著者
奥山 睦 高橋 和勧 村瀬 博昭 前野 隆司
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.237-240, 2017 (Released:2017-05-31)

近年、映画による地域活性化が注目を浴びている。主たる議論としては、交流人口拡大のための観光領域、地域アイデンティティー形成のためのコミュニティ領域に集約されることが多い。 映画『未来シャッター』は、中小地域間連携による産官学金、市民の協力により、大田区を拠点とするNPO法人ワップフィルムが企画・製作した。本作は、従来型の地域映画と異なり、鑑賞後の対話を通して、鑑賞者、主催者、制作者、出演者等が各々の立場を越境し、新たなアクションへ繋げていっている。本研究は、本作の構造を明らかにし、協創力を創発して価値の再創造を行うためのファクターを洗い出し、複雑・大規模化する社会課題解決の新たな一方策を提示する。
著者
奥山 睦 高橋 和勧 村瀬 博昭 前野 隆司
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.237-240, 2017

近年、映画による地域活性化が注目を浴びている。主たる議論としては、交流人口拡大のための観光領域、地域アイデンティティー形成のためのコミュニティ領域に集約されることが多い。 <br> 映画『未来シャッター』は、中小地域間連携による産官学金、市民の協力により、大田区を拠点とするNPO法人ワップフィルムが企画・製作した。本作は、従来型の地域映画と異なり、鑑賞後の対話を通して、鑑賞者、主催者、制作者、出演者等が各々の立場を越境し、新たなアクションへ繋げていっている。本研究は、本作の構造を明らかにし、協創力を創発して価値の再創造を行うためのファクターを洗い出し、複雑・大規模化する社会課題解決の新たな一方策を提示する。
著者
井上 亮太郎 保井 俊之 前野 隆司
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
pp.TJSKE-D-19-00068, (Released:2020-04-14)
参考文献数
35

This study is to induce by the factor analysis the factors of wakuwaku, the positive emotions at work,and to get them structured by the covariance structure analysis. The authors identified five factors composed by twenty-five items as factors of wakuwaku, and then discovered that it is the circulating structure by using the covariance structure analysis. They quantitively validated those factors and its structure by the confirmative factor analysis and the PANAS analysis to prove the efficacy of the structure.
著者
奥山 睦 高橋 和勧 村瀬 博昭 前野 隆司
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.47-50, 2018 (Released:2018-05-31)

従来型の映画は鑑賞して終わりとなりがちであり,その場での対話は想定されていなかった.そのため,鑑賞者間の「創意形成」が生まれにくかった.これに対し,NPO法人ワップフィルムが企画・製作した映画『未来シャッター』は, 鑑賞した多様なアクターが社会的課題の解決を主体的に解釈し, 自己概念と照らし合わせて反芻した後, フューチャーセッションを行っている.それによって多様なアクターの「創意形成」が生まれ,個人の強みの発見や連携の実現性への気づきを誘発し, 未来へ向けた行動変革に繋がっていく.本研究では, 映画『未来シャッター』について分析することにより, 対話型映画を使った新たな社会的課題解決の可能性について述べる.
著者
佐伯 政男 前野 隆司
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.146-152, 2010 (Released:2011-04-26)
参考文献数
17

幸福度を継続的に自己管理するための手法として,カレンダー·マーキング法を開発した.カレンダー·マーキング法は,一日の終わりにその一日を振り返り,主観的な評定を行う手法である.すなわち,評定の結果,その日がよい日であったら「◯」,悪い日であったら「×」,どちらでもない日であったら「△」をカレンダーの日付欄に記録する.心理学部の学部生を対象に,10週間,手法の実施を行った.実施後に測定したThe Satisfaction with life Scale (SWLS)では,手法の実施群と対照群のSWLSに統計的に有意差は見られなかった.SWLSと各被験者の各記号の総数との相関係数は,◯,△,×,それぞれ,0.506,-0.439,-0.237であった.分析の結果,よい日にも悪い日にも△を付ける傾向が見られた.◯を増やし△と×を減らすことによって幸福度を向上させうることが示唆された.また,被験者間,被験者内で各記号の報告には変動性が見られたことから,本手法で得られた結果は,主観的幸福度の測定手法として利用されうることを示した.
著者
遠藤 真遊 前野 隆司 森川 利哉 野々村 美宗
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.449-452, 2012-11-20 (Released:2013-02-20)
参考文献数
14

石鹸で洗った皮膚の手触りとその摩擦物性を評価する方法を開発した。被験者に石鹸を塗布し硬水ですすいだウレタン製人工皮膚の手触りを評価して貰った。このとき,指の動きと皮膚と人工皮膚の間に加わる摩擦に基づいて各石鹸の手触りの違いを説明した。本研究の成果は新しい身体洗浄料を設計・開発するうえで有用である。
著者
山田 徹志 宮田 真宏 中村 友昭 前野 隆司 大森 隆司
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.44010, (Released:2020-11-27)
参考文献数
25

