著者
藤原 健 伊藤 雄一 高嶋 和毅 續 毅海 増山 昌樹 尾上 孝雄
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.si4-4, (Released:2018-09-08)
参考文献数
26

本研究は,演奏者の重心・重量を用いた演奏連携度の評価を通じて,小集団相互作用における動態をシンクロニーの視点から明らかにすることを目的とする。そのために,プロの演奏者によるコンサート時の合奏場面を対象に情報科学技術を用いて演奏連携度を算出し,これを社会心理学的手法により評価した。具体的には,椅子型センシングデバイスを用いて演奏者の重心移動・重量変化を取得することで身体全体の動きを時系列データとして検出し,短時間フーリエ変換を適用することで時系列振幅スペクトルデータを得た。これについて全演奏者の時系列スペクトルデータを乗算することで演奏連携度を算出した。この演奏連携度についてサロゲート法を用いることで,演奏者間に偶然以上の連携が生じていたことを明らかにした。さらに,コンサート時に取得していた音源を一般の大学生に提示した結果,一部の楽曲において演奏連携度の高い演奏が肯定的な評価を得ることを確認した。行動の同時性や同期性を扱うシンクロニー研究の多くは二者間の相互作用を対象としたものが多い中で,情報科学の技術を導入することで小集団における相互作用ダイナミックスが精緻に測定・検討可能になった点は異分野協同における成果であるといえる。
著者
小谷 章夫 種村 嘉高 密山 幸男 朝井 宣美 中村 安久 尾上 孝雄
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.296-305, 2006 (Released:2011-08-25)
参考文献数
16

ユビキタス社会における情報流通の中で,最も重要な役割を担うもの の一つが「文字情報」である.携帯電話やナビゲーションシステム,DTVなどの 電子ディスプレイには,日々膨大な文字情報が絶え間なく映し出されており,表示する文字の可読性がきわめて重要になっている.従来の紙媒体での 文字情報は,改良を続け洗練された活字を使って印刷されているので可読性の 高いものが多いが,電子ディスプレイ上に表示されるフォント開発の歴史は浅く,現在も可読性を向上させるための改良が続けられている.本稿では,可読性の高いフォントの開発において重要な指標の一つとなって いる「文字重心」を定量化するために,ポテンシャルエネルギーを用いた 文字重心位置取得手法を提案する.実験の結果,従来手法では考慮されていな かった文字のシルエット内部のストローク位置による影響を加味した 文字重心算出が可能となり,取得精度が向上された.
著者
藤原 健 伊藤 雄一 高嶋 和毅 續 毅海 増山 昌樹 尾上 孝雄
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.122-134, 2019 (Released:2019-03-26)
参考文献数
26

本研究は,演奏者の重心・重量を用いた演奏連携度の評価を通じて,小集団相互作用における動態をシンクロニーの視点から明らかにすることを目的とする。そのために,プロの演奏者によるコンサート時の合奏場面を対象に情報科学技術を用いて演奏連携度を算出し,これを社会心理学的手法により評価した。具体的には,椅子型センシングデバイスを用いて演奏者の重心移動・重量変化を取得することで身体全体の動きを時系列データとして検出し,短時間フーリエ変換を適用することで時系列振幅スペクトルデータを得た。これについて全演奏者の時系列スペクトルデータを乗算することで演奏連携度を算出した。この演奏連携度についてサロゲート法を用いることで,演奏者間に偶然以上の連携が生じていたことを明らかにした。さらに,コンサート時に取得していた音源を一般の大学生に提示した結果,一部の楽曲において演奏連携度の高い演奏が肯定的な評価を得ることを確認した。行動の同時性や同期性を扱うシンクロニー研究の多くは二者間の相互作用を対象としたものが多い中で,情報科学の技術を導入することで小集団における相互作用ダイナミックスが精緻に測定・検討可能になった点は異分野協同における成果であるといえる。
著者
小谷 章夫 朝井 宣美 中村 安久 大塚 正章 密山 幸男 尾上 孝雄
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.115(2004-HI-111), pp.63-70, 2004-11-12

