済みであると言える.本報告では,ゲームにおけるヒューマンエラー(ミス)を分類し,その認知的なメカニズムのモデルを提案し,将棋を題材に検証を試みる.
著者
五十嵐 治一 森岡 祐一 山本 一将
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.90-94, 2014-10-31

コンピュータ将棋において探索木の枝を成長させる際に,その枝までの探索経路に沿った指し手の累積的な選択確率の値を基に探索制御を行う方法を提案する.このときの指し手の選択には,将棋の指し手に関するヒューリスティクスを組み込んだシミュレーション方策を使用する.この際,枝成長を決定論的に行う場合と確率的に行う2つの場合を考えた.さらに,本手法ではこのシミュレーション方策中のパラメータを強化学習の一手法である方策勾配法により学習する.
著者
張 輝陽 星野 准一
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.135-138, 2014-10-31

本稿ではMOBAにおいてグラフ理論と時相理論を用いた適切な戦術でプレイヤと協力できるチームメイトAIを提案し,AIエージェントの行動とゲームの楽しさの関連性について検討する.
著者
今川 孝久 金子 知適
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.145-150, 2014-10-31

UCT は囲碁やGeneral Game Playing などの応用で効果を発揮している探索手法で,多腕バンディット問題のアルゴリズムであるUCB1 をモンテカルロ木探索(MCTS) に応用したものである.多腕バンディット問題には,KL-UCB, Thompson Sampling, UCB1-Tuned などUCB1 より優れるとされる様々なアルゴリズムが提案されてきている. そこで本研究では、UCB1 に変えてそれらのアルゴリズムをMCTS に用いることを提案し,実際の性能についてP-game と呼ばれる仮想的なゲーム木を用いて分析した. 実験の結果,UCB1 よりもKL-UCB, Thompson Sampling, UCB1-Tuned がMCTS においても優れることが,期待通りに確認された.ただし,各アルゴリズムの差よりも各仮想的なゲーム木の性質に因る性能の違いの方が大きいことも同時に確認されている.本稿で用いたP-game は,広く探索アルゴリズムの性能の評価で用いられているが,MCTS の評価に用いる場合は,木の作り方に注意を払う必要がある可能性がある.
著者
鳥海 不二夫 梶原 健吾 大澤 博隆 稲葉 通将 片上 大輔 篠田 孝祐
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.127-132, 2014-10-31

人工知能を用いたゲームをプレイするエージェントは数多く開発されているが,現在までに,人工知能が人間に勝利しているテーブルゲームの多くは全ての情報が公開されている完全情報ゲームである.それに対して,ゲームの中には情報が完全には公開されておらず,情報の被均一性がゲーム性を演出する不完全情報ゲームや,ゲームの本質がプレイヤ同士の自由対話や交渉によって実現されるコミュニケーションゲームがある.本研究では,不完全情報コミュニケーションゲームである人狼ゲームをエージェントがプレイするサーバを構築し,人とエージェント,エージェントとエージェントがそれぞれゲームをプレイする環境を整える.