著者
石橋 忠良 大迫 勝彦 深尾 康三
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.39-45, 2004-07-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
3

JR東日本では, 列車通過時等の騒音ならびに振動が大きな課題となっている高架下において, 高品質の居住環境を実現できる「吊り免振工法」を (株) 竹中工務店と共同開発した。この吊り免振工法は, 高架橋の柱際に鉄骨造の支柱と梁でフレームを構成し, そのフレームから上下に防振ゴムを備えた吊り材で建物を懸架する構造である。この吊られた建物は, 地震や強風の時にはブランコのように横方向にゆっくりと動き, 建物や高架橋への水平力を大幅に低減することができる。実物大試験体による実験と詳細な解析により, その防振防音効果と地震時に荷重増による高架橋への影響がほとんどないことを確認した。列車による室内での振動は, 列車通過時に日本建築学会の居住性能評価指針による寝室 (住居) として望ましいレベル (V-0.75) を達成でき, 騒音は日本建築学会の遮音性能基準におけるホテル・住宅レベル (3級) として適切な環境を達成した。今回, この工法を採用したホテルを京葉線舞浜駅高架下に建設した。
著者
小谷 俊介
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.11-16, 2003-05-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1
著者
仕入 豊和 嵩 英雄
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.41-47, 1989-04-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1
著者
上田 茂
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.5-13, 1995-06-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

コンクリート構造物は, 耐久性, 施工の容易さ, 鋼製に比べて低廉, 親水性, 免震性などの理由から数多く用いられている。本稿では, コンクリート浮体構造物として, 浮防波堤, 浮桟橋, 浮体橋りょう, 石油掘削用プラットホームなどの事例を紹介し, また, 技術的課題として, 断面力の計算法, 係留, 接合工法, ひび割れ対策, 材料などについて解説した。浮防波堤では, 長さ90m, 幅20mのものが建設されている。係留施設では広島港の浮桟橋の長さ150mのものが最大である。これらは矩形断面のものであるが, 平面形状が六角形のコンクリート製浮体も開発されている。大型浮体の建設にはこれらの要素浮体を接合する必要があるので, 洋上接合工法が開発され, 実証されている。浮体橋りょうは免震性があることから注目されているが, アメリカでは連続ポンツーン型のマーロー橋などが, また, 最近ノルウェーではセパレート型の浮体橋りょうが完成している。