近年、携帯電話などのモバイル端末が文字情報流通の主役となりつつあり、モバイル端末の小さな筐体に組込まれた低解像度表示デバイス上に限られたドット数で可読性の高い文字を表現することが求められている。そのためには個々の表示デバイスにあわせた専用フォントの開発が不可欠であるが、主観に頼らざるを得ないフォントの開発では,多大な工数がかかることが問題となっている。本研究では、フォントの読みやすさを決定する要因として最も重要な「文字重心」に注目し、文字輪郭を用いた重心位置評価手法を提案する。これにより、主観評価による文字重心位置を計算によって特定することができ、フォント開発工数の大幅な短縮が可能になる。
著者
岩村 淳 横田 英史 内山 邦男 鎌田 富久 尾上 孝雄 松下 秀人 中山 貴司 門田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.3, pp.31-35, 1999-04-15

今日、組込みプロセッサは電子的に制御される製品、例えばテレビ、携帯電話、ビデオカメラ、炊飯器、ゲーム機、タマゴッチ、コピー機、プリンタ、PDA、HDD、自動車、等々パソコンのCPU部分は別としてあらゆる"システム"の頭脳として組み込まれ活用されています。では、0.1um前後の微細加工技術が利用可能になり、チップ当りのdRAM容量はギガビットで語られ、CPU性能はMIPS値に代わってGIPSあるいはBOPSで評価され、デジタルTV放送が本格化し、光ファイバー網が日本の過半を覆う、と言われている2005年頃にはどのような性能、特徴、スペックを持ったプロセッサが、どのような用途、製品に適用されているのでしょうか? ディスカッションに先立ち、各パネリストの皆さんには各々がイメージするその時点における組込みプロセッサ像を語っていただき、各自の専門分野から予見される問題点等につきコメントしていただきます。
著者
Hirosuke Miki Morgan 藤田 玄 尾上 孝雄 白川 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.81, no.10, pp.1352-1361, 1998-10-25
被引用文献数
3

本論文では低ビットレート画像符号化アルゴリズムH.263用コーデックコアのVLSI化設計について述べる.特に携帯端末での利用を目的として設計された本コアは, コーデックの各処理過程を特定のASICアーキテクチャによって実現する.すなわち, 各演算回路は, 高い符号化効率を達成する符号化オプションをとり入れ, しかも小面積かつ低動力周波数を徹底的に追求する新しいアーキテクチャにより実装した.本コアをトップダウンASIC設計システムCOMPASS Design Tools ver.9を用いてVLSI化設計した結果, 0.35μmCMOS4層メタルテクノロジで4.94mm^2, 15MHz動作時の消費電力は84.18mW(電源電圧3.3V)となった.
著者
吉田 幸弘 宋 宝玉 奥畑 宏之 尾上 孝雄 白川 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.765-771, 1997-05-25
被引用文献数
4

本論文では, オブジェクトコード圧縮によるプロセッサの低消費電力化手法について, 特に組込み用プロセッサへの適用を前提として考察する. 本手法は, 実行するプログラムに対し, 重複する命令を単一化して圧縮し, これによって生成された疑似コードからオブジェクトコードを再編成する命令伸長回路を付加的に構築するものである. この命令伸長回路とプロセッサコアを1チップ内に集積化することにより, 外部メモリとのインタフェースで必要となる帯域幅を削減することができ, 低消費電力化が大幅に達成できる. 実験結果では, 例えば, 32bitRISCプロセッサARM610に本手法を適用した場合, 62.5%のコード圧縮が得られ, 命令メモリでの消費電力が42.3%削減でき, 更に, 付加的に実装した命令伸長回路の面積は0.983mm^2であった.
著者
辻野 孝輔 鴫谷 篤人 小林 亙 泉 知論 尾上 孝雄 中村 行宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.333, pp.55-60, 2003-09-22

近年、2チャンネル・ステレオを用いた三次元音響効果システムが研究、開発されている。こうしたシステムにおいては、頭部伝達関数(HRTF: Head Related Transfer Function)を用いて音源の立体感を表現することが一般的であるが、従来の手法には、演算量が大きくリアルタイム実装に適さないという問題点があった。これに対し、頭部伝達関数の特徴が周波数帯域によって異なることを利用した、組み込み実装に適した低演算量のアルゴリズムが提案されている。我々は、このアルゴリズムを利用した音像定位処理の高精度実装を行い、また、実装したシステム上で移動音を自然に表現するための音像位置の補間手法の検討および評価を行ったので、これを報告する。
著者
岩村 淳 横田 英史 内山 邦男 鎌田 富久 尾上 孝雄 松下 秀人 中山 貴司 門田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.7, pp.31-35, 1999-04-15

