著者
渡辺 智子 朝井 保美 島田 郁代 鈴木 亜紀子 高橋 節子 高居 百合子 Tomoko Watanabe Yasumi Asai Ikuyo Shimada Akiko Suzuki Setsuko Takahashi Yuriko Takai 千葉県立衛生短期大学栄養学 食品学 ブリストルマイヤーズ研究所 千葉県立市川工業高校 石冨KK 旭硝子KK 千葉県立衛生短期大学栄養学 食品学 Chiba College of Health Science Chiba College of Health Science
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.45-50, 1984

著者らは,日本人の代表的な外食の一つであるかつ丼について千葉県における栄養的な実態を化学分析的に調べ既に報告した。その結果地域により重量,価格,味に差があるが,共通して言えることぱ,その栄養価はどの地域のかつ丼も,ビタミンA,ビタミンC,鉄,カルシウムが不足していることであった。そこで今回は,東京都のかつ丼取り上げその栄養的実態を把握し,更に千葉県のかつ丼と比較することにより,両者の栄養的,味覚的特質を知り,栄養的に好ましい昼食の方向を探ることを目的とし,栄養分析調査を行った。その結果いささかの知見を得たので報告する。
著者
渡辺 智子 阿波 理江 川崎 理恵 川野 朝子 志賀 純子 豊田 和枝 高居 百合子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.53-57, 1983

日本人の食生活に占める外食の割合は,年々増加している。特に昼の外食率は,常用勤労者世帯,自営業者世帯にかかわらず増加している。内容別の構成比をみると,昼食ではそば,うどん類が最も多いが,どんぶりものも10%を占めている。このうち,一般に栄養価が高いと考えられ,喫食率も高いかつ丼について,その栄養価の実態を把握し,さらに栄養的に好ましい昼食の方向を探ることを目的とし分析的調査を行ない,いささかの知見を得た。さらに,簡単な栄養価測定法を試みた。
著者
渡辺 智子 桜井 芳子 阿波 理江 川野 朝子 高居 百合子 Tomoko Watanabe Yoshiko Sakurai Masae Awa Tomoko Kawano Yuriko Takai 千葉県立衛生短期大学栄養学 食品学 八日市場保健課 袖ヶ浦外科胃腸科 ビーコンソフトウェアK. K 千葉県立衛生短期大学栄養学 食品学 Chiba College of Health Science Chiba College of Health Science
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.15-17, 1985

我国は四面を海に囲まれ,国民1人1日当り93.4gという水産物(鯨を除く)の摂取量が示すように海産魚介類が動物性蛋白資源として重要な位置を占めている。その中で鮭は,摂取量(国民1人1日2.9g)こそ少ないが,おにぎりの材料,弁当のおかず等として日本人に昔から親しまれている魚の一種である。市販されている鮭を大きく分けると,生鮭,甘塩鮭,辛塩鮭の3種である。四訂日本食品成分表では,甘塩鮭は新巻鮭と標示し内臓等を除去した鮭の魚体重に対し20%前後の食塩量で塩蔵したものと定義している。また,辛塩鮭は塩鮭と標示し内臓等を除去した鮭の魚体重に対し40%前後の食塩量で塩蔵したものと定義している。実際に市販されている3種の鮭にはどの位の塩分が含まれ,各販売店により差が見られるのであろうか。そこで,実際に市販されている3種の鮭の食塩含量を知り,更に水分量,大きさ,価格等の相違を知ることを目的に,今回の実験調査を行なった。
著者
渡辺 智子 土橋 昇 高居 百合子 大政 謙次 田中 浄 鈴木 彰
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.7-16, 1993
被引用文献数
1

