著者
太田 貴久
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.366-371, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)

近年,深層学習をはじめとする機械学習技術の発達により,様々な分野で機械学習を用いた業務の効率化が進められている。特許分野もその例外ではなく,人工知能を利用して特許関連業務を効率化する研究や製品,サービスの展開がはじまっている。本稿では,「自社・他社の強みや弱みの分析」や「特定の開発目的や特定の技術に関する出願動向の把握」といった目的の特許調査に対して,機械学習を含む様々な情報技術を活用し,1) 大量の特許文献から調査対象となる文献を探し出し,2) 探し出した文献から自動的にパテントマップ生成する方法について紹介する。
著者
藤田 肇
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.360-365, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)

「人工知能」は,次世代の情報処理技術として現在多くの注目を集め,様々な従来産業の形態を大きく替えようとしています。本稿では,FRONTEOが独自開発した人工知能エンジン「KIBIT」の特徴とその搭載製品を紹介します。また,KIBITが特許調査の実務において専門家をサポートする特許調査・分析システム「KIBIT Patent Explorer」と当社の取り組みを説明し,AIが変える未来の特許実務を紹介します。
著者
鈴木 祥子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.355-359, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)

本稿では,近年注目を浴びている自然言語処理の手法を特許分析に適用する際の課題をまとめ,各課題に対するアプローチの例を示す。特に,特許特有の情報へのアプローチには,特許の専門家の知見を組み込んだ手法が有効であることが分かってきた。一方で,課題によっては分析者と機械との対話的な分析によるアプローチが適していることも議論する。
著者
岩本 圭介
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.350-354, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)

近年発展の目覚ましい人工知能は,様々な要素技術の集合体から構成されている。人間が知能を用いて行う活用をコンピュータに実現させるという課題において,機械学習の技術は中核をなす要素である。当社(株)NTTデータ数理システムは,適用分野と問題設定に応じた機械学習のツール群を開発・販売し,またそれらのツールを用いたコンサルティング等のサービスを通じて顧客の問題解決にあたっている。本稿では,こういった当社の取組みを紹介するとともに要素技術の概観を行い,機械学習技術の特許情報・技術文書に対しての適用例について述べる。
著者
中村 哲 佐々木 裕 菊井 玄一郎 清水 徹
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.345-350, 2005-08-01 (Released:2017-05-25)

音声翻訳は, 日本語を喋ると英語やその他の外国語に翻訳して喋ってくれる, あるいは外国語を喋ると日本語に翻訳して喋ってくれるという技術である。音声翻訳を実際の生活のあらゆる場面で使えるものにするためにはまだ多くの課題が山積している。個別の技術で言えば, 音声認識, 翻訳, 音声合成といった要素技術を, 話し言葉を対象にいかにしてロバストで高精度にするか, そして, それらをいかに効果的に統合するかという音声翻訳特有の課題の解決が不可欠である。そこで, 本稿では, ATRが現在研究開発を進めている旅行会話を対象とした音声翻訳システムの解説を中心に, 音声翻訳研究の現状を紹介する。
著者
千 錫烈
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.420-427, 2010-10-01 (Released:2017-04-25)
参考文献数
26

本稿では問題利用者への対処法を示すことを目的とする。最初に図書館における問題利用者の定義や問題行動の種類について概観し,問題利用者の範囲は広く,状況によっては問題行動かどうかの判断が困難なことを指摘する。次に日本における問題利用者の実態調査のレビューを行い,現実問題として問題利用者の被害が深刻であり,図書館員の精神的負担となっていることを示す。最後に,問題利用者の対処法として,最も遭遇頻度が高いであろう「怒った利用者」に焦点を当て,傾聴法に代表されるコミュニケーション・スキルを用いた方法や,意見が対立した際の「優位」と「回避」を用いた対処法を紹介する。
著者
佐藤 義則
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.526-531, 2009-11-01 (Released:2017-04-25)
参考文献数
45

GIS(Geographic Information System)は,地図インターフェイス上でのさまざまな情報の視覚化にとどまらず,分析と意思決定を支援するツールとして大きな発展を遂げた。近年では,時間軸を導入した歴史GIS(Historical GIS)の活用も進んでいる。本稿では,図書館や情報センターにおけるGISの活用,特に,古地図等の資料のデジタル化や時間空間データベースの活用および関連するツールの整備について,現状を整理することを目的とする。また,今後の整備においては,図書館・情報センターという枠組みを超えた幅広い協力が必要であることを示す。
著者
蔵川 圭
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.447-452, 2011-11-01 (Released:2017-04-20)
参考文献数
46

様々な学術情報がWeb上に展開されるようになって以来,著者に対する典拠の重要性は,昨今増しているように思われる。少なくとも著者や機関の識別子が重要視され,様々なデータベースを背景としたそれら識別子がWeb上に展開されるようになってきている。本稿では,こういった著者のデータベースと識別子に焦点を当て,どのようなデータベースと識別子がWeb上に公開されているのかを整理して概観する。まず,著者データベースの類型について述べる。そして,それらのデータベースからWeb上に著者識別子が公開され,Web上の著者識別子のリンケージをとり,コミュニティ形成によってリンケージ精度を向上していく展開となることを述べる。さらに,様々な人名検索サービスを眺めながら,著者データベースの位置づけを明確化する。最後に学術情報基盤としての重要性を指摘する。

1 0 0 0 OA 編集後記

出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.338-338, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

1 0 0 0 OA 協会だより

出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.335-337, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

1 0 0 0 OA 行事予定表

出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.334-334, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
著者
水谷 長志
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.309-314, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

東京国立近代美術館は国立新美術館,東京文化財研究所ほかと2014-2016年にわたりJALプロジェクト「海外日本美術資料専門家(司書)の招へい・研修・交流事業」を行い,プロジェクト最終日には,「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための提言」をテーマとするワークショップを開催した。結果,海外からの日本への要望を踏まえ,日本からの情報発信をより高める方策について,一層の努力と議論の必要を確認した。2016年のWSを踏まえてのアンサー・シンポジウム(2017年2月3日開催)が貴重なステップとして機能し,「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための課題解決についての提案」を策定して,3年間のJALプロジェクトは収束した。
著者
栗田 淳子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.305-308, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

海外での日本研究を支援する日本の機関はいくつか存在するが,政府関係の機関のひとつとして独立行政法人国際交流基金があげられる。本稿では国際交流基金が実施する日本研究支援事業の概要を紹介し,機関に付設している図書館の活動ならびに研究者と日本情報の仲介者として日本の情報提供・情報アクセスへの課題について考察する。