著者
樋口 克彦 樋口 雅彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.2847, 2017

<p>最近我々は、外部磁場が印加された超伝導体に適用可能な電流密度汎関数理論を開発した。本理論では、系の熱平衡状態を一意的に決める基本変数として、電子密度、常磁性電流密度の横成分、およびスピン一重項のみならずスピン三重項超伝導体にも適用可能な一般的な超伝導秩序変数が選ばれている。これら基本変数に対するホーヘンベルグ・コーンの定理の証明には、v-表示可能性の問題を回避するために、有限温度の拡張された制限付き探索理論を用いた。今回開発した理論を用いれば、超伝導転移温度や臨界磁場の予言のみならず、超伝導状態におけるドハース・ファンアルフェン効果の議論も可能になる。講演ではその詳細を発表する。</p>
著者
保原 麗 秋山 了太 長谷川 修司
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.1090, 2016

<p>半導体微細加工技術を用いてAFMプローブ様の純スピン流を注入できるプローブを開発した。電流を伴わずにスピン流を注入するにはマイクロ波等を用いるしか方法がなかったが、このプローブにより電流を伴わずに、局所的にスピン流を注入することが可能となる。本講演ではプローブの詳細および多探針STMと純スピンプローブを用いたスピン注入の実際について報告する。</p>
著者
粕谷 順子 宗宮 健太郎 Kagra Collaboration
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.317, 2016

<p>アウトプットモードクリーナは重力波検出器の出力部にある装置で,干渉計から入射するレーザー光からノイズを除去する光共振器である.我々はKAGRA用出力モードクリーナの共振器の光路長制御,姿勢制御実験を行った.</p>
著者
森川 雅博 中道 晶香
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.424, 2017

<p>銀河とその中心にある超巨大ブラックホール(SMBH)の本質的関連を取り上げる。一般的な共進化の筋書でなく、SMBH が銀河の中心を定義し、星や銀河の構造を形成していったというSMBH原初説の可能性を追究する。SMBHが作るジェットやアウトフローの運動量輸送によって暴走的星形成が起こるモデルを解析する。そして楕円銀河、渦巻銀河、球状星団などが同時期にできた同類の種族として得られる。講演では特に帰結と観測を詳しく比較していく:バルジのない銀河の角運動量、ダウンサイジング、クランピー銀河、鎖状銀河、コンパクトな球状星団、銀河に付随する衛星銀河の作る巨大平面、銀河形態進化、など。</p>