今日、組込みプロセッサは電子的に制御される製品、例えばテレビ、携帯電話、ビデオカメラ、炊飯器、ゲーム機、タマゴッチ、コピー機、プリンタ、PDA、HDD、自動車、等々パソコンのCPU部分は別としてあらゆる"システム"の頭脳として組み込まれ活用されています。では、0.1um前後の微細加工技術が利用可能になり、チップ当りのdRAM容量はギガビットで語られ、CPU性能はMIPS値に代わってGIPSあるいはBOPSで評価され、デジタルTV放送が本格化し、光ファイバー網が日本の過半を覆う、と言われている2005年頃にはどのような性能、特徴、スペックを持ったプロセッサが、どのような用途、製品に適用されているのでしょうか? ディスカッションに先立ち、各パネリストの皆さんには各々がイメージするその時点における組込みプロセッサ像を語っていただき、各自の専門分野から予見される問題点等につきコメントしていただきます。
著者
密山 幸男 高橋 一真 今井 林太郎 橋本 昌宜 尾上 孝雄 白川 功
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J93-A, no.6, pp.397-413, 2010-06-01

面積効率の向上を目指したヘテロジニアス構造を有する粗粒度再構成可能アーキテクチャは,アプリケーション分野を特化することで高性能化と小面積化を実現することができる.そこで我々は,対象アプリケーションをメディア処理に特化したヘテロジニアス粗粒度再構成可能アーキテクチャARAMを開発してきた.本論文では,ARAMによって複数の動画像復号処理を実現できることを示すため,MPEG-2デコーダ,MPEG-4デコーダ,H. 263デコーダを設計対象として,各処理過程のマッピングについて述べる.更に,動画像復号処理の高性能化要求に対して,ARAMのスケーラビリティと動画像復号処理の画素並列性を用いた性能拡張について述べる.またフィルタバンクのマッピングについて述べ,動画像復号処理以外にも適用できる機能拡張性を示す.
著者
渡邊 賢治 達可 敏充 畠中 理英 尾上 孝雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.129-134, 2008-07-10

ホームネットワークなどにおける屋内位置推定システムによって,ユーザ位置に連動したサービス提供,トラッキングなど,さまざまなサービスが実現できる.これらのサービスを構築する際,位置推定結果をサービスプログラムと連動させるための間取り情報が必須である.しかしながら,一般に間取り情報は事前に手入力する必要があり,導入コストの面で問題となる.そこで本研究では,ホームネットワーク機器が位置する座標および部屋の番号から自動的に壁位置を推定し,間取り推定を行う手法を検討する.本手法ではドロネー三角形分割を利用することで部屋の隣接関係を導き,ドロネー辺の串刺し直線により間取り推定を行う.実在する家屋の間取りに対して本手法を適用した結果,推定結果が実際の間取りと一致した面積の割合が93.7%となった.
著者
密山 幸男 Andales Zaldy 尾上 孝雄 白川 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.146, pp.89-94, 2001-06-22

AES(Advanced Encryption Standard)をはじめとする次世代128ビットブロック暗号の高性能化を実現する"burstモード"と呼ばれる新しい暗号モードが提案されている. burstモードは, ストリーム暗号型の暗号モードであり, 16回のブロック暗号処理によって64ブロックの平文に対して暗号処理を行うため, 従来の暗号モードと比較して, 処理速度を大きく向上させることができる. 本稿では, ブロック暗号アルゴリズムにAESを用い, burstモードをソフトウェアおよびハードウェアによって実装し, それぞれの実装結果について比較評価を行う. burstモードのすべてをソフトウェアで実装する場合には, 従来の暗号モードと比較して約2倍の処理速度が達成できることがわかった. 一方, ハードウェアで実装する場合, すなわち, ソフトウェアで実装したAESとburstモードのアクセラレータコアを併用する場合には, 処理速度が4倍まで向上でき, 最大1.3Gbpsの処理速度が達成できることがわかった.