著者
渡辺 智子 阿波 理江 川崎 理恵 川野 朝子 志賀 純子 豊田 和枝 高居 百合子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.53-57, 1983

日本人の食生活に占める外食の割合は,年々増加している。特に昼の外食率は,常用勤労者世帯,自営業者世帯にかかわらず増加している。内容別の構成比をみると,昼食ではそば,うどん類が最も多いが,どんぶりものも10%を占めている。このうち,一般に栄養価が高いと考えられ,喫食率も高いかつ丼について,その栄養価の実態を把握し,さらに栄養的に好ましい昼食の方向を探ることを目的とし分析的調査を行ない,いささかの知見を得た。さらに,簡単な栄養価測定法を試みた。
著者
杉崎 幸子 渡邊 智子 村松 芳多子 内藤 準哉 土橋 昇
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.17-21, 2001

衛生管理を施した太巻き寿司に衛生基準を下回る量ではあるが大腸菌群が検出されたことに着目し,その原因食品を把握するためその素材の付着菌数について検討した。1.一般細菌は各素材から検出され,海苔(平均1.9×10^3個/g),桜でんぶ(平均1.8×10^3個/g),野沢菜漬(平均6.4×10^2個/g),山ごぼう(平均1.1×10^2個/g),紅生姜(平均1.5×10^1個/g),卵焼き・寿司飯(平均1.0×10^0個/g)の順に多かった。2.大腸菌群は野沢菜漬の10試料中5試料から平均2.0×10^2個/g検出されたが,他の素材からは全く検出されなかった。3.販売形態別に付着細菌をみると,「量り売り」,「袋入り(工場詰め)」のいずれからも細菌が検出され,5.0×10^1個/g以上の一般細菌の検出率は,「量り売り」では90%,「袋入り(工場詰め)」では50%であった。以上のことから,使用に当たっては洗浄や加熱による細菌の付着抑制を行う等の対応が考えられる。
著者
福岡 安則 鄭 暎恵
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.51-60, 1986

以下に呈示する資料は, 1985年1月19日に,栃木県栃木市在住の青年たちから聞いた聞き取りの記録である。MCさんは1959年生まれ。MY君はMCさんの弟で1961年生まれ。MMさんはMY君の妻で1963年生まれ。TFさんは1960年生まれである。資料から,結婚問題をはじめとする部落差別の壁をのりこえていこうとしている,被差別部落の青年たちの生き方を,読み取っていただければ幸いである。記録の編集の仕方は,従来と同様である。なお,本稿末尾に,調査メソバーの一員である鄭暎恵による調査覚書を付した。
著者
杉田 めぐみ 朴 シウォン
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.39-44, 2007

本研究は,千葉県立衛生短期大学第1看護学科1年生79名を対象とした英語リーディング授業におけるアクション・リサーチに関するものである。一学期(半期)を三つの段階(4月〜5月,5月〜6月,6月〜7月)に分け,授業観察,学生によるフィードバック,アンケート調査などから得た回答をもとに,それぞれの段階で担当教員がリーディングの指導法をどのように改善していったかについて報告する。
著者
杉崎 幸子 渡邊 智子 土橋 昇
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.9-13, 2000

The Hutomakizusi is the local dishes, which is introduced in the Chiba prefecture. The characteristic is to express design in the cut end. Therefore, because there are many frequencies which touch with the hand in case of making, we thought of the adhesion of the microorganism. We made Hutomakizusi from the general treatment and the hygienic treatment in order to get knowledge of the adhesion of the microorganism to Hutomakizusi. As a result, the microorganism has decreased to 10% with the hygienic treatment. Both bacilli and coliform bacilli has been decreased with hygienic treatment. The coliform bacilli has been decrease especially. It has known that the hygienic treatment has been certainly decreased adhesion of the microorganism.
著者
福岡 安則 石川 准
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.41-50, 1986

以下に呈示する資料は, 983年5月30日〜31日に,栃木県下都賀郡大平町在住のKG氏のご家族のみなさんからうかがった聞き取りの記録である。KG氏は1925 (大正14)年生まれ。部落解放同盟栃木県連のリーダーの一人である。父KF氏は1906 (明治39)年生まれ。母KMさんは1905 (明治38)年生まれ。妻KTさんは1927 (昭和2)年生まれである。部落差別をめぐる「昔と今」,「男と女」といった比較の視点をもって,聞き取りの資料を虚心に読み取っていただければ幸いである。記録の編集の仕方は,従来と同様である。なお,本稿末尾に,調査メンバーの一員である石川准による調査覚書を付した。
著者
小野 清美
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.59-64, 1984

