著者
新原 道信 古城 利明 中島 康予 川原 彰 藤井 達也 田渕 六郎 古城 利明 藤井 逹也 川原 彰 中島 康予 柑本 英雄 石川 文也 田渕 六郎 中村 寛 メルレル アルベルト バストス ジョゼガブリエルペレイラ 鈴木 鉄忠
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

本調査研究は、21世紀"共成"システム構築を全体構想として、グローバリゼーションのもとで頻発する異物・異端排除をめぐる諸問題に対して、衝突・混交・混成・重合しつつ共存するヨーロッパの"境界領域"の"共成の智"を明らかにすることを目的として、"境界領域のメタモルフォーゼ"を鍵概念として、地域自治・自立、国際地域間協力、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性に関する地域調査・聴き取り調査をおこなった。
著者
松尾 正人
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28 (Released:2011-08-05)

平成27(2015)年度までは、主に山口県文書館の諸資料を調査し、旧長州藩士族と毛利家の動向について、『山口県文書館資料目録』を活用して、毛利家文書の写真撮影等を重ねてきた。本年度は、それらを原稿用紙に筆写し、史料リストと史料集の作成に向けた作業に着手した。御家流のくずし字であることから、パソコンに打ち込む作業も、一般アルバイト等には難しいのが課題であっため、勤務の間を利用して、資料目録、史料集の作成に取り組んできた。また、筆写作業については、10月に『地方史研究協議会第66回(三河)大会』にて資料収集・調査を行い、万全を期して行った。廃藩置県とその後の動向についての研究では、第一には、長州藩の最後の藩主であった毛利元徳の明治4年7月の廃藩置県前後の動向、そして廃藩置県後の旧山口藩の山口県への転換、毛利家の東京転換、および旧家臣団の対応を追求してきた。元徳の伝記的研究は皆無で、当面は元徳の父敬親の『忠正公勤王事蹟』を活用することで、この廃藩置県後前後の動向を検討する。山口県文書館には、毛利敬親・元徳関係の伝記稿本類が残されており、その膨大な記録を調査・検証することで、毛利元徳に関する幕末維新の鮮明が可能である。山口県文書館の「忠正公伝」「忠愛公伝」については、これまでも調査・筆写等をすすてきたが、引き続いてその筆写・分析を行うとともに、同館の「両光伝編年史料」を用いて、基礎的な史料段階から検討をすすめ、一層の史料把握・分析を重ねた。
著者
小林 謙一
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

神奈川県大日野原遺跡の縄紋中期重複住居、および愛媛県上黒岩第2岩陰の縄紋早期岩陰居住を発掘調査し、年代測定をおこなった。山梨県堰口遺跡の火災住居構築材の準ウイグルマッチングなど縄紋中期を中心に測定し、先史時代集落の継続期間や住居の構築・作り替えの時間を検討した。住居作り替えが 10~15 年程度が平均的で数年間で作り替えた例も指摘でき、縄紋では住居構築時に木材はその都度に伐採した可能性や、廃絶後 10 年以内で埋没した例と 300 年以上窪地が残った例を確認した。多様な集落景観から、移住・定住を含め様々な居住形態が復元可能である。
著者
薮田 雅弘
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

