著者
近藤 敏仁 北島 信行
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.399-407, 2007-09-28
参考文献数
28

土壌汚染対策法の施行(平成15年2月)をきっかけとして土壌汚染の調査事例件数が大きく増加し,これに伴って環境基準超過事例の件数も年々増えてきている。多様化する汚染サイトの諸条件にあわせて,浄化手法の選択肢も多岐にわたることが望ましい。我々は,低コスト・低環境負荷型の土壌汚染浄化の1手法として,ファイトレメディエーションに注目し,技術開発と実汚染サイトへの適用に取り組んでいる。重金属による汚染土壌には,汚染物質を植物に吸収,蓄積させて,蓄積させた後の植物体を収穫することにより土壌を浄化するファイトエクストラクションが有効である。 平成18年11月に発表された環境省の調査結果によると,ヒ素はわが国において基準超過件数が鉛についで多い元素である(累積)。また自然由来の汚染事例が多く報告されており,ファイトレメディエーションの適用が期待される汚染物質である。 2001年にイノモトソウ科のシダ植物であるモエジマシダについて,ヒ素を吸収・蓄積する能力があることが報告された。筆者らは,室内試験実サイトでの栽培試験により,モエジマシダがヒ素浄化用の植物として有望であるものと判断した。 モエジマシダの持つヒ素汚染除去能力は極めて高いものであるが,実汚染サイトにおける浄化効率は土壌条件,とりわけ汚染土壌に含まれるヒ素の化学形態に大きく左右されると考えられることから,トリータビリティ試験の検討も進めている。 本報告では,モエジマシダを用いたヒ素汚染土壌のファイトレメディエーションに対する筆者らの取り組みを紹介し,今後の展望を述べる。
著者
森下 豊昭 月木 博明
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.357-368, 1996

足尾銅山を発生源とする渡良瀬川流域の重金属汚染問題については,古在由直氏による先駆的な研究を始めとして,多くの調査,研究,試験結果が報告されてきた。かつての様な収穫皆無と云う深刻な鉱毒被害という側面が解消するにつれ,また1973年の足尾鉱山の閉山,製錬所の操業規模の大幅縮小もあって,渡良瀬川水系における重金属汚染に関連した諸問題が過去のものとして葬り去られてしまう節さえある。 現在,足尾の鉱山,製錬所周辺では公害の後始末としての煙害地の緑地化,鉱滓堆積場の被覆化等が行われてきており,足尾鉱山の公表されている14の鉱滓堆積場については,使用中の簀ノ子堆積場を除き,覆土植栽等の事業が1972年から87年度にかけて行われ,これをもって鉱害防止事業を終了した。しかしながら,現地を一見しても,また流域の予備調査の結果から見ても環境改善の努力が結実したとは決して云えない状況にあると推定される。足尾の鉱毒は単に過去において流域に被害をもたらしただけでなく,流域と周辺地域における将来の再汚染の問題も含め,現在においてもなお課題を残していると予想される。 日本の各地には多くの休廃鉱山,休廃製錬所が簡単な対策がなされたまま放置されており,潜在的な汚染源となることが危惧されている。本研究は,その典型的な事例の一つとして,渡良瀬川水系における底質~懸濁物質~河川水という水系全体における重金属等の挙動の解析を通じて,汚染の現状と問題点を明らかにしようとするものである。
著者
成瀬 一郎 後藤 知行 山内 健二 船津 公人
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.231-237, 2001-03-30
被引用文献数
1

