著者
石橋 忠良 古谷 時春 細川 泰明 山内 俊幸
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.41-52, 1994-12-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
4

東京駅では長野オリンピック開催に合わせて, 北陸新幹線乗り入れ工事を進めている。これに伴い, 必要なスペースを確保するため, 中央線を上層へ上げる工事を行っている。この工事の高架橋は, 東京の玄関口にふさわしく, 丸の内オフィス街と調和のとれた, そして人に優しい構造物を目指した景観設計を行った。この中ではRC構造とPRC構造縦ばりを組み合わせたラーメン高架橋と, これに鋼構造の縦ばりも加えたラーメン高架橋を採用した。さらに経済的な高流動コンクリート, 高密度配筋コンクリート柱の耐震性能確保, コンクリートの表面仕上げ, プレキャスト部材の採用等の技術開発を行い, その成果を採り入れている。ここでは, この工事の景観設計, 構造設計, 施工について報告する。
著者
黒田 悌且 今木 甚一郎 石橋 忠良 小林 明夫
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.27-33, 1982

本稿は,沿線火災によって被害が生じた鉄道の鉄筋コンクリートラーメン高架橋の復旧工事について述べたものである。設計の考え方, 復旧に伴って行ったコンクリートの配合試験, 新旧コンクリート及び吹付けコンクリートの一体化試験結果について報告する。
著者
石橋 忠良 大迫 勝彦 深尾 康三
出版者
日本コンクリート工学協会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.39-45, 2004-07-01
参考文献数
3
被引用文献数
1

JR東日本では, 列車通過時等の騒音ならびに振動が大きな課題となっている高架下において, 高品質の居住環境を実現できる「吊り免振工法」を (株) 竹中工務店と共同開発した。この吊り免振工法は, 高架橋の柱際に鉄骨造の支柱と梁でフレームを構成し, そのフレームから上下に防振ゴムを備えた吊り材で建物を懸架する構造である。この吊られた建物は, 地震や強風の時にはブランコのように横方向にゆっくりと動き, 建物や高架橋への水平力を大幅に低減することができる。実物大試験体による実験と詳細な解析により, その防振防音効果と地震時に荷重増による高架橋への影響がほとんどないことを確認した。列車による室内での振動は, 列車通過時に日本建築学会の居住性能評価指針による寝室 (住居) として望ましいレベル (V-0.75) を達成でき, 騒音は日本建築学会の遮音性能基準におけるホテル・住宅レベル (3級) として適切な環境を達成した。今回, この工法を採用したホテルを京葉線舞浜駅高架下に建設した。
著者
海原 卓也 小林 薫 石橋 忠良
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.1171-1176, 1999-06-21
被引用文献数
3

RCラーメン高架橋柱やRC橋脚において、阪神大震災級の地震に対して部材の耐震性能を向上させるためには、より変形性能を大きくする必要がある。しかしながら、帯鉄筋を多量に配置し、変形性能として部材のじん性率が10以上となるRC柱の地震時変形性能はまだ明らかにされていない。本研究は、帯鉄筋比が0.6%以上となるRC柱部材の交番載荷試験結果より、RC柱の地震時変形性能評価の基礎となる部材降伏時変位算定法を提案するものである。
著者
石橋 忠良 藤森 伸一 大庭 光商 津吉 毅
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.29, no.12, pp.33-42, 1991-12-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1

青森ベイブリッジは, 青森港の東西の港湾施設の一体化を目的とした臨港道路であり, その主橋部は, 中央径間240m, 橋長498rnの日本最大級の3径間連続PC斜張橋である。本斜張橋は, 逆Y形主塔による広幅員一面吊り構造であり, 斜材には, 規格引張強度1942tの大容量現場製作斜材を採用し, その外套管には, FRP管を使用した。本文では, PC斜張橋の上部工の設計, 施工のうち, 主げた, 斜材の施工, および張出し架設中の施工管理について報告する。
著者
石橋 忠良 大迫 勝彦 深尾 康三
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.39-45, 2004-07-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
3

JR東日本では, 列車通過時等の騒音ならびに振動が大きな課題となっている高架下において, 高品質の居住環境を実現できる「吊り免振工法」を (株) 竹中工務店と共同開発した。この吊り免振工法は, 高架橋の柱際に鉄骨造の支柱と梁でフレームを構成し, そのフレームから上下に防振ゴムを備えた吊り材で建物を懸架する構造である。この吊られた建物は, 地震や強風の時にはブランコのように横方向にゆっくりと動き, 建物や高架橋への水平力を大幅に低減することができる。実物大試験体による実験と詳細な解析により, その防振防音効果と地震時に荷重増による高架橋への影響がほとんどないことを確認した。列車による室内での振動は, 列車通過時に日本建築学会の居住性能評価指針による寝室 (住居) として望ましいレベル (V-0.75) を達成でき, 騒音は日本建築学会の遮音性能基準におけるホテル・住宅レベル (3級) として適切な環境を達成した。今回, この工法を採用したホテルを京葉線舞浜駅高架下に建設した。
著者
石橋 忠良 古谷 時春 浜崎 直行 鈴木 博人
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.711, pp.125-134, 2002-08-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
6
被引用文献数
3 8

昨今, コンクリート構造物からのコンクリート片の剥落が社会問題となっている.本文では, コンクリート片の剥落が生じた鉄道高架橋, 架道橋, およびこ線橋 (以下, 高架橋等とする) のかぶり, コンクリートの中性化深さ, 鉄筋腐食度などを調査し, 高架橋等からのコンクリート片の剥落要因を検討した. その結果, かぶり, 中性化残り, および雨水, 漏水の影響が, コンクリート片の剥落および鉄筋腐食と関係の深いことがわかった.
著者
田中 宏昌 石橋 忠良
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.3-11, 1981-06-15 (Released:2013-04-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1

鉄道構造物の高架下は現在多目的に利用されている。そのため, 高架下からの火災の発生により列車の運行に支障の生ずることもある。本稿は, 鉄道高架橋の火災被害とその復旧方法について紹介するものである。
著者
石橋 忠良
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.589, pp.62-65, 2014-04-14

第3講義(5)技術者の本質講師石橋 忠良ジェイアール東日本コンサルタンツ取締役会長最終回となる石橋氏の講義は、「今の技術者に対する危機感」の話題から始まる。研究開発やマネジメントが重視される一方で、実務にたけた技術者が育っていないと指摘する石…
著者
前川 宏一 半井 健一郎 牧 剛史 千々和 伸浩 浅本 晋吾 石田 哲也 石原 孟 三島 徹也 石橋 忠良 田辺 成 坂田 昇
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

①ナノ流体モデルを拡張展開し,雨水の急速侵入,降雨後の蒸発散を高精度で評価可能とした。PC暴露試験体の曲率等の推移と水分計測から検証を重ねた。②水分準平衡と構造モデルを連成させ,中高層RC建物と原子力施設の中長期固有振動数の変化を予測できた。③浅地中ダクトの遅れせん断破壊を数値解析で予見し非破壊検査から現象を確認した。地盤との相互作用から長期せん断破壊が評価可能であることを示した。④ASRゲル,腐食ゲル,常温液状水,氷晶の混合移動を考慮できる数値解析モデルを開発した。⑤ASRに伴う構造損傷と凍結融解に伴う損傷に相互作用が強く表れること,これが部材のRC床版疲労延命化に寄与する機構が解明された。