著者
佐々木 勇介 田野 俊一 橋山 智訓 岩田 満
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.744, pp.7-12, 2004-03-19
被引用文献数
2

近年情報技術の発展に伴い,計算機によってアートやデザイン活動を支援できるようになり,様々なツールを使うことで複雑で綺麗な絵を容易に作成できるようになってきた.しかし,それゆえ逆に人間の創造性や感性を阻害しているという場合も存在する.そこで本研究では,デザイナの創造性,感性を阻害せず,逆に創造性,発想性を高めるデザイン支援システムとして,「発散型思考」と「収束型思考」を活性化させるスケッチ支援システムの構築を目標とした.
著者
豊田 由起 藤江 夕佳 小井土 祐三 平原 由規 田野 俊一 岩田 満 橋山 智訓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.683, pp.49-54, 2006-03-15
参考文献数
13

本研究では、子供が現実世界でぬいぐるみやおもちやなどの実世界素材を対象に、あたかも自分自身が魔法使いになったかのように、その変化を身振りでグラフィカルなif-thenルールとして作成し、論理的な考え方、ルールに基づく推論、プログラミングの考え方などを、複数人で楽しく遊びながら体得することができるプログラム環境を提案する。デスクトップタイプからルームタイプへと拡張したことにより、カメラ・プロジェクタを複数用いたため、それらの器材の制御、マッチングの精度向上、複数人で床で遊べる新たなUI設計を行った。
著者
山本 健 田野 俊一 橋山 智訓 岩田 満
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.16-19, 2015 (Released:2016-02-26)

人間が知的創造的活動を行う上で記憶は重要である。しかし、高度化した情報メディアとのインタラクションは複雑化し、複雑なインタラクションを用いることで記憶に悪影響を与えることが問題とされている。記憶には短期記憶と長期記憶の二種類あり、両側面から問題について検討する必要がある。短期記憶の問題として、短期記憶の容量は限定的であるにもかかわらず、インタラクションに短期記憶の容量を使用してしまいアイディアの忘却が生じる。長期記憶の問題として、外部記憶装置に頼った記憶に関するメタ記憶の欠如により、記憶にアクセスできず記憶の死蔵が発生する。本研究では、情報メディアとのインタラクションに関して問題を指摘し、解決方法の提案を行う。
著者
ズルキフリー ムハマド 田野 俊一 岩田 満 橋山 智訓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.771-783, 2008-03-01
被引用文献数
4

近年の情報技術の発展により,多くの人は文書を作成するためにワードプロセッサを用いている.しかし,日本語入力は仮名漢字変換に起因する問題点を多く抱えているため,メモ書きのように,素早い入力,及び高い集中力が要求される作業においては,キーボード入力より手書き入力の方が有効ではないかと考えられる.そこで,本研究では入力速度,及び認知的負荷に着目し,日本語メモ書き作業における手書きとキーボードの比較実験を行い,手書き入力の有効性を定量的に評価した.被験者としては,22〜30歳の情報系大学院生10〜15名である.実験結果から,まず入力速度に関しては,キーボードよりも手書きの方が速く入力できるということが分かった.また,あらかじめ記憶させた内容を思い出しながら入力するタスクでは,キーボードよりも手書きの方が記憶した内容を多く入力できるということが分かった.更に,ビデオ及び音声を視聴しながら,手書き及びキーボードでメモを取るタスクでは,キーボードで入力されたメモの方が内容が不十分であり,被験者のビデオ及び音声の内容に対する理解度も低いということが分かった.
著者
柏崎 謙 田野 俊一 橋山 智訓 岩田 満
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.328-333, 2015 (Released:2016-02-26)

近年、ICT技術を教材に取り入れようとする動きが盛んである。3D動画像や音声等、メディアの具体度が増し扱える情報量が増えたが、学習効果を考慮した教材が作成されているとは言い難い。 そこで学習者のスタイル、段階を考慮した適切なメディアを自在に使える教育システムが、学習効果を向上させるという仮説を立てた。 現在、それぞれで学習が完結するような抽象、具体的な「教材」と、学習を支援するための抽象、具体的な「ツール」からなるプロトタイプを作成中である。これを用いて実験を行い、教材、ツールの各使用頻度によって学習者のスタイルを判定することで、学習段階の向上に伴うスタイル推移の考慮が必要なことを示す。
著者
岩田 佳子 岩田 満 田野 俊一
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.7-16, 2003 (Released:2010-06-28)
参考文献数
45
被引用文献数
1 2