本年度の課題は、実証研究の対象として、主に世界自然遺産地域を事例として、コモンプールアプローチから見た管理、運営状況の把握を行うことである。世界遺産地域は世界に1031 あり、わが国では、19か所を数える。わが国の世界遺産地域を対象とする研究として、まず、観光資源としての世界遺産をコモンプール財として把握し、理論的な分析を行った(2016/3)Optimality and Sustainability of Tourism Resource Management: Coopera tive management or Regulatorry Policy?,経済学論纂中央大学56[3.4号]pp.465-476)。また、世界遺産地域における観光の在り方としてのエコツーリズム論を検討し、(2015/5)「エコツーリズムと環境保全」『環境政策の新地平第1巻、グローバル社会は持続可能か 第8章』岩波書店pp.119-140において上梓した。加えて、観光経済学の基礎的な考え方として、(2015/06)「観光市場と観光経済学」『ベーシック応用経済学』勁草書房、pp.253-268.を刊行した。本年度は、世界遺産地域の実証分析の基礎となる実地調査を、前年(白神山地)に引き続き、今年度は、知床世界遺産地域(斜里町、羅臼町)を対象に行った。基本的には、斜里町と羅臼町の自治体ヒアリング調査を行い、エコツーリズムなど環境保全型の観光開発を行う際の、基本的なスタンスとその施策の工夫などについて聞き取り調査を行い、両町の地理的構造、産業構造や所得の違いがもたらす、観光開発施策の違いに合わせて、観光関連における行政組織の違いを明確にした。最終年である、平成28年度の実証研究とあわせて、世界遺産地域における持続可能な観光発展の在り方に関する分析に活かし,論文、学会報告などの活動を行っていく予定である。
著者
鈴木 隆介 八戸 昭一 田中 幸哉 松岡 憲知 松倉 公憲 砂村 継夫
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

本研究の目的は,2001年8月23〜28日に日本で開催されるIAG第5回国際地形学会議における「岩石制約論シンポジウム」の基調報告の内容および討論課題を設定し,報告者の選定ならびに同シンポジウムに直結する野外巡検候補地の選定のための企画調査である.その成果を以下に要約する.1) 文献調査「地形形成過程における岩石物性の役割」を定量的に研究した成果を,世界の主要な学術雑誌,国際会議報告書および既刊書などについて,計254編の文献を収集・整理した.その結果, 「岩石制約論シンポジウム」の討論課題としては,総論,各論および岩石物性測定法の三部に大別し,総論では岩石制約論の根本課題の総括,各論では河川侵食過程,海岸侵食過程,マスムーブメント,氷河・周氷河過程,斜面発達,岩盤風化のそれぞれに関連する岩石制約の実例の総括,そして岩石物性測定法では野外測定法と室内測定法の諸問題,をそれぞれ主題および副題とすることとした.各部門と副題のオーガナイザーとしては本研究組織の全員が分担し,外国人では1999年末までの予備登録者の中から選定し,個別折衝して,最終的には2001年1月までに決定することとした.2) 野外巡検の企画日本で岩石制約論的観点からの研究成果が累積している北海道豊富町付近,福島県東部海岸,秩父盆地,千葉県各地,三浦半島,宮崎県南東部について,各地区ごとに本研究組織の研究者が現況を確認した.その結果,野外巡検地としては房総地域(4日間)と北海道豊富地域(5日間)の2地域とし,第5回国際地形学会議のFirst Circularに掲載・発送した.3) Proceedings刊行の企画「岩石制約論シンポジウム」の成果をまとめて英文単行本として出版することとした.
著者
藤平 育子
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001 (Released:2001-04-01)

2001年〜2003年にかけて、全国規模の学会シンポジウム3回、招待特別講演4回において、フォークナーとトニ・モリスン、ルイーズ・アードリックらマイノリティ作家における女性表象、記憶/忘却、境界の問題を論じた。2001年度は、マイノリティ作家が形作る<アメリカ>性、およびフォークナーの白人女性人物と黒人女性人物のセクシュアリティの重なり合いについてシンポジウムなどで議論を展開した。2002年度は、歴史と記憶/忘却を主たるテーマとして、フォークナーの女性表象を、マイノリティさらにユダヤ系作家などの民族的記憶の問題と絡めて論じた。2003年度は、トニ・モリスン、ルイーズ・アードリックなどマイノリティの作家たちの女性表象を考察しつつ、フォークナーの女性人物で極めてユニークな存在感を誇るLight in AugustのJoanna BurdenとLena Groveの重なり合いについて論証した。また、ハーヴァード大学図書館およびニューヨーク市立図書館、ハーレムのショーンバーグ図書館において、フォークナー関係、アフリカ系作家関係の資料調査を行い、論文のテーマに発展させた。その間、フェミニズム批評、ポスト・コロニアル批評、多文化主義批評などから大きな刺激を受けたが、その成果は、合計8本の論文として内外の学術雑誌、研究誌、大学紀要などに発表された。現在、「フォークナーの女性表象---マイノリティの<アメリカ>」と題する著書を準備中であり、すでに、250ページほどの分量がすでに完成し論文のかたちで出版されている。
著者
横山 彰 藤川 清史 植田 和弘
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999 (Released:1999-04-01)

