著者
山崎 直方
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.9, no.109, pp.361-369, 1902-10
被引用文献数
1 8
著者
矢島 道子
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.4, pp.163-169, 2008-04-15

地質学は,初等中等教育にあるいは社会教育に どんな貢献をするべきなのか,あるいは貢献できるのかを考察するために,地学教育の歴史を調べてみた.まず地学の最初の学習指導要領を概観した.そこには「地文学」の影響が大きく見られると思う.現在は「地文学」など言葉すら消滅しているので,どんなものであったかを明治期の中等教育の教科書で探ってみた.「身のまわりの地学現象から出発して,その疑問を解いていく中で,地学に親しんでいく」という「地文学」の精神は今こそ地学教育に必要ではないかと提案する.
著者
田沢 純一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.9, pp.503-517, 2004-09-15
被引用文献数
15 46

日本列島の先新第三系は,(1)南部北上テレーン(前期オルドビス紀〜後期デボン紀付加テレーン),(2)秋吉テレーン(中期〜後期ペルム紀付加テレーン),(3)美濃テレーン(前期ジュラ紀〜前期白亜紀付加テレーン),(4)四万十テレーン(後期白亜紀〜新第三紀付加テレーン)の4テレーン,およびジュラ紀末期〜白亜紀初期に秦嶺-大別縫合帯からナップとして加わった(5)飛騨-阿武隈ナップ(変成相中・古生界ナップ)に区分される.これらのテレーンおよびナップは,NE-SW方向に伸び,南東へ向かって若くなる極性をもって配列している.日本列島の骨格は,前期オルドビス紀以降北中国東縁の沈み込み帯における連続的付加によってつくられた.そして,後期ペルム紀〜後期ジュラ紀の右横ずれ運動,ジュラ紀末期〜白亜紀初期の東フェルゲンツの衝上運動,前期白亜紀〜古第三紀(主に前期白亜紀)の右横ずれ運動により,大規模な横ずれ移動と地体群の再配列がなされた.前期白亜紀〜古第三紀の左横ずれ変位は1500-2000kmと考えられる.新第三紀(Miocene)に,"原日本"のリフティングによる日本海形成と西南日本の時計回りおよび東北日本の反時計回りの運動,千島弧の衝突による北海道中央部の西フェルゲンツの衝上,伊豆-小笠原弧の衝突による本州弧中央部の変形などが起き,現在の日本列島が完成した.
著者
太田 彩乃 勘米良 亀齢 磯崎 行雄
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.853-864, 2000-12-15
被引用文献数
4 7

宮崎県北部, 高千穂町上村のペルム系石灰岩, 岩戸層と三田井層の新露頭において, 岩相層序および生層序を検討した.その結果, 整合に累重する4つの化石帯, すなわち下位よりLepidolina帯および無化石帯(岩戸層), Codonofusiella-Reichelina帯およびPalaeofusulina帯(三田井層)が識別された.前二者は南中国の茅口階に, 後二者はそれぞれ呉家坪階および長興階に対比される.本石灰岩は, 西南日本外帯, 秩父累帯のジュラ紀付加体中に巨大な異地性岩体として産するが, 初生的には海洋中央部に位置していた古海山頂部に形成された浅海成石灰岩体に起源をもつ.このような遠洋浅海成石灰岩中に茅口階から長興階に至る連続セクションが確認されたのは世界で初めてであり, ペルム紀末の大量絶滅事件直前の超海洋パンサラサでの環境変化を解明する上で重要な記録が得られた.
著者
西村 祐二郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.100, no.9, 1994-09-15
著者
奈良 正和 清家 弘治
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.9, pp.545-551, 2004-09-15
参考文献数
37
被引用文献数
3 26

千葉県九十九里浜の前浜堆積物中から,多数のMacaronichnus segregatis様生痕を発見した.この生痕は,剥ぎ取り試料面上において高さ2-3mm,幅3-50mmほどの円形もしくは長楕円形を成し,内部が細粒砂サイズの無色鉱物で充填され,その周囲に磁鉄鉱などの有色鉱物が濃集することが特徴である.この生痕ときわめて似た特徴を有する本邦第四系産生痕化石Macaronichnus segregatisの形成者については,従来,小型等脚類ヒメスナホリムシとするものと,オフェリアゴカイの様なゼン虫類とするものの2つの説があった.この生痕が産する堆積物からは,ヒメスナホリムシは一切採集されなかったものの,オフエリアゴカイ科の多毛類であるEuzonus sp.が多数採集された.このことから判断すると,このM.segregatis様生痕の形成者は,オフェリアゴカイ類と判断して良いだろう.
著者
吉川 敏之
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1, pp.29-38, 1993-01-15
被引用文献数
2 16
著者
千葉 達朗 林 信太郎 小野田 敏 栗原 和弘 藤田 浩司 星野 実 浅井 健一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.XXI-XXII, 1997-06-15
被引用文献数
4 1