As the computers are ubiquitous, the linguistic communication by the digital media (e.g. e-mail) has become very popular. However, the simple text doesn't express our emotion, so it is importanto establish the emotional font generation support system that can estimate the user's emotion from sentences and generate the suitable fonts dynamically. Firstly we pointed out that the font shape, the emotion andKanseihad the close relation and influenced each other. Secondly we have deduced the basic elements of the font shape, the emotion andKanseiby categorizing the large number of words that appear in the articles of the font design. As the result we had 32 elements for the emotion, 34 forKanseiKansei and 56 for the font shape. Finally we conducted the experiment to know the relation among them. The result showed that the emotion andKanseigave the influence on the font shape independently in some cases and dependently in the other cases. We have successfully deduced several rules to generate the font shape form the specified emotion andKansei.
著者
大上 裕也 橋山 智訓 岩田 満 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.126, 2006 (Released:2007-05-30)

現在、高齢化社会を迎え独居高齢者の数も増加傾向にある。そのため、遠隔地から近親者等が高齢者の生活状況や健康状態を確認することができる見守りシステムが必要とされている。しかし、既存の見守りシステムは日常活動の詳細な抽出 や遠隔地と通信すべき情報の質などの検討が不十分であり、実用的なサービスを提供できていない。 そこで、我々は3軸の加速度センサ用い、詳細な日常活動 を検出することで、高齢者の健康状態や異常事態が検出可能な見守りシステムの開発を試みている。本論文では、その第一段階として、様々な歩行状態で歩いた際に加速度センサからどのようなデータが得られるか確認し、その分類方法について検討する。
著者
岩田 満 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.532-540, 1996-06-15
被引用文献数
14

本論文では、人間とコンピュータとのコミュニケーションの一例として、目的地までの道順が自然言語で与えられた場合を想定している。そして与えられた道順を理解し、経路決定を行うモデル、およびその経路決定モデルの状況に応じて、「喜びの表情」「不安な表情」などを表現する表情表現モデルを計算機上に実現する。経路決定モデルでは、自然言語の持つ意味のあいまいさを処理するためにファジィ集合を用いている。教示で与えられた言葉の意味を表すファジィ集合とモデルの周囲に見える情報の意味を表すファジィ集合との適合度を定義し、この適合度を用いて経路を決定する。一方、表情表現モデルでは、経路決定モデルの状況からファジィ推論を用いて感情を推測し、学習したニュートラルネットワークを用いて顔の各部の変化量を求め、顔の表情を表現している。いくつかのシミュレーション結果から、あいまいな教示が与えられたとしても経路決定モデルは目的地に到達できること、しかし、あいまいさの程度が大きくなると人間のように道に迷ってしまうことがあることがわかった。また表情表現モデルによって、経路決定モデルがどういう気持ちで目的地まで進んでいるかなどがわかるようになった。
著者
宓 梅珽 田野 俊一 橋山 智訓 市野 順子 岩田 満 三澤 純子 掛井 祐伸 羽木 貴昭 望月 宏史 米本 京介
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013-UBI-40, no.8, pp.1-8, 2013-10-29

大型インタラクションディスプレイが普及しつつある。コラボレーションを促進することができると見られ、特に仕事場や公共空間において Wall 型と Table 型の大型ディスプレイが最も多く使われている。本論文では、情報の方向性を考慮したより一般的なタスクを設計し、今まで様々なタスクで結論付けた Wall 型と Table 型ディスプレイの強みと弱みを検証し、新たな結論を導くことで、今後の Wall 型と Table 型ディスプレイのインターフェースデザインに参考と助言を提供することを目的とした。 2 人から 6 人までのグループサイズで小規模な事前実験を行った。提案したユーザパフォーマンスの測定方法を評価し、事前実験の結果を分析した上で、今後の本実験の設計を提案した。
著者
MUHDDZULKHIFLEEHAMZAH 田野 俊一 岩田 満 市野 順子 橋山 智訓
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.41, pp.3-10, 2007-05-11
参考文献数
5

情報技術の発展により、動画やアニメーションのような動的メディアが容易に作成できるようになり、デジタル教材や発表用スライドなどで幅広く使用されている。しかし残念ながら、最近ではこのような動的メディアは人間の認知モードに悪影響を与え、人間の知的活動を妨げるという問題点が認識されつつある。本研究では、動的メディアがどのように人間の体験的認知タスクに影響するかを分析し、この問題点を定量的に明らかにした。分析した結果、まず正答数及びエラー数においては、動的メディアが表示されるときの結果の評価が表示されないときの結果の評価より低かった。また、動的メディアが表示されると、被験者が速く疲労を感じ、タスクの学習も動的メディアが表示されないときより遅く行われたということが分かった。According to recent developments in multimedia technology, lots of dynamic-visual-information such as a video (multimedia information) and animated banners had been superimposed into the digital documents, such as digital teaching material, website, and so forth. Unfortunately, this kind of contents had being advocated lately to sometimes give a negative effect on user's concentration and understanding during intelligent works. To clarify this hypothesis, we had conducted an experiment that will demonstrate how dynamic-visual-information can give a negative effect even to a simple task that only requires experiential cognition modes to be completed.