著者
秋山 由美 宮城 重二
出版者
女子栄養大学
雑誌
女子栄養大学紀要 (ISSN:02860511)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.61-67, 2003-12-01

沖縄県の一農村における "ミニデイサービス" 利用者126人について, その健康状態および生活習慣, 食生活の実態に関する調査を行った。その結果は以下のとおりである。1) 対象者の実態 (1)基本的属性 : 家族構成では, 60〜74歳より75歳以上において1世代世帯が多かった。配偶者「あり」の割合は75歳以上で約30%, 60〜74歳で約70%であった。(2)生活習慣 : 起床時間では, 60〜74歳より75歳以上では7時以降に起床する者が多かった。睡眠時間では, 75歳以上で60〜74歳に比較して, 9時間以上の者が多かった。(3)食生活 : 60〜74歳・75歳以上とも, 3食を「毎日食べる」者が9割以上であった。間食は「よくある」者の割合が60〜74歳で約5割, 75歳以上で約4割であった。(4)健康状態 : 「健康である」者の割合は, 60〜74歳・75歳以上では40%台であった。夜間尿回数は75歳以上で2回以上と多かった。2) 生活習慣別健康状態75歳以上において, 就寝時間が24時以降と遅い群ほど自覚症状得点が高かった。3) 食物摂取頻度区分別健康状態60〜74歳において, 蛋白質源食品摂取頻度の高得点群が低得点群より持病数が少なかった。ビタミン・ミネラル源食品摂取頻度では, 高得点群が低得点群に比較して自覚症状得点が低かった。

1 0 0 0 実践栄養学

著者
香川 綾
出版者
女子栄養大学
雑誌
女子栄養大学紀要 (ISSN:02860511)
巻号頁・発行日
no.17, pp.p7-15, 1986-12
著者
渡辺 早苗
出版者
女子栄養大学
雑誌
女子栄養大学紀要 (ISSN:02860511)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p69-75, 1984-12
被引用文献数
1
著者
鎌田 由紀子 川端 輝江 長谷川 恭子 佐藤 敏子 生井 一之 川上 正舒
出版者
女子栄養大学
雑誌
女子栄養大学紀要 (ISSN:02860511)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.49-54, 2003-12-01
被引用文献数
1

糖尿病による動脈硬化発症リスクとして, 食後高脂血症が注目されているが, それを検出する方法は確立されていない。食後高脂血症を検出し評価するには, 汎用可能で日常食に近い食事内容を統一した負荷試験食が必要である。日本糖尿病学会テストミール開発ワーキンググルーブは洋食風の朝食型試験食 (テストミール) を開発した。本研究はこのテストミールを用い2型糖尿病における食後高脂血症・食後高血糖を評価し, 食後高脂血症を規定する可能性のある他因子の検討を行った。(1)テストミールは, バター8g, はちみつ15gを塗ったトースト (60g), 砂糖8g入りヨーグルト, 野菜100g入りスープ, 半熟卵1個を用い, エネルギー及び栄養量は総エネルギー474kcal, 脂質18.3g (34.7%), S : M : P=48 : 38 : 14であった。(2)患者群におけるGTTとMTTの比較検討において, 血糖, IRIがMTT, GTTともに食前値に比べ2時間値が有意に上昇し, またGTT, MTTの2時間値が正の相関を示し, 食後高血糖の評価を今回のテストミールが代用可能である事が示唆された。TG, RLP-choはMTTで2時間値が有意に上昇した。(3)患者群は, HOMARと空腹時TG, 食後TG, 空腹時RLP-choにおして有意な正の相関がみられたことから, RLP-choはインスリン抵抗性の指標となりうる事が示唆された。(4)食出摂取と食後血中脂質の関連検討では, 砂糖類摂取 (kcal/day) とTG, RLP-choの各時点との間に正の相関がみられ, 食事のTG, RLP-choの増加に伴って, 食事内容を変えていく事は有効であると思われた。以上の結果から, 軽症2型糖尿病患者において食後高血糖だけでなく, 食後高脂血症の評価は重要であり, 本テストミールは食後高血糖・食後向脂血症, 両者の評価をする事が可能である事が判明した。
著者
長田 早苗 殿塚 婦美子 荒木 英爾
出版者
女子栄養大学
雑誌
女子栄養大学紀要 (ISSN:02860511)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.41-48, 2004-12-01

(1) 牛肉試料中のCLAのメチルエステル化については14%BF_3/MeOH法 (室温・30分間)によるほうが, 4%HCl/MeOH法と比較して脂質1gあたりの脂肪酸量の定量をより適切に行なえることが示された。(2) 真空凍結乾燥実施試料は非実施試料と比較して, 単位脂質量あたりの脂肪酸抽出量が多く, より適切な定量分析を行なえることが明らかとなった。(3) 機器により焼き加熱条件を設定した調理方法による牛肉中の9c, 11t-CLA含量の変化を調べた結果, 牛脂質1gあたりの量に変化は認められなかった。しかし, リノール酸を添加した牛肉試料については, 焼き加熱条件下の試料について9c, 11t-CLAの有意な増加が認められた。