著者
神澤 正則 三澤 厚司 藤原 孝司 沢田 康夫 三枝 秀隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.490, pp.23-28, 1999-12-08
被引用文献数
1

営団日比谷線の信号機器更新にあたり、ATC地上装置に於ける冗長構成として、N送信機あたり2台の予備機を保有する(N+2)方式を開発・実用化した。 従来の、各送信機毎の待機2重系構成と比較して、部品点数を4割削減し、装置稼働率を約6倍に向上したので、ここにその概要を報告する。
著者
小林 洋 師玉 康成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.96, no.519, pp.41-48, 1997-02-13

本論文においては,まず,リアクティブシステムの一種である工場の生産ラインのシーケンス制御システム等のシステム分析/設計に有効と考えられる,ステートフエンス図(SFD)と名づけて先に我々が提案した図式の定式化を行うと共にイベントトレース図(ETD)との相互の関係について示す。 SFDとしてOSFD, TSFD, NSFD及びESFD の三つの形式を示す。このうち, TSFDは状態空間と時間的順序を一つの図で表現したものである。 ESFDはイベントを種類別に集約して表したもので,同期関係を見やすく表現したものである。 またオブジェクト毎にSFDを表したときのイベントのマスタ/スレーブ関係の一表記法についても示す。さらに,踏切問題により安全設計への応用例も示す
著者
小西 秀明 岡埜 靖 山村 一之 唐沢 直子 板矢 剛一 熊谷 淳子 江守 道明 相京 隆 平出 貴久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.658, pp.9-15, 2002-02-15

LSIのテストで高い縮退故障の検出率を得るためには,スキャン設計された回路についてデターミニスティックなテスト生成手法を用いるのが一般的である.しかし,回路規模が増加すると,テストデータ量も増加し,これがテストコストの増加につながる.テストデータ量を減らすためにはBIST手法が有効であるが,故障検出率が十分でなかったり,テストポイント挿入が必要だったりする.本研究では,テスト生成技術とBIST技術を応用し,テストコストを削減する新手法を提案する.本方法を実際の回路に適用した結果,高い故障検出率を維持しながらも,テストデータ量とテスト時間を約1/10に削減することができた.
著者
村山 敏郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.98, no.368, pp.1-7, 1998-10-26

東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所6/7号機は世界初の改良型沸騰型原子炉(Advanced Boiling Water Reactor:以下ABWR)として、1996年11月7日、1997年7月2日にそれぞれ営業運転を開始した。このABWRは従来型BWRの運転経験から得られた知見を基に種の改良を行い安全性・信頼性の向上、運転性の向上、経済性の向上を図ったBWRの集大成となる原子力発電プラントである。計測制御装置についても設備の信頼性・保守性、運転機能の向上を図り最先端技術を採用した新型総合デジタル中央監視制御システムを採用した。
著者
温 暁青 玉本 英夫 Saluja Kewal K. 樹下 行三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.97, no.224, pp.23-29, 1997-08-19

CMOS回路に発生する欠陥をよく表せる故障モデルとして, トランジスタ短絡故障モデルが多用されている. トランジスタ短絡故障モデルでは, 1つのMOSトランジスタにつき6つの故障が仮定されるため, 膨大な数のトランジスタ短絡故障を対象にしなけれげならない. 本稿では, 回路を構成するセル内に存在する等価故障の他, セル間に存在する等価故障をも発見することのできる新しい等価故障解析手法を提案した. ベンチマーク回路において実験した結果, 対象故障数を3分の1程度に減らすことができた. 本手法はI_<DDQ>テストによる故障検出と故障診断の効率化に役立つと思われる.
著者
岩村 淳 横田 英史 内山 邦男 鎌田 富久 尾上 孝雄 松下 秀人 中山 貴司 門田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.7, pp.31-35, 1999-04-15

今日、組込みプロセッサは電子的に制御される製品、例えばテレビ、携帯電話、ビデオカメラ、炊飯器、ゲーム機、タマゴッチ、コピー機、プリンタ、PDA、HDD、自動車、等々パソコンのCPU部分は別としてあらゆる"システム"の頭脳として組み込まれ活用されています。では、0.1um前後の微細加工技術が利用可能になり、チップ当りのdRAM容量はギガビットで語られ、CPU性能はMIPS値に代わってGIPSあるいはBOPSで評価され、デジタルTV放送が本格化し、光ファイバー網が日本の過半を覆う、と言われている2005年頃にはどのような性能、特徴、スペックを持ったプロセッサが、どのような用途、製品に適用されているのでしょうか? ディスカッションに先立ち、各パネリストの皆さんには各々がイメージするその時点における組込みプロセッサ像を語っていただき、各自の専門分野から予見される問題点等につきコメントしていただきます。
著者
松本 雅行 北村 知
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.143, pp.37-44, 2000-06-16
被引用文献数
3

JR東日本では、山手・京浜東北線の保安装置であるATC装置の老朽取替に伴い、現行のATCとは抜本的に異なる車上主体形の新しいATC(デジタルATC ; D-ATC)の開発を行った。D-ATCの開発に当たっては、安全性の確保を前提としつつ、その中でより稼働率を高めるために、いくつかのアシュアランス技術を用いた。ここでは、D-ATCの開発の方向と、そこで用いられているアシュアランス技術について述べる。
著者
浅川 毅 金本 直之 出崎 善久 岩崎 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.98, no.584, pp.1-8, 1999-02-04