現状の社会構造を持続発展可能なものへと転換させるためには,物質循環を機軸とする社会システムの構築が必要不可欠である。本研究ではその具現化方策の一つとして,各種産業から発生する廃棄物を未利用物質と位置付け,必要であれば最適な再資源化技術を適用することにより,それを他の産業における原料として利用するという異業種間ネットワークの構築によって,地域におけるゼロエミッション化を実現する方法論を提案する。具体的には,アンケート調査によって各事業所および廃棄物中間・最終処理業者における原料,製品,廃棄物の量と質に関するデータベース化や未利用物質を原料へ転換する再資源化技術に関するデータベース化を行い,これらを入力情報としてネットワークシミュレータにより解析を行う。本報では,豊橋市および東三河地域を対象地域として,農業・漁業・鉱業・建設業・製造業の各事業所1,139社,廃棄物中間・最終処理業者64社についてアンケート調査を行い,それぞれ236社(回収率:20.7%),32社(回収率:50%)の回答結果からデータベースを作成した。また,文献調査等により,総数383件の再資源化技術情報に関するデータベースも作成した。さらに一例として,作成したデータベースより廃ポリエチレンと燃え殻を入力情報としてネットワークシミュレータによる現状での地域内物質循環について解析を行った。次に得られた結果から,適当な再資源化技術をデータベースより抽出し,仮想的に組み入れた場合の物質循環についても検討した。結果として,各種データベース作成とそれを利用したネットワークシミュレー夕による解析は,最適な地域物質循環ネットワーク構築のための有効なツールになるものと考える。
著者
冨塚 明
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.374-387, 2013-07-31 (Released:2014-08-13)
参考文献数
25

現在,北半球の二酸化炭素濃度は南半球と比較して約3ppmv 高くなっている。産業革命以降,この差がどのようにして生じてきたのか,炭素循環のボックスモデルを用いて検討した。南北大気間の交換係数を0.93/年としたとき,マウナロア及び南極点での測定値に近い値が得られることがわかった。この交換係数値は濃度の実測値や他のモデルでの算出結果にほぼ一致した。また現在の南北の濃度差は主に北半球に強く偏在(約95%)している化石燃料からの二酸化炭素発生量によるものであることが明らかとなった。仮に南半球での放出割合がもっと多ければ濃度差は現在よりも小さいものとなったであろう。一方,これまでの森林伐採などによる二酸化炭素放出量,海洋や森林への二酸化炭素取り込み量の南北での差は現在の大気濃度差に影響を与えるほど大きなものではなかった。さらに海洋と森林への小さな取り込みの差も実際にはお互い相殺しているものと思われる。
著者
ペッ ペンシャイ 中島 典之 古米 弘明
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.433-442, 2002

水環境への道路側溝堆積物の雨天時流出は,重要なPAHs汚染経路の一つであり,その流出を制御するためには,堆積物中のPAHsの起源解析や各起源の寄与率を知ることが重要となる。そこで,本研究では,自動車排出物(ディーゼル車およびガソリン車),タイヤおよび舗装材を,道路側溝堆積物中の主たるPAHs起源として取り上げ,入手した試料の分析値(22データ)と文献値(64データ)計86データを対象に,16成分のPAH組成比(プロファイル)をもとに,クラスター解析によって6グループに類型化した。タイヤ全8試料は,単一のグループ(S1)として明確に他の起源試料と区別され,平均値としてPyreneが43.5%, Benzo (ghi) peryleneが18.9%となり,両者を多く含有する点が特徴であった。舗装材は,2つのグループ(20%以上を占めるPAHs成分がないS2とPhenanthrene, Pyrene, Fluorantheneの合計が全体の75%以上に達するS3)に別れて類型化された。S2とS3のほとんどは,舗装材と粒子状のディーゼル車排出物試料により構成されていた。ガソリン車排出物はS4~S6の3つのグループに別れて類型化され,Naphthaleneを多く含む点において明確に他の3グループと異なっていた。 都内の側溝堆積物4試料のPAHプロファイルを対象に,重回帰分析によって類型化された各起源グループ(S1~S6)の寄与率を求めた。環七通りの2試料はともに起源グループS1の寄与が大きく,50%以上を占め,S2と合計すると80%を超えた。一方,桜田通りでは起源グループS2の寄与率が全体の75%以上を占めた。起源グループS1とS2に含まれる起源試料から判断して,環七通りではタイヤ,桜田通りでは舗装材またはディーゼル排出物に由来するPAHsが側溝に多く存在している可能性が示唆された。
著者
メゴ ピナンディト イマム ロザナント イイ ヒダヤ スゴンド サントソ シティ アシアティ アンオンド プラノウォ 松井 一郎 杉本 伸夫
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.205-216, 2000