本論文では,保育分野(就学前教育・養育)において「子どもの育ち」を解釈する為の新たな方策として,子どもの位置・向き情報から関心を推定する分析手法の開発について報告する.我々はこれまでの研究から保育者が経験的に子どもの関心を読み取る際,子どもの位置・向きという行動特徴量を参照することを示した.同時に,人による関心状態の評価に対してベイズ推定を用いることで定量化できることが示唆された.これらをうけ本研究では,記録した保育活動場面の映像データ中の子どもの位置・向き情報と関心の対象について保育者によるアノテーションを実施した.その後,人手による関心記述の行動尤度と機械学習(HMM法,LDA法)による行動尤度を比較分析した.結果,取得した保育活動場面における幼児18名の関心の傾向は位置・向き情報から推定可能であることが示された.
著者
西尾 未希 牧野 泰才 白坂 成功 前野 隆司
出版者
日本創造学会
雑誌
日本創造学会論文誌 (ISSN:13492454)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.4-20, 2019 (Released:2019-04-12)

人の感動経験や感性価値を考慮した製品・サービスの設計が脚光を浴びている.このため,著者らは前報において,感動のSTARフレームワークという感動経験の分析法を開発するとともに,これを用いた感動発想技法を提案した.本研究では,様々な製品・サービスにおける実際の感動経験の分析を行うとともに,その違いを比較することによって,STARフレームワークによる感動の分析(感動のSTAR分析)の有効性を示すことを目的とする.具体的には,類似業種の分析および経済的価値を含む/含まない経験の分析を行えることを示すことによって,有効性を検証する.また,これらの結果より,企業による製品・サービスに基づく感動経験や個人の感動経験を分析するための有効なツールであることについて考察する.最後に結論を述べる.
著者
前野 マドカ 前野 隆司 櫻本 真理
出版者
一般社団法人 日本支援対話学会
雑誌
支援対話研究 (ISSN:21882177)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.3-16, 2017 (Released:2018-01-29)
参考文献数
20

本研究では、筆者らが明らかにした幸せの心的要因の4つの因子に基づく、幸福度向上のためのグループ学習プログラム“ハッピーワークショップ”を開発した。本ワークショップは最短3時間程度から最長数日程度で行なうことができるワークショップである。ショートバージョン、4回バージョン、オンラインカウンセリングバージョン、イノベーションとの組み合わせバージョンなどがある。本研究では、ワープショップの概要を説明した後に、その有効性について論じた。有効性の検証は、ワークショップ前後の幸福度計測及びワークショップ中の笑顔計測に基づいて行なった。その結果、幸福度向上効果および笑顔共起率の上昇効果を確認することができた。今後は、本ワークショップを広めていくこと、様々な場で応用展開していくこと、ワークショップに留まらず継続的な活動に深めていくことなど通して、人々が生き生きと幸せに生きる社会の構築に貢献していく所存である。
著者
齊藤 里奈 鈴木 誠 前野 隆司 眞山 博幸 野々村 美宗
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.2-8, 2014 (Released:2014-02-05)
参考文献数
36
被引用文献数
5

The tactile texture of water is not necessarily favourable. When 20 subjects applied 0.1mL of water and five thickener solutions to artificial skin, the favourability score for water was the lowest among the six liquids. This unfavorability is caused by non-smooth and stick-slip feel, which reflect the increase of friction coefficient and their drastic changes on wet skin. The Stribeck plots show that the rupture of a fluid film on human skin can induce the stick-slip feel during application. These findings could potentially be applied for the design of cosmetic products and cleansing products.
著者
秋山 美紀 前野 隆司
出版者
公益社団法人 北海道作業療法士会
雑誌
作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.79-85, 2023-11-30 (Released:2023-11-30)
参考文献数
22

対人援助職である作業療法士は,支援の対象者のウェルビーイングを向上させるために日々,努力している.では自身のウェルビーイングはどうであろうか.本稿では,自身のウェルビーイング向上のための柱となる,幸せの4因子について解説し,4因子の培いやバーンアウト対応には,セルフ・コンパッションが必要であることを述べ,セルフ・コンパッションを高める技法についても言及する.作業療法士がセルフケアをすることが,対象者への質の高い支援につながると思われる.
著者
前野 隆司 小林 一三 山崎 信寿
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.63, no.607, pp.881-888, 1997-03-25 (Released:2008-02-26)
参考文献数
14
被引用文献数
29 27

There are several tactile receptors at specific locations in the tissue of human fingers. In this study we calculate in detail the deformation of finger tissue when a finger comes into contact with a rigid plate using a FE (finite element) model in order to clarify the reason for the precise location of the receptors. The FE model is constructed using the measured geometry and properties. As a result, we found that the strain energy is concentrated at tactile receptor locations. When a frictional force is applied, the stress/strain is concentrated near the edge of the contact area. By calculating using models with/without epidermal ridges/papillae, we found that the shape of the epidermal ridges/papillae influences the stress/strain distribution near the tactile receptors.
著者
中野 淳一 青木 勝 岩科 智彩 古木 大裕 大堀 杏 井上 亮太郎 前野 隆司
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
pp.TJSKE-D-22-00041, (Released:2023-09-26)
参考文献数
15