ナメコ栽培におけるO<SUB>3</SUB>暴露(対照区およびO<SUB>3</SUB>試験区:0.03ppm区,0.1ppm区,0.3ppm区)の影響を化学成分面から検討した. <BR>O<SUB>3</SUB>暴露により有意に増加した成分は,傘では水分,脂質,炭水化物,V.B1およびV.C,柄では水分およびV.C,全子実体では水分,脂質およびV.Cであった.O<SUB>3</SUB>暴露により有意に減少した成分は,傘では重量,タンパク質,灰分,Fe, Na, KおよびZn,柄では重量,灰分,KおよびZn,全子実体では重量,灰分,Na, KおよびZnであった. <BR>O<SUB>3</SUB>暴露濃度との間に有意な正の相関を示したものとして,傘では水分および脂質,柄では水分,タンパク質およびV.C,子実体では水分と脂質およびV.B<SUB>2</SUB>であった.O<SUB>3</SUB>暴露濃度との間に有意な負の相関を示したものとして,傘では重量,タンパク質,灰分,NaおよびZn,柄では重量,炭水化物および灰分,全子実体では重量,灰分,NaおよびZnであった. <BR>通常環境(対照区)の栽培において,ナメコの傘は柄に比較して,炭水化物以外のすべての一般成分,Fe, Na, K, Zn, V.B<SUB>1</SUB>, V.B<SUB>2</SUB>およびV.Cを多く含有していた.
著者
渡邊 智子 小田 恒郎 高居 百合子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.951-957, 1995-10-15
被引用文献数
1

The study was undertaken to determine the effects of lactulose syrup on the growth and intestinal microflora of rats at different levels of dietary protein. Male rats of the Wistar strain (at 6 weeks of age and weight 97 g) were fed two control diets (15% casein and 35% casein) containing no lactulose syrup and two experimental diets (15% casein and 35% casein) containing 19% lactulose syrup for 35days. The following results were obtained : 1) The two lactulose groups showed a decrease in body weight gain and total feed intake for 35 days. 2) The growth ratio (body weight gain/initial body weight), the feed efficiency ratio and protein efficiency ratio were lower in the two lactulose groups than in each control group. 3) The weight of liver, kidney, small intestine and cecum with contents were increased in the two lactulose groups. The weight of retroperitoneal fat pads were decreased in the two lactulose groups, and this effect in rats fed the 35% casein diet was affected significantly. 4) In the fatty acid composition of retroperitoneal fat pads, linoleic acid was increased and palmitic acid decreased. 5) In the cecum, pH was decreased, and thiamin, riboflavin and Bifidobacterium were increased in the two lactulose groups. These effects in the 35% casein diet group were demonstrated significantly.
著者
渡邊 智子 土橋 昇 高居 百合子
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.15-21, 1986

花粉は,種子植物(顕花植物)の葯でつくられる粒状の細胞で受精の働きのある雄性配糖体を有し,下等植物の小胞子にあたる。花粉は,移動媒体により風媒花粉,水媒花粉,動物媒花粉に分類され,動物媒花粉は更に虫,鳥,人等に細分される。この中でもミツバチ花粉は,虫媒花粉の代表的なものの1つである。ミツバチは,その蜜嚢に少量の蜜をつめ,花から花へと移動する。その間に持参した蜜で顎と前肢を使い花粉を湿し団子状にした後,巣へ運搬する。この花粉団子がミツバチ花粉であり花粉荷とも呼ばれ,はち蜜と共にミツバチの自活栄養素となる。この点に注目し,古くからヨーロッパでは民間医薬品として珍重されており,日本においても真言宗の「求聞持食」に薬草類30種類の一つとして含まれている。近年では花粉荷は,巣箱の巣門口に花粉荷採取器を取りつけて採取し,食品として用いている。花粉の研究は,主に風媒花粉について花の種類別に,植物学的に行なわれている。ミツバチ花粉は,ミツバチが蜜と花粉を混合したものであり単一花の花粉から形成されていない。そのため,成分分析例も少なく,栄養学的研究報告はさらに見い出すことは難かしい。風媒花粉の成分をみると,花の種類により差がみられるが炭水化物13〜36%,繊維5%,蛋白質6〜29%,脂肪1〜4%であり,ビタミンB群も多く含み必須アミノ酸もすべて含んでいることから,ほとんどすべての栄養成分を豊富に含んでいることがわかる。また,花粉は2層の膜,クチクラ性の花粉外膜とセルロース性の内膜で包まれている。このことから,花粉をヒトが摂取した場合その栄養成分がすべて生体に吸収されるかどうか,その含有する繊維質は生体にどのような影響を与えるのかたいへん興味がもたれた。そこで幼ラットにミツバチ花粉を投与し成長におよぼす影響を検討したので報告する。