エアロゾルの高度分布 海岸,都心部,内陸部の3地点に設置したミー散乱ライダーによりインドネシア,ジャカルタのエアロゾルの高度分布を観測した。1997年の9月から10月の乾季の1週間,大気境界層構造を観測した。ラジオゾンデによる観測をジャカルタにおいて同じ期間に実施した。この期間に海陸風循環を伴う大気境界層構造の日変化が明瞭に捉えられた。大気境界層より上空の高度2から5kmにおいてもエアロゾル層が観測された。流跡線解析の結果,このエアロゾル層はカリマンタンの森林火災によるものと考えられる。一方,雨季における大気境界層構造の観測を1997年12月に実施した。観測されたエアロゾル分布構造は乾季のものと異なり明瞭な日変化を示さず,境界層の上部に雲が生成される例が多く見られた。乾季の境界層の高度が最大で約2.5kmであるのに対して,雨季では3-4kmに達する場合も見られた。
著者
村田 勝敬 嶽石 美和子 岩田 豊人
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.169-180, 2004

フェロー出生コホート研究(Faroese Birth Cohort Study)は,メチル水銀の小児神経発達影響に関する研究として世界的に有名である。この理由は,米国科学アカデミーが米国環境保護庁(EPA)のメチル水銀に関する基準摂取量(RfD)を再検討する際に参照すべき重要な研究であると結論したことにある。本稿は,北大西洋に浮かぶ18の島々からなるフェロー諸島が環境科学領域の研究対象集団として何故選択されたのか,そこで検査された7歳児および14歳児からどのような研究成果が得られたのか,そしてリスク評価の経過でフェロー諸島にどのような変化がもたらされたのかについて概説した。また,この出生コホート研究の解析過程で吟味された"リスクの過小評価"についても触れた。
著者
兜 真徳 本田 靖 青柳 みどり
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.45-57, 2006-01-30

地球温暖化やヒートアイランド現象に関連して,夏季高温日の個人の温度曝露実態を調べることは,対象地域についての健康リスク評価にとって重要である。筆者らはこれまで,携帯型の温度計を用いて直接測定を行ってきているが,その結果については別途報告予定である。一方,室内における空調機器(AC)による温度制御の実態は,温暖化対策との関連でも,重要な情報であるので,本研究では,質問調査によって,その実態を調査解析した。 約16000の対象者に郵送調査で質問紙を送り,2090の有効回答を得た(有効回答率=13%)。回答者を北海道,本州・九州,沖縄に分けると,AC利用率は北海道で低い(40%)が,その他の地域ではいずれも90%以上であった。AC利用者の中で,気温が25-30℃の範囲で「暑いと感じたらすぐに付ける」は238名,「我慢できなくなったら付ける」が1156名であった。前者では,15-30℃でスイッチを入れる人が60%,後者では30-35℃でスウィッチを入れる人は40%であった。全体的にみると,気温が35℃以上となると,ACを持っている人のすべてがACを利用していることが明らかであった。したがって,気温35℃は,ACを地域全体が一斉に利用する「行動的閾値」であると言える。暑熱日の主訴をみると,最も頻度が高いのが"よく眠れない"と"疲れるあるいは体が不調"が多く,前者は57%,後者が28%であった。また,これらの主訴はその他の地域より沖縄に高い傾向があった。一方,熱中症にかかったことがあるかどうかを聞いた質問に対しては,沖縄が一番低く,反対に北海道で高い傾向があった。北海道でも暑熱日には35℃を越える年もあり,そうした高温日にはその他の地域よりリスクが上昇することを示唆している。本調査結果のまとめには,有効回答率の低さ,また,郵送質問調査でもあり,バイアスがかかっている可能性が否定できない。別途報告している個人曝露調査結果のまとめと比較しつつこの結果を利用していただければ幸いである。
著者
亀山 康子 蟹江 憲史
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.175-185, 2008-05-30