本研究の目的は、地球的規模のインフラストラクチャーである地球環境に焦点をあてつつ、環境に負荷を及ぼす人間の諸活動の制御はいかなる経済システムの下で可能になるのかについて考察し、経済システムの中に環境保全のルールを組み込んだ「環境保全型経済システム」を構築するための政策のあり方を明らかにすることである。平成11年度は、本研究組織全員による共同論文"Green Tax Reform : Converting Implicit Carbon Taxes to a Pure Carbon Tax"を完成させ、平成12年8月28-31日スペインのセビリアで開催された甲際財政学会で報告した。この研究では、現行の化石燃料諸税を潜在的炭素税と認識した上で、新たに推計した各化石燃料の需要の価格弾力性に基づき、その税収を変えることなく炭素含有量に応じて課税する純粋炭素税に税率を改変することによって、約1,833万トン炭素を削減できる点を提示した。さらに、税制のグリーン化及び環境・エネルギー関連税制を中心とした環境保全型経済システムの構築において国と地方政府の役割分担を検討し、地方環境税と地方環境保全対策のあり方を考察し、地方環境税の意義を明らかにした。平成13年度は、本研究の最終年度であり、環境・エネルギー関連税制を中心とした環境保全型経済システムの構築を具体化するための研究を取りまとめた。研究代表者の横山と研究分担者の植田は、本年度までの本研究成果を基礎にし、自治総合センター「地方における環境関連税制のあり方に関する研究会」と環境省中央環境審議会「地球温暖化対策税制専門委員会」などの公的な政策現場においても委員として専門的発言をしてきた。また研究分担者の藤川は、産業連関分析による産業構造変化の検討を通して、日本の経済発展と環境負荷について論文をまとめた。
著者
諏訪 紀幸
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-08-05)

本研究の主な目的は、代数学の基本事項であるGalois理論では基本的な、そしてここ半世紀急激な進歩を遂げた数論幾何で最も重要な道具であるetale cohomologyの理論の出発点である、Kummer理論やArtin-Schreier理論を一般の可換環あるいはschemeの上で一般のfinite flat group schemeに対して定式化し、理論を展開することであった。特に、Serreが有限群の群環の単数群を代数群とみなして体のGalois拡大の正規底を捉えなおす議論を展開していたが、finite flat group schemeに対してその議論を定式化することができた。
著者
塩沢 健一
出版者
中央大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-12-03)

本年度の研究においては、市庁舎整備をめぐり5月20日に住民投票を実施した鳥取市に着目し、投票日の約1週間後より、郵送調査を行った。市の有権者3,000名を対象として実施した結果、1,189件の有効回答を得た。本調査の当初の目的は、「平成の大合併」により誕生した広域自治体における「民意」のあり方について、本研究課題の初年度に長野県佐久市で実施した意識調査との比較も交えながら、検討を加えることにあった。そうした観点からは、佐久市のケースと同様に、旧鳥取市と旧町村部とで、有権者の投票行動の傾向に一定の差異のあることが明らかとなった。他方、鳥取市の住民投票では当初から、2つの案から一方を選ばせる設問形式や争点提示の仕方に疑問の声が上がっていたが、住民投票で過半数の支持を得た「耐震改修案」が、その後の検証の過程で「当初案では実現不可能」と結論付けられ、市が計画していた新築移転案の対案として耐震改修案を提示した議会の説明責任が問われる状況となった。そうした経緯を踏まえて分析を試みたところ、住民投票を実現させた議会に対する有権者の「信頼」が、耐震改修案への投票と相関のあることが明らかとなった。すなわち、庁舎整備をめぐる「実質的な選択」という側面においては、鳥取市の投票結果に正統性があるとは言い難い。このように、鳥取市の事例は、住民投票における議会の「議題設定」という観点から見て、重要な教訓を残したと言える。その点において、本年度の研究の成果は、当初の計画において想定していた以上に、貴重なものとなったと言える。
著者
久保 文克
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2013-05-31)