5月11日午前8時, 秋田県鹿角市の澄川温泉で, 地すべりと石流が発生, 澄川温泉と赤川温泉の16棟が全壊, 国道341号も寸断された. 5月4日頃から水の濁りや道路の変状等が察知され, 適切な警戒避難が行われたため, この災害による死者・負傷者はなかった. なお, 地すべりの最中に末端付近で水蒸気爆発が発生した. ここでは, 5月12日にアジア航測(株)が撮影した空中写真, その後の現地の他, 秋田航空(株)が撮影した水蒸気爆発の瞬間の写真を紹介する.
著者
鈴木 舜一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.103, no.9, pp.869-879, 1997-09-15
参考文献数
62
被引用文献数
3
著者
栗原 敏之
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.10, pp.620-639, 2004-10-15
参考文献数
65
被引用文献数
3 21

飛騨外縁帯の福地-一重ヶ根地域と九頭竜湖-伊勢川上流地域に露出する凝灰質砕屑岩相のシルル系・デボン系において放散虫生層序の検討を行った.7つの主要なセクションで認められた放散虫化石群集に基づき,下部シルル系ランドベリー統から下部デボン系エムス階に対比される計8つの群集帯を設定し,飛騨外縁帯のシルル系・デボン系凝灰質砕屑岩層の時代を詳細に議論した.従来,飛騨外縁帯と黒瀬川帯・南部北上帯のシルル系・デボン系は,凝灰質砕屑岩層の堆積年代やシルル系石灰岩層の有無等,相違点が強調されてきた.しかし,放散虫化石帯に基づく対比から,後期シルル紀ラドロウ世から前期デボン紀エムス期の凝灰質砕屑岩層は,その発達状況において高い類似性があることが明らかになった.この類似性は,3地帯のシルル系・デボン系が形成時において深く関連していたことを示す.
著者
栗原 敏之
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.109, no.11, pp.635-647, 2003-11-15
参考文献数
55
被引用文献数
4 16

飛騨外縁帯福地地域に分布する吉城層は,その時代についてオルドビス紀,シルル紀および前期デボン紀と諸説が存在した.また,不整合とされたデボン系福地層との関係も,福地層の層序から問題点が指摘されていた.今回,吉城層の模式均一の谷の西方に位置するカナシロザコの枝沢において,新たに吉城層と考えられる地層の露出を確認した.露頭から採取した凝灰質な砂岩泥岩互層の泥岩部および露頭付近の転石として得られた珪長質な凝灰質泥岩から前期デボン紀Emsianを示す放散虫化石が得られた.従来報告されている吉城層の放散虫化石群集(Zadrappolus yoshikiensis群集)と今回発見された群集から,吉城層の時代は後期シルル紀Pridoliから前期デボン紀Emsianの前期である可能性が高い.この時代論は古城層と福地層がほぼ同時代の地層であることを示す.したがって,両側の接触関係が不整合である可能性は極めて低い.
著者
清川 昌一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.12, pp.730-748, 2006-12-15

ベリース国北部からメキシコ国境付近に分布するアルビオン層は,チチュルブクレータから330〜470kmの距離にあり,クレータから最も近い陸上に露出するイジェクタ層である.地層は下位のスフェロイド単層と上位のダイアミクタイト単層からなり,全層厚は7〜30mで側方に薄くなる.スフェロイド単層は直径0.5〜3cmの変質粘土のスフェロイドと変質したガラス質粘土岩片で構成される.古流向はチチュルブクレータ方向を示し,高速の流れを示すシュート・プール流の特徴を持つ.ダイアミクタイト単層は最大直径10mの巨大ブロック・衝撃変成石英を含む淘汰の悪い炭酸塩磯岩層である.ブロックは厚い炭酸塩付加物で覆われる付加岩塊を形成し,その粒径頻度分布と岩石類似性からすべて同一起源の岩塊と判断される.アルビオン層の特徴は,隕石衝突で形成したイジェクタ堆積物が2段階の異なる様式で堆積することを示しており,イジェクタ形成モデルに大きな制約を与える.
著者
渡瀬 正三郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.22, no.266, pp.422-424, 1915-11-20
著者
山野井 徹
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.102, no.6, pp.526-544, 1996-06-15
参考文献数
51
被引用文献数
21 16 20
著者
山縣 毅
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.98, no.7, pp.665-668, 1992-07-15
参考文献数
13
被引用文献数
3 3
著者
遠藤 毅 青木 滋
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.102-103, 1969-02-25