著者
平山 幹生
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.326-329, 2008-02-10

ポイント ●見逃しやすいしびれをきたす代表的疾患がある. ●しびれをきたす稀な病気:急性間欠性ポルフィリン症,Lyme病などがある. ●日常的に遭遇する疾患:胸郭出口症候群,過換気症候群などがある. ●最近注目されている疾患:新変異型Creutzfeldt-Jacob病,線維筋痛症などがある. ●心因性しびれの特徴を理解しておくとよい.
著者
新谷歩著
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
2015
著者
岩田 誠 河村 満 菊池 雷太
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1531-1540, 2013-12-01

はじめに 河村 いまから100年前の1913年は,歌人で精神科医でもある斎藤茂吉(1882-1953)が最初の歌集『赤光』を出版した年です。同時に,フランスではマルセル・プルースト(Marcel Proust;1871-1922)が『失われた時を求めて』を出版しています。『失われた~』は,匂いが記憶を呼び覚ますという神経学的な背景を持った文学作品です。このように1913年は文学が,神経学または精神医学とかなり接近していた時代だったともいえると思います。 また,同じ年に,カール・ヤスパース(Karl Theodor Jaspers;1883-1969)が『精神病理学原論』を書いています。この本は,岩田先生から教えていただいたのですが,のちの精神医学,神経学に大変な影響を与えた本です。本対談はこの辺りをテーマにすれば,岩田先生から楽しいお話が伺えるのではないかと思い,企画しました。どうぞ,よろしくお願いいたします。

1 0 0 0 チフス

著者
江崎 孝行 趙 立成
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1898-1901, 1999-11-10

チフス菌(Salmonella typhi)は通性嫌気性のグラム陰性桿菌で,Enterobacteriaceae腸内細菌科に属する危険度レベル3の病原体である. 菌体の周囲は多数の鞭毛がついており(図1),表面はさらにVi抗原と呼ばれるきょう膜で覆われている.腸チフスを疑った場合は,選択培地SS培地(Salmonella-Shigella)を使用して便を直接この培地に塗布して分離培養するするが,他のサルモネラと異なりこの菌はSS培地上で硫化水素の産生が弱いため,赤痢菌と同じような透明の集落をつくる(図2).硫化水素は徐々に産生され,数日経過すると徐々に中心が黒く周辺が透明の集落になってくる.
著者
堀 秀行 田邊 樹郎 福留 みのり 川崎 勉 出田 秀尚
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1369-1373, 2006-08-15

目的:中心窩下の脈絡膜新生血管に対して行った光線力学療法と,これにトリアムシノロンアセトニド40mgのテノン囊下注射を併用した3か月後の効果の比較。対象と方法:過去8か月間に,中心窩下の脈絡膜新生血管に対して光線力学療法を行った68例68眼を対象とした。51眼には光線力学療法のみを行い,17眼にはトリアムシノロン注射を併用した。結果:両群の間でlogMAR視力と中心窩網膜厚の変化量に有意差はなかった。病変部最大直径の減少量は,光線力学療法単独群よりもトリアムシノロン併用群のほうが有意に大きかった(p<0.01)。結論:中心窩下の脈絡膜新生血管に対する光線力学療法の3か月後の評価では,これ単独よりも,トリアムシノロンのテノン囊下注射を併用したほうが病変の大きさを減少させる効果が大きい。
著者
箕輪 良行
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.103, 2012-01-15

1990年代以降に医学教育を受けたOSCE世代と呼ばれる医師は「私は○○科のミノワです」と自己紹介でき,最後に「ほかに何か言い残したことはありませんか」とドアノブ質問ができる,という筆者らの観察は,評者もアンケート調査で実証してきた.また,評者らが開発したコミュニケーションスキル訓練コースを受講した,地域で高い評価を受けているベテラン医師が受講後にみせた行動変容は唯一,ドアノブ質問の使用増加であった. 本書は,若い医師たちをこのように見ていながらも,日ごろ,目にして耳にする患者からのクレームをもとにどうしても伝えたい「言葉」の話を医療従事者に向けてまとめた書物である.クレーム実例から出発しているのでリアルであり,真摯(しんし)な語りかけである.この領域で二冊のテキスト(『医療現場のコミュニケーション』『コミュニケーションスキル・トレーニング』,ともに医学書院刊)を執筆している評者にとっても,このような語りかけがどうしてもかくあるべしの理想論になりがちで非常に難しいのがわかるだけに,クレームからのアプローチは執筆の抑制を保つうえでうまい戦略だと感心させられた.
著者
工藤 泰雄 楠 淳
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.563-566, 1999-08
被引用文献数
2