近年になり「フリーセックス」という言葉が流行し,性に対する考え方が解放的になってきた。そして,生殖と性欲の分離や,結婚に対しても,同棲などのように法律と結婚を区別したり,また,結婚のありかたか子を育てる場合とそうでない場合などを目標とするように,選択して性を生きる考え方が広まってきている。こうした状況下で生殖と性欲を分離する手段として避妊法がある。そこで若者たちの男女交際の実状,人工妊娠中絶の考え方,避妊知識と教育の必要性に焦点をあてた調査の結果を報告する。性教育をしていくための一資料になろう。なお,調査の手続きは以下のとおりであった。 調査期間--1983年5月23日 調査方法--無記名アンケート方式 調査対象--看護学科学生162名,歯科衛生学科学生41名。合計203名。全員女子。
著者
橋本 健一
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.21-25, 1987
被引用文献数
1

DANILEVSKY(1961)の総説によれば,アオムシコマユバチApanteles glomeratus L.は,多化性のオオモンシロチョウPieris bΓassicae L.を宿主としたときは比較的低温でしかも短日の条件のときに前始期での休眠に入るが,1イヒ性のエゾシロチョウAporia cratagei L.に寄生した場合は1令期に宿主の休眠幼虫体内で越冬し,春になってエゾシロチョウ幼虫の休眠が終了しない限り,活性化されない。一方,日本ではアオムシコマユバチ(以下ハチと略記)はモンシロチョウP. rapae crucivora BOISDUVAL幼虫(以下アオムシと略記)を主要な宿主としている。著者は,10〜11月に野外で採集したアオムシから脱出・営繭したハチ繭が25℃全暗の条件下で脱出後8〜12日めに羽化してしまうことから,少なくとも東京地方ではアオムシを宿主とするハチは休眠状態に入らずに越冬していると考えられることを報じた(橋本, 1981)。しかし,TAGAWA et. al(1984)が,京都付近のキャベツ圃場より11月および2月に得たハチ繭は前蛹での休眠に入っていることを報じ,さらに,石井他(1987)は本種の休眠要因として,アオムシ体内で寄生時代に経験する低温が重要であることを報告した。そこで,千葉市産の本種個体群を用いて前蛹休眠および休眠誘起条件について実験を行ったところ若干の知見を得たので報告したい。
著者
細山田 康恵 Yasue HOSOYAMADA 千葉県立衛生短期大学
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.51-56, 2008

植物ステロール入りジアシルグリセロールとセルロースを含む高コレステロール食を5週齢SD系雄ラットに2週間投与したところ,以下の1~3の結果が得られた。1.血清総コレステロールおよび肝臓脂質濃度はHC食でN食より高値を示し,セルロースによる低下効果は認められなかった。2.後腹壁脂肪および睾丸周辺脂肪重量が,HC食役与でN食より低下傾向を示した。3.糞便量は,N食,HC食ともセルロース有で有意に高値を示した。これらから,ジアシルグリセロールの脂肪を抑える効果とセルロースの糞便増加など相乗効果が期待される。油脂とセルロース相乗効果が示唆され,内臓脂肪などの蓄積低下に役立つと考えられる。
著者
坂口 輝子 池谷 幸子 中村 春美 湊 真理子 日下 和代 高橋 喜久雄
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.9-14, 2002

Edema, pain and limited jaw opening are common sequel after extraction of the impacted third molar tooth. We studied the efficacy of easy cold dressings in 111 patients, and compared it with a control group (n=118). The material of the dressing pad is packed frozen polydichlorosodium that is applied to the facial surface immediately following the removal of the tooth. The major findings are summarized as follows : 1) There was no statistical difference between the two groups with respect to body temperature, degree of swelling, maximum incisal opening and frequency of intake of analgesics. 2) Pain level and degree of difficulty in mouth opening were determined by patient self-assessment using visual analog scales (VAS). In these subjective findings, the cold dressing group showed a better outcome compared with the control group. 3) In the cold dressing group, 74.8% of the patients felt relief from the application of the cold pads. 4) There was no difference between the two groups in wound healing and the frequency of complications. The results of this study document the advantages of easy cold dressings following the extraction of the impacted lower wisdom tooth.
著者
石川 みち子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.65-71, 1984

ウィーデンバックは「看護婦が看護をしているときに感じたり,考えたりしていることは重要であり,それは看護婦が何をするかということだけでなく,それをどのように行うかということに密接な関係がある」と述べ,「考えたり,感じたりすることは,もし看護婦がそれらを重んじるならば重要な手段として役立てることができる」と指摘している。そして,自分が行った看護をふりかえり,反省し,洞察をうる学習手段としてウィーデンバックぱ再構成をあげている。看護は患者との相互関係のなかで展開されていくものであるから,もし学生が,ウィーデンバックが指摘していることを,体験をとおして自覚できるなら,学生は患者との相互関係のなかで自分が感じたり,考えたりしたことを活用しようと動機づけられよう。そこで私は,ウィーデンバックの理論をもとに,人の成長の出発点といわれている現実を直視することを教育の一方法として試みようと考えた。対象の学生は第1看護学科3年生全員(75名)で,各実習グループ毎に看護場面の再構成を用いて,学生1人1人が行ってきた看護場面をグループでふりかえる体験学習である。この体験学習のねらいは,学生が患者との相互関係のなかで自分が何を感じ,考えたか,それぱ自分の行為にどのように影響していたかを知ることである。それが自分自身が行った看護を吟味することになると考えるからである。今回は,この試みの実践の一例として学生Yのグループワークを遂語録にして考察したので報告する。
著者
福岡 安則 石川 准
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.39-46, 1985