後発企業効果の可能性のある約120の市場をピックアップし、一次資料に遡って直近データを補いつつマーケットシェアのグラフを作成し直した。そして、後発企業効果が確認された63市場に関してマクロ定量分析を施し、業種別分布、市場参入の年代別分布、逆転の年代別分布、逆転に要した年数、停滞期を除くキャッチアップ年数について検討を加え、以下の事実を発見した。業種別には製薬、家電、食品が多く、制約条件の到来期に逆転が多い。停滞期を除くと10年以下のキャッチアップが多く、技術力、経営資源(技術者、販路、資金)、消費者、ブランドの4つの壁の克服が不可欠であり、内部資源活用型の後発企業には有利となる。
著者
土肥 徹次
出版者
中央大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-08-05)

本研究では、MRI 画像計測のための高感度なマイクロコイルとして、円錐型マイクロコイルの試作手法を確立し、MRI 画像計測を行った。円錐型マイクロコイルとして、直径 30 mm、高さ8 mm、抵抗値 2.14 Ω、インダクタンス 1.29 μH の良好な電気特性を持つコイルを試作することができた。 試作コイルにより、オクラやうずらの卵の MRI 画像計測を行い、深さ方向に深い画像を高感度に計測できることを確認し、高分解能な MRI 画像が取得可能であることを示した。
著者
伊村 くらら
出版者
中央大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30 (Released:2013-09-12)

本研究課題では、幅広い産業において重要な貴金属ナノ粒子の回収と再分散を達成するため、pHに応答する両親媒性化合物を用いたナノ結晶回収法の開発とその有効性の検討を目的とした。まず、長鎖アミンにカルボキシル基を導入した両親媒性化合物群を合成し、水中での分子集合体構造を検討した。合成したC16CAは、pH6以上では球状ミセル、pH2からpH6ではラメラ、pH2以下ではひも状ミセルと、水溶液のpHに応じて分子集合体が三態に変化することが示された。そこで、最も一般的な貴金属ナノ結晶である金ナノ粒子をC16CAのラメラにより回収し再分散することを試みた。塩基性条件のC16CA溶液にクエン酸還元法で得られた金ナノ粒子を加えると、C16CAが配位することによって保護剤効果でナノ粒子が良好に分散することが示された。この分散溶液を弱酸性に変化すると、金ナノ粒子を取り込みながらC16CAのラメラが析出した。透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行うと、金ナノ粒子がラメラ析出物の中で粒子間隔を維持したまま取り込まれていることが確認できた。また、ナノ粒子を取り込んだラメラは、ろ過操作によって、溶液から完全に分離され、ナノ結晶の分離回収剤としての機能発現を果たした。さらに、溶液pHを弱酸性から塩基性に操作すると、金ナノ粒子を取り込んだC16CAラメラ析出物が再び溶解し、分離回収したナノ粒子を再分散できた。このとき、UV-visスペクトルおよびTEM観察から、金ナノ粒子の分散状態が回収前の初期のものと変化していないことが確認され、ラメラの中に取り込むことで析出状態にあっても粒子同士の凝集を抑制できることが示された。このことから、C16CAの分子集合体のpH応答特性を利用した溶液‐ラメラ析出といった転移の制御は、ナノ結晶の分離方法として極めて簡便で有効な手法といえる
著者
柳本 武美 大西 俊郎
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-08-05)