In this study, we developed a chatbot that gives advice for improving well-being and obtained basic knowledge about its well-being improving effect. In the design of the chatbot, we derived advice candidates from behaviors that are highly correlated with well-being based on a questionnaire survey. In the quantitative survey, the chatbot gave advice 172 verification subjects 13 times from the derived advice candidates. As a result, we confirmed that the group that executed a lot of contents of the advice improved the well-being level compared to the group that executed few ones.
著者
井上 亮太郎 金本 麻里 保井 俊之 前野 隆司
出版者
日本感情心理学会
雑誌
エモーション・スタディーズ (ISSN:21897425)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.91-104, 2022-12-30 (Released:2023-02-28)
参考文献数
43

This study is to focus on factors on well-being and ill-being at work, and to develop a scale to measure quantitatively states of employees’ well-being. The proposed scales consist of the well-being scale (7 factors: 67 items) and the ill-being scale (7 factors: 62 items) at work, which will be positioned as subcategories of existing scales on the subjective well-being such as SWLS (Diner et al., 1985) and Maeno’s four factors of happiness (Maeno, 2013). Identified factors are expected to be used in the fields of career development for individual employees and human resource management, in order to improve the state of well-being and ill-being at work.
著者
牧野 泰才 村尾 将和 前野 隆司
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.1644-1656, 2011-04-15

本研究で我々は,指下で生じる振動を取得する方法を提案する.爪に圧電素子を貼付し,接触や操作により生じた振動を検出する.このようにして得られた振動は,指の姿勢や外来ノイズに影響されることなく,接触対象や動作によって異なる波形を示すことを確認した.対象により接触音が異なることから,何を触ったのかを検出可能である.ヒトは行動を起こす際,多くの場合何かに触れる.したがって,この触対象が何かという情報は,新しいライフログのデータとして利用可能である.実験により提案手法の対象識別精度を確認した結果,12種類の日常動作を94.4%の精度で識別できることを確認した.また,ライフログの利用価値についても考察し,本手法が有効である用途の検討も行った.
著者
井上 亮太郎 保井 俊之 前野 隆司
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.215-222, 2020 (Released:2020-04-30)
参考文献数
35

This study is to induce by the factor analysis the factors of wakuwaku, the positive emotions at work,and to get them structured by the covariance structure analysis. The authors identified five factors composed by twenty-five items as factors of wakuwaku, and then discovered that it is the circulating structure by using the covariance structure analysis. They quantitively validated those factors and its structure by the confirmative factor analysis and the PANAS analysis to prove the efficacy of the structure.
著者
佐伯 政男 前野 隆司
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.3, pp.146-152, 2010

幸福度を継続的に自己管理するための手法として,カレンダー&middot;マーキング法を開発した.カレンダー&middot;マーキング法は,一日の終わりにその一日を振り返り,主観的な評定を行う手法である.すなわち,評定の結果,その日がよい日であったら「◯」,悪い日であったら「&times;」,どちらでもない日であったら「△」をカレンダーの日付欄に記録する.心理学部の学部生を対象に,10週間,手法の実施を行った.実施後に測定したThe Satisfaction with life Scale (SWLS)では,手法の実施群と対照群のSWLSに統計的に有意差は見られなかった.SWLSと各被験者の各記号の総数との相関係数は,◯,△,&times;,それぞれ,0.506,-0.439,-0.237であった.分析の結果,よい日にも悪い日にも△を付ける傾向が見られた.◯を増やし△と&times;を減らすことによって幸福度を向上させうることが示唆された.また,被験者間,被験者内で各記号の報告には変動性が見られたことから,本手法で得られた結果は,主観的幸福度の測定手法として利用されうることを示した.
著者
前野 隆司
出版者
名古屋工業大学技術倫理研究会
雑誌
技術倫理研究 = Journal of engineering ethics (ISSN:13494805)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.45-80, 2014-11-07

講演者はこれまで,人とロボットの身体と心の研究や,幸福学,イノベーション教育等についての研究・教育を行ってきた.同時に技術者倫理教育も行ってきた.講演ではこれらについて概説する.
著者
石田 泰博 前野 隆司
出版者
日本創造学会
雑誌
日本創造学会論文誌 (ISSN:13492454)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.22-41, 2018 (Released:2018-04-01)

モノからコト消費へのトレンド変化に伴い,商品やサービスを通した感動経験提供による差別化ニーズが高まっている.人を感動させる製品やサービスを設計する際には,ランダムではなく,時間軸上の配置を考慮した感動要素の設計が必要であると考えられる.このため,筆者らは,時間軸上の感動要素の配置を分析するためのフレームワークを提案した.すなわち,感動の対象となる感動要素を配置するタイミングの分析手法をフレームワーク化した.さらに,提案したフレームワークを実際に使用した結果の検証を行った.感情の高ぶり(Sense),知見拡大(Think),体験拡大(Act),関係性の拡大(Relate)のSTAR感動要素によって,どの時間軸で感動を喚起できるかの点から,歴代興行収入が高く多くの人に感動経験を提供した映画作品(アナと雪の女王)の感動事象を分析することで,本フレームワークの有効性を確認した.