著者
無藤 隆 佐久間 路子 掘越 紀香 砂上 史子 齋藤 久美子
出版者
白梅学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、幼稚園の一つのクラスで週に1回ないし2回、3歳から5歳までの3年間の縦断的なビデオ観察を行い、その記録を分析することを中心とした。また並行して、各々の分担者がそのフィールドで行った観察を元に検討した。幼児教育を貫く3つの軸として「協同的な学び」や自己制御、学習の芽生えを取り上げ、それらを、構成遊び、ごっこ遊び、製作活動、クラスのグループの話し合い活動等を通して、「目的を志向する傾向」が成り立つ過程として位置づけられることを見いだした。
著者
小保方 晶子
出版者
白梅学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、中学生の非行行動のリスク要因を縦断的研究から明らかにすることを目的とし、2007度から3年間縦断調査を行っている中学生(研究開始時小5)約2000名を対象に引き続き2010年度から縦断調査をさらに3年間実施した。方法は質問紙調査である。中1で、問題行動が開始された子どもの予測要因として、小6時のゲームの使用時間の長さがあることが示唆された。また、中1でみられる問題行動は小6時の問題行動と相関があることが明らかになった。
著者
市川 奈緒子
出版者
白梅学園大学
雑誌
白梅学園大学・短期大学紀要 (ISSN:0286830X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.65-78, 2011-03-14

高校以降の高等教育機関に在籍する,発達障害を持つ生徒・学生の数は,年々調査するごとに増えてきている。高校では,発達障害支援モデル事業でSNE(Special Needs Education)校に指定された高校や,東京都のチャレンジ校,エンカレッジ校,大学では,障害学生支援ネットワークの拠点校等を中心に,その学校の実態に即したさまざまな支援が始まっている。発達障害は定型発達との境界線がひきにくく,わかりにくい障害であるため,まわりの認識も自己認識も遅れがちで,二次障害のリスクが高い。これまでの高等教育機関における発達障害を持つ学生の実態調査と彼らへの支援の動向を,文献研究並びに学会や視察の結果から明らかにし,それを踏まえて今後の高等教育機関における支援の目的と方向性を提示した。
著者
市川 奈緒子
出版者
白梅学園大学
雑誌
研究年報 (ISSN:18801374)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.77-82, 2012-10-31
著者
金田 利子 鐙屋 真理子 伊藤 葉子 斎藤 政子 宍戸 健夫 水野 恵子 劉 郷英 一見 真理子 伊藤 葉子 齊籐 政子 宍戸 健夫 水野 恵子 劉 郷英 劉 蓮蘭
出版者
白梅学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

乳幼児保育における母性意識の国際比較を、日・中・米・スウェーデンを対象に行ったものである。母性意識としては、政策が保育所拡大方向に変わっても日本においてはなお浸透している「3歳児神話」を中心に、ジェンダー意識、育児意識、0歳児集団保育意識においた。方法は、意識を捉えるため評定尺度による質問紙調査と、その意味を深めるためのフォ-カスインタビューの二つを重ね合わせて用いた。その結果、国間の有意差は見られたものの、4ヵ国を貫く因子は見いだせず、国による傾向というよりは、事項毎に異なること、また、質問紙への答えが同じでもその内実は全く異なり、文化・民族・制度との関わりの大きさが窺えた。
著者
西村 章次 前田 奈津子 山崎 茂夫 社会福祉法人「皆の郷」・「いもの子作業所」の障害をもつ青年・成人 黒澤 祐介 権 明愛 範 例
出版者
白梅学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

子どもが喜ぶ「遊びながらの発達診断用具」を開発し、健常児を対象に108のデータを得、23各項目について、50%以上の通過率とSDから、3歳半前から6歳半以降まで6ヵ月ごとの発達推定年齢を出した。また40名を越す障害が疑われる児・者の診断に本用具が有効であることを確かめた。「プレールーム」、いわゆる「現場」、「家庭」における「出前発達相談」システムのあり方を、複数の検査者による診断と相談を基本にして構築した。
著者
佐久間 路子
出版者
白梅学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、児童期中・後期の自己概念の発達を縦断的調査によって明らかにすることを目的に、小学校4~6年生を対象に質問紙調査を行った。その結果、4~6年生の間に、自己の捉え方が否定的になり、コンピテンスが低下することが、部分的に明らかになった。また6年生になると自己の肯定的・否定的側面への気づきが高まることが明らかになった。この結果を生かして、高学年における自己理解を深める授業実践について考察した。