経験ベイズ法の現状を越えて、事後密度から導かれる統計量により事前分布を評価する研究を行った。これ迄に発展させてきたe-混合ベイズ予測子の性質を利用して、弱い情報しか含まない事前分布を含めて多様な事前分布の利用を企図した。情報量の大きさの程度は特定の位置に分布が集中していると表現される。そこで関数の凸性を厳密に定義して集中度の新しい半順序を厳密に定義した。更にはベイズモデルの尤度の概念が新しい視点を与えた。尤度は基本量であるので、予測密度の定義において事後密度の代わりに事前密度を用いることにより自然に尤度が定義できることを指摘した。また、証拠の統合にについても適応できることが分かってきた。
著者
渡辺 新一 池上 貞子 小林 二男
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002 (Released:2002-04-01)

1.中国語に翻訳された日本文学の目録(1919年〜1949年:単行本編)の作成従来の漢訳日本語書籍の目録は主なものでも幾つもあるが、そのいずれも、日本語の原題名を明示せず、ただ原作者と訳者と漢訳名と訳出の時期を記したものがほとんどであった。当研究は、原題名を調査して明示することによって、日本文学のいかなる作品が漢訳されたのかを初めて具体的に提示した。以前のカード化に変わる各種のソフトの発展は目録作成という作業を簡素化させてきてはいるものの、こうした目録の作成は訳本の内容から原文の題名を確定するという膨大な手間を必要とした。そのため、こうした作業につきものとはいえ、調査の行き届かなかったものや思わぬ勘違いなどがあると思われる。またさらに、雑誌類に訳出された日本文学の作品目録も一定程度手をつけており、今後同じく原題名を調査して、今回の成果と併せて近い将来公表したいと考える。2.中国語訳に関する論文研究分担者の各自の問題意識に従って、以下の論文をまとめた。・池上貞子「翻訳の可能性と限界をめぐる一考察-川端康成著・唐月梅訳「古都」を中心に」・小林二男「中国における日本文学受容の一形態-周作人の「日本近三十年小説之発達」と相馬御風の「明治文学講話」「現代日本文学講話」をめぐって」・渡辺新一「<吾輩は猫である>はどう漢訳されているか」これらはいずれも、翻訳という作業が異文化を跨いでおこなわれる刺激にみちた行為であることを共通の前提とした当研究の偽らぬ成果の一部といえ、各自の論文の指し示す方向性と問題意識は今後さらに深めていくことが求められている。
著者
國仲 寛人
出版者
中央大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

人口は行政の基本データであり、各自治体の人口の変動は政治経済の状況等に起因する人口移動や人口増加によって決定される。本研究では、国勢調査データ等の解析により、日本の市町村単位の人口分布の特徴的な時間変化を明らかにした。特に、都市の人口分布に普遍的に見られると言われるZipfの法則が、日本の場合市町村合併の影響で破れる事を示し、人口移動モデルによるシミュレーションでも定性的な再現ができることを示した。
著者
奥田 賢治
出版者
中央大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-27)

植物オルガネラにおいて、RNA編集は転写産物中の特定のC塩基をUへと変換する。これまでに同定されたRNA編集の部位特異的因子はすべてpentathco-peptide repeat(PPR)蛋白質である。特定のPPR蛋白質機能の欠損はしばしば複数のサイトの欠損を生じる。多くの場合、これら編集サイトのシス配列は一次配列の保存性が低い。一つのPPR蛋白質が複数の編集サイトに共有される分子機構はまだよくわかっていない。我々は、互いに部分的に保存、または保存されていない標的配列を認識することが予測されるPPR蛋白質OTP82とCRR22に着目した。大腸菌発現系を用いて組み換えOTP82とCRR22を発現、精製した。組み換えOTP82は標的サイトの-15~0領域に特異的に結合した。組み換えCRR22はndhB7およびndhD5サイトの-20~0領域、およびrpoB3サイトの-17~0領域に特異的に結合した。遺伝学的データとあわせて、我々はOTP82とCRR22が葉緑体における複数の編集サイトの部位特異的因子として働くことを結論した。加えて、配列相同性を示さないシス配列へのCRR22の高親和性結合は、シス配列中におけるある特定のヌクレオチドのみがPPR蛋白質の高親和性結合に十分であることを示唆した。それゆえ、シス配列は一次配列上保存性が低くても一つのPPR蛋白質によって認識されることができると考察した。