ATPGツールにより得られたテストベクトルの一部をシフトして得られるベクトルの集合を被テスト回路への入力とするテストパターン生成器(TPG)の提案を行う. 提案する(TPG)はシフトレジスタと少量のROMで構成される. ISCASベンチマーク回路に対して提案したTPGを適用した場合の100%の故障検出率を得るためのテスト長, 及びハードウェア量の評価を行った。また, 提案したTPGを使用した場合の100%の故障検出率を得るためのテスト長の式を導出し, 故障シミュレータにより得られたテスト長との比較を行った.
著者
佐藤 寿倫 中村 佑介 有田 五次郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.475, pp.107-112, 2000-11-23

スーパースカラプロセッサは命令レベル並列性を得るために実行時に命令を並び替えており, 性能向上のためには命令ウインドウを大きくする必要がある.しかし, 命令ウインドウは連想メモリ(CAM)で構成されており, プロセッサの動作速度を決定する要因の一つであるため, 容易に容量を大きくは出来ない.そこで本稿では, CAMよりも高速動作可能なRAMを用いて命令ウインドウを構成することを提案する.シミュレーションの結果, 提案する機構は従来の命令ウインドウとほぼ同等のレイテンシを維持しつつ, 動作速度を改善できる可能性があることが確認できた.
著者
秋山 励 高田 英裕 山中 唯生 大熊 晴之 末次 康江 金岡 敏弘 熊木 哲 石原 和哉 花見 充雄 松村 哲哉 渡邊 哲哉 味岡 佳英 松田 吉雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.476, pp.31-36, 2001-11-22

64MビットDRAM内蔵オンチップMPEG-2エンコーダLSIを開発した.大規模・高速なLSIをインプリメントするために, マルチクロックの階層的スキュー管理, クロストークノイズを考慮したタイミング検証, デカップリングキャパシタによる電源のIRドロップ対策を実施した.その結果, 162MHz動作ブロックにおいて, クロストークノイズを考慮した検証で目標性能の263MHz@1.5Vを満足させると共に, IRドロップを166mVに抑えることを可能とした.
著者
松下 義則 佐野 孝幸 元田 武文 谷口 朗子 フセイン セイエド・イクラム
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.98, no.293, pp.141-146, 1998-09-22

DSP開発環境において、我々が用いた設計開発環境の支援ツールの中で、機能・論理検証を支援するツールの概略を紹介し、その有用性に関して検討する。そのツールの内容は、内部信号・レジスタをDPSの実行サイクル毎にログと比較し、不一致の場合に適切なエラーレポートを作成する、というものである。また、このDSPコアに導入されたテスト手法に関して報告し、その有用性あるいは問題点に関して検討する。テスト手法の内容は、PSAとフィードバックモードによるある種の自己診断機能である。
著者
高崎 智也 井上 智生 藤原 秀雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.96, no.291, pp.1-8, 1996-10-09
被引用文献数
3

通常の部分スキャン設計では一部のフリップフロップ(FF)をスキャンFFに置き換えてテスト生成容易な順序回路に変換している. 本論文では, FFに限らず順序回路内の信号線をバイパスFF(スキャンとバイパスの機能を有するFF)に置き換え, テスト生成容易な順序回路に変換する拡張部分スキャン設計の方法を提案する. テスト生成容易な順序回路としては組合せテスト生成複雑度でテスト生成可能な内部平衡構造順序回路を対象とする. この拡張部分スキャン設計において, スキャン化による面積オーバーヘッドが最小となるようにフリップフロップや信号線を選択する方法を述べる. さらに, 拡張部分スキャン設計された回路のテスト生成問題を考察する.
著者
谷口 謙二郎 梶原 誠司 ポメランツ イリス レディ スダーカ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.476, pp.49-53, 2001-11-22

本論文では統計的符号化を使って得られたテスト集合に対するテストデータ圧縮手法について述べる.本手法はまず, テストベクトルを構成する入力値のうち不定値に変えても故障検出率が下がらないものを判定する.次に, 見つかった不定値に, 統計的符号化の効果を最大にするように, 適切な論理値を再び割り当てる.ISCAS-89ベンチマーク回路に対する実験では, 本手法がテストデータ量を元のテストデータの40%以下にまで減らすことを示す.
著者
竹岡 貞巳 太田 光保 梶原 誠司 村上 敦 ポメランツ イリス レディー スダーカ・M.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.620, pp.25-32, 2001-02-02

製造上の欠陥に起因してフリップフロップ間に生じるタイミング的な故障にはセットアップエラーを生じる故障とホールドエラーを生じる故障の2通りがある。本論文では、ホールドエラーを生じる故障であるショートパスディレイ故障という概念について述べる。またその故障モデル、ロバストおよびノンロバストテストにおけるパス活性化条件を提案し、ノンロバストテストにおけるテスト生成手法の実験結果を示す。
著者
蒔苗 耕司 福田 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.160, pp.33-37, 1999-06-25

ITS (Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)は,道路と車を知能化することで,道路交通の安全性の向上,渋滞の緩和,環境への影響の低減などの課題を同時に解決しようとするものである.ITSは多様な総合情報技術であるが,本報告においては特に道路工学の立場から,ITS開発の現状をまとめるとともに,情報ハイウェーの整備の必要性,道路の知能化及びITSの信頼性に関する課題について述べた.