気候変動対処を目的とした京都議定書には,先進国等の2008年から2012年までの温室効果ガス排出量に対して排出抑制目標が規定されているが,その後の対策(次期枠組み)に関しては今後の交渉に委ねられている。十分な気候変動緩和のためには次期枠組みにおける途上国の実質的参加が不可欠だが,途上国は現在交渉開始に消極的である。その理由として,対策が経済的発展を阻害すると認識されていることに加えて,前向きに交渉するために必要な政策立案能力が不足している点がアジア諸国に見受けられる。今後アジア諸国が政策立案能力を高め,気候変動対策の長所を最大限に生かせるような交渉ポジションを自律的に形成することを目指し,その第一歩としてアジア諸国の次期枠組みに関する国内制度設計や議論を調査した。 6力国での調査結果を比較し,結果として以下の3点が挙げられた。(1)国内の次期枠組みに関する議論は,国の経済水準が高い一部の国でのみ進展しており,その他の国では次期枠組みの議論はまったく始まっておらず現行枠組みの実施段階にあった。(2)現行枠組みの実施に関しては,1国を除くすべての国で省横断的な組織が設立されていた。また,複数の国ではその組織の参加者として政府関係者のみならず研究者や環境NGOも認められており,非政府組織が政策立案に影響を及ぼしうる場として機能していることが分かった。(3)次期枠組みに関する議論が各国内で始まった場合に予想される各国のポジションは多様であった。このような多様なニーズにきめ細かく対応するためには,気候変動枠組条約および京都議定書といった従来型の多国間条約のみならず,地域協力や二国間協力等を含めた幅広い枠組みに発展させていく必要があることが指摘できた。
著者
亀山 康子
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.133-136, 2009

国際関係論(International Relations)において,環境というテーマは比較的新しいが,近年では,環境関連の研究が国際関係論の中でも進展しつつある。本稿では,国際関係論全般の歴史を概観し,その中での環境研究の意義と到達点について考察する。 国際関係論とは,国家と国家の間の関係に関する学問である。しかし,環境問題は,(1)被害の及ぶ範囲が国境を越える,(2)解決に向けた国際的議論において,国内アクターの参加が求められる,という2点において,従来型の国際関係論で前提となっていた国際問題と異なる・そのため,新たな理論が必要となってきた。現在,国際関係論の主な環境研究として,(1)国際環境条約の交渉過程の分析,(2)国際環境条約の効果に関する分析,(3)複数の国際環境条約のリンケージに関する分析,(4)ある特定の国の外交政策の一部としての環境外交,(5)国内アクターの国際的活動等がある。 地球環境問題をテーマに掲げる国際関係専門家の数が増えるにつれ,学会においてもその勢力は急速に増している。欧米では,早くから(2)の中でも環境研究者が1990年代以降勢力を拡大した。これと比べると,日本ではまだ発展途上にある。 環境科学会において,今後,国際関係論との関係はますます密になっていく可能性がある。国際関係論のように学問分野内での環境研究者のフォーラムが未発達の場合,環境科学会のように,すべての学問分野に門戸を開き続ける学会の存在は今日でも貴重といえる。また,環境科学会では,政府関係者,自治体関係者,産業界,市民団体,学生,が集う場を提供しているため,多様な立場の個人の意見交換の場としての機能が今後も期待される。
著者
岡 知子 仲井 邦彦 亀尾 聡美 佐藤 洋
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.163-168, 2004

母親の食事由来の低濃度メチル水銀の胎児期曝露が,その後の児の発達に与える影響を検証する疫学的調査として良く知られているのは,デンマーク領フェロー諸島前向き研究(Faroe Islands Prospective Study)とセイシェル小児発達研究(Seychelles Child Development Study:SCDS)の2つである。両研究は,曝露量,対象集団の規模,および神経発達の検査法が比較的類似しているにも関わらず,結果的にはSCDSではフェロー諸島で認められた様な小児の神経・認知・行動への影響は見出されていない。本稿では調査の背景となったセイシェル共和国の自然と人々,生活様式,を紹介するとともにこれまでの調査の主要な結果をまとめ,SCDSの位置づけなどを考えてみた。
著者
田野崎 隆雄 田中 勝 ピエール モスコビッツ 築谷 淳志 中村 和史
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.465-473, 2003

現在欧州統合の一環として行われているEU各国の環境法規のハーモニゼーションは,CEN-ISOといったNGOの定める規格類をその試験方法として採択し,標準化を図ってきた。欧州においては廃棄物のキャラクタリゼーションが中心になり,特に暴露シナリオによる環境影響評価のハーモニゼーションを進めている。ここでは,汚染土壌及び廃棄物の評価方法の状況を紹介し,その背後にある環境影響評価の考え方を指摘した。