以下に呈示する資料は, 1985年2月5日に,栃木県下都賀郡大平町在住のTT氏からうかがった聞き取りの記録である。TT氏は, 1913 (大正2)年4月25日生まれで,聞き取り時点で71歳。高齢にもかかわらず,長時間の聞き取りに応じていただいた。TT氏の生活史から,かつての部落差別のすさまじさと同時に,現在なお根深い結婚差別の実情が,明らかにされている。記録の編集にあたっては,前回同様,語り口調をできるかぎり生かしながらも,重複部分等はカットした。また,差別問題にかかわる聞き取り資料である点を配慮して,人名・地名などの固有名詞は,原則として,イニシャルのみで表記した。〔 〕内は編集上の補足である。なお,本稿末尾に,調査メソバーの一員である石川准による,一連の聞き取り調査全体にかかわる,調査覚書を付した
著者
橋本 健一
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.25-32, 2007

1.授業の展開にワークシートを活用することにより,学習者は授業の流れを把握でき,教師は学習者の反応を考えながら設問を設定するため,効果的な授業の展開が期待できると思われる。2.ワークシートを「授業中の設問や学習者の作業を特定の流れに沿って配置し,学習者がそれらに対し,シート上に記入していきながら,ある理解に到達することを目的とした教材」と定義した。すなわち,この教材の展開にあたっては,教師の指導を前提とし,学習者の自学自習を目的としたものではない。3.わかりやすく,学習者に興味・関心を持たせるワークシートとして,次のような配列で設問を設定することを提案した。(1)導入または知識の確認の設問(2)ある事象に対し,一般的にどのように認識されているかに関する設問(3)一般的な認識に関し,疑問を生じるような設問または作業(4)生じた疑問に関し,新たな発見があったり,疑問を解決するような設問または作業(5)新たに得られた知識や理解を整理する設問(6)発展的な学習や知識・理解を定着させるような設問
著者
村松 芳多子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

昨年は主に市販スターターを用いて、胞子の耐熱性効果を検討した。それをもとに本年度は実際に納豆を製造した時のヒートショック状況と納豆菌胞子の種菌(スターター)化を試みた。大豆はフジキャビアイエローを使用し、蒸煮した大豆に、納豆菌を10^n/mlを納豆100g当たり0.1ml接種し、鈴与工業製SY-NO/20自動納豆製造装置(製造プログラムA)を用いて納豆を製造した。さらに納豆製造中の納豆菌の発芽状態と発酵状況得るために酸素電極による酸素濃度と、温度センサーによる温度変化を測定した。70℃,5分間、70℃,10分間、100℃,5分間、100℃,10分間で加熱した時の胞子を用い、ヒートショック後の納豆菌の納豆製造におけるヒートショック効果をみたところ、期待したほどの発芽促進効果はみられなかった。納豆発酵過程における容器内酸素濃度の影響はヒートショックをしない方が酸素吸収が多く、100℃でヒートショックを行った場合は、酸素吸収が少なかった。ヒートショックを行い発芽が良くなれば、少量の菌液でもヒートショックを行っていない菌液と同様の酸素濃度が見られると考えられたが、酸素濃度は菌液中の生菌数に比例しているように思われた。容器内温度も菌の生育に応じて変化していた。官能検査の結果、KFP419では100℃,5分間の菌液で糸引きが良かったが、熱処理をしていないものとの有意差は見られなかった。しかし、KFP1では70℃,10分間と100℃,5分間で糸引きが良くなりその差が見られた。ヒートショックの効果は糸引きに影響が見られると思われた。種菌化方法は、NBP培地に胞子を生産に不可欠と思われる微量物質を添加し検討した。胞子の割合は遊離胞子数/(有胞子細胞数+栄養細胞数)×100で求めた。100%スタータ化することは困難で、添加する物質により胞子割合は55〜80%であった。培養温度は添加する物質により異なったが、37℃と40℃では40℃の方が適していた。
著者
飯島 和子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.17-21, 1987

今まで,雪の野山は活動しにくい,また一般に雪の世界の生き物は眠っていると思われていたため,積極的に観察に行こうとする人は少なかった。しかし,天候の安 定した時期であれば,山スキーやクロスカントリースキーを使って,容易に歩き回ることができる。実際に観察に出かけてみると,雪特有や現象や,雪上に残された動物の生活の跡を見ることができる.今回は,3月上旬に八甲田山麓において行われた雪上自然観察会での観察事項を報告するが,理科教育的な視点からも雪の特質や生物と環境との関係を考える上での好適な題材となると思われる。期日 1987隼3月7日〜8日 観察コース 八甲田山麓,青森県立青年の家周辺 参加者(財)日本自然保護協会自然観察指導員 他,45人 講師(財)日本自然保護協会研究員 青森県立青年